フィアット新型グランデパンダ公開:航続距離320kmEVとHV採用 EV価格 430万円未満

2024年7月11日、イタリアの自動車メーカー フィアットは、新型グローバルモデル「グランデパンダ」を発表しました。この新型車は、FIATが創立125周年を迎える記念すべき年に登場し、1980年代のパンダにインスピレーションを得た新しいファミリーの第一号となります。グランデ・パンダは、電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)の2タイプが用意され、コンパクトなファミリームーバーSUVとして位置付けられています。

車の概要:フィアット グランデパンダとは?

新型フィアット グランデパンダ(Fiat Grande Panda)とは、フィアットの新たな5人乗りコンパクトSUVで2024年に世界初披露されました。グランデパンダはフィアットの新しいグローバル戦略の重要な一翼を担う車種です。マルチエネルギープラットフォームを採用し、電気自動車とハイブリッド車の両バージョンが用意されています。全長4メートル未満のBセグメント車で、個性的なデザインや効率的な室内空間を特徴としています。

フィアット パンダの歴史は1980年に遡ります。当時のパンダは、シンプルで機能的なデザイン、実用性、そして手頃な価格で多くの支持を集めました。特に1983年に登場した4輪駆動モデル「パンダ4×4」は、小型車でありながら優れた走破性を持つことで注目を集めました。

新型グランデパンダは、このパンダの伝統を受け継ぎつつ、現代のニーズに合わせて進化しています。FフィアットのCEOであるオリビエ・フランソワ氏は、「グランデ・パンダは、その先駆者の価値観を体現しています。このコンパクトカーは、グローバルプラットフォームに基づいており、ブランドがグローバルな展開を拡大する機会を提供します」と述べています。

フィアット グランドパンダは、2027年までに毎年新モデルを発表するというFIATの新製品戦略の先駆けとなる車種です。

フィアット グランデパンダのエクステリアデザイン

新型グランデパンダのエクステリアデザインは、イタリアのトリノにあるセントロ・スティーレで設計され、コンパクトさと機能性、そしてイタリアンデザインの美しさを巧みに融合させています。全長わずか3.99メートルという、Bセグメントの平均である4.06メートルを下回るコンパクトなボディサイズながら、クリーンなラインと効率的な室内空間を実現しています。

フロントデザインは、コンパクトでありながら個性的な新しい表情を持っています。直交する精密なラインが、グロッシーブラックのアッパーグリル中央から始まり、ヘッドライトに向かって徐々に広がるスクエアメッシュを包み込み、力強くスリークな印象を生み出しています。また、バンパー下部中央のスキッドプレートがSUV的な雰囲気を醸し出しています。ヘッドランプは、リンゴット工場のファサードの窓を反映したオパールキューブで構成されています。さらに、デイタイムランニングライト(DRL)がウインカーに変化し、チェス盤のように配置された水平のピクセルとして一部のキューブが点灯する仕掛けとなっています。

サイドビューでは、1980年代のパンダを彷彿とさせるダイナミックなシルエットが特徴的です。ボディワークとキャビンの形状は、後方に向かって傾斜するルーフラックによってさらに強調されています。クラシックなパンダ4×4へのオマージュとして、ドアにはPANDAの文字が立体的に印刷されています。

リアデザインは、張り出したホイールアーチ、傾斜したウィンドウ、リアウィンドウ全体のレイアウト、ヘッドライト、スキッドなどにより、力強い個性を表現しています。これらの要素が、グランデパンダの、地面にしっかりと根を下ろしたような堅牢さを与えています。また、17インチのダイヤモンドカットアロイホイールは、魅力的な様式化されたX型デザインによって強調され、80年代の幾何学的なテイストと未来的なスタイルを融合させています。ボディカラーは赤、白、黒、緑、茶色、青、黄色の7つのエクステリアカラーが用意されています。

フィアット グランデパンダのボディサイズ

新型フィアット グランデパンダのサイズは、全長3.99メートル、全幅1.76メートル、全高1.57メートルです。

フィアット グランデパンダのインテリアデザイン

新型グランデパンダのインテリアデザインは、フィアットらしい独特の空間となっています。インテリアの最大の特徴は、トリノにあるリンゴットビルの屋上テストコースからインスピレーションを得たデザインです。ダッシュボードや10インチのデジタルクラスターと10.25インチのデジタルラジオを包むポリカーボネートフレームは、リンゴットのトラックの形状を彷彿とさせる独特のスタイルを採用しています。

室内空間はスマートな設計がなされており、例えば、ダッシュボードには合計13リットルの収納スペースが確保されており、そのうち3リットルは1つのコンパートメントに集約され、様々な小物を収納することができます。このシンプルなソリューションは、1980年代のパンダの象徴的な「ポケット」ダッシュボードを現代的に解釈したものと言えるでしょう。

5人乗りの室内空間は、コンパクトな外観からは想像できないほどゆとりがあります。全長3.99メートルという小ぶりなボディサイズながら、効率的な空間設計により、ファミリーでの使用に最適な快適性を実現しています。トランク容量は361リットルを確保し、実用性も十分です。

フィアット グランデパンダの走行性能

新型フィアット グランデパンダは、FIATの新しいグローバル戦略の一環として開発された車両で、マルチエネルギープラットフォームを採用しています。このプラットフォームにより、電気自動車(BEV)とハイブリッド車(HV)の2つのパワートレインオプションが用意されています。

EVモデルは、44kWhのバッテリーと83kWの電気モーターを搭載しています。これにより、WLTPサイクルで320km以上の航続距離を実現しています。この性能は、日常的な都市利用だけでなく、週末のちょっとしたドライブにも十分な航続距離を提供します。また、初となる統合型充電ケーブルを装備し、最大7kWの交流充電に対応しています。このスパイラル型ケーブルはボンネット下に専用の収納スペースがあり、トランクスペースを節約しながら、日常的な使用を容易にします。

フィアット グランデパンダの価格

EVバージョンの新型フィアットグランデパンダの価格は約430万円(2万5000ユーロ)未満と発表されています。

フィアット グランデパンダの発売時期

新型フィアット グランデパンダ2024年末から2025年初頭にかけて、欧州、中東、アフリカで順次発売される予定です。その後、更なるグローバル市場で販売されることも想定されます。

フィアット グランデパンダは日本で発売される?

新型フィアット グランデパンダの日本での発売については未発表です。日本ではフィアット パンダが販売されており、グランデパンダが販売される可能性も考えられます。

フィアット グランデパンダの辛口評価

新型グランデ パンダをあえて辛口で評価します。

  1. 航続距離:EVモデルの航続距離は320km以上と発表されており、もう少し距離は欲しいところです。
  2. デザインの受け入れ:1980年代のパンダにインスピレーションを得たデザインが、今の消費者にどれだけ受け入れられるかは不透明です。

フィアット グランデパンダのライバル車

新型フィアット グランデパンダの主なライバル車としては以下が考えられます。

  1. フォルクスワーゲン・ポロ:グローバルで人気の高いBセグメント車です。品質と信頼性で定評があります。
  2. ルノー・クリオ:ヨーロッパ市場で強い存在感を持つフランス車です。スタイリッシュなデザインと燃費性能が特徴です。
  3. トヨタ・ヤリス:世界中で販売されているトヨタのコンパクトカーです。ハイブリッド技術で優位性があります。
  4. 現代自動車 i20:近年、品質とデザインで評価を高めている韓国車です。価格競争力も高いです。
  5. シュコダ・ファビア:VWグループの一員として、高品質かつ手頃な価格で人気があります。
  6. プジョー208:スタイリッシュなデザインと先進的な内装で注目を集めているフランス車です。

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