ジーカー ZEEKR 009 新型プレミアムEVミニバン日本発売へ!中国版アルファード 価格・発売日・スペックは?

2025年10月22日、フォロフライ株式会社が中国のジーリー(吉利)ホールディング・グループ傘下のプレミアムEVブランド「ZEEKR(ジーカー)」の電動ミニバン「ZEEKR 009(ジーカー・ゼロゼロナイン)」を日本国内向けに販売すると発表しました。10月29日に開幕するジャパンモビリティショー2025において、実車を国内で初公開する予定です。

車の概要:ZEEKR 009とは?

ZEEKR 009は、2022年11月に中国で発表され、2023年1月から正式納車が開始された高級電動MPV(ミニバン)です。ZEEKRブランド自体は2021年に吉利グループによって設立された新しい高級EVブランドであり、ZEEKR 009は同ブランドの2番目のモデルとして登場しました。わずか4年で世界のEV市場トップ10入りを果たしたZEEKRの主力モデルの一つとして、中国国内だけでなく、オーストラリアやシンガポールなど多くの市場で高い評価を得ています。ZEEKR 009は、一部では中国版アルファードとも呼ばれていますが、国内プレミアムセグメントで初となる大型7人乗りEVのラグジュアリーMPVとして、日本上陸を果たします。

ZEEKR 009のエクステリアデザイン

ZEEKR 009のエクステリアは、スウェーデンのデザインセンターで手掛けられた北欧スタイルのデザインが採用されています。デザインチーフを務めるのは、前職でベントレーのチーフデザイナーを務めたステファン・シーラフ氏です。フロントフェイスには強い存在感を放つ縦型フィングリルを配置し、ライトを搭載する大型のグリルと特徴的なデザインのヘッドライトを組み合わせています。直線基調のサイドビューは安定感があり、リアには約1.5mにも及ぶテールライトバーを採用することで、プレミアムカーとしての風格と先進性を両立させています。また、空力性能にも配慮されており、大きなボディサイズながらCd値0.27を実現し、風切音の抑制とエネルギー効率の向上に貢献しています。ZEEKR 009のボディサイズは、全長5209mm、全幅2024mm、全高1812mmです。

ZEEKR 009のインテリアデザイン

ZEEKR 009のインテリアは、モダンなデザインと高級感を兼ね備えた仕上がりとなっています。室内は基本的に2+2+2の3列6人乗りシートレイアウトを採用し、最大7人が快適に過ごせる広大な室内空間を実現しています。特に2列目シートには、マッサージ機能付きのキャプテンシートが装備され、シートベンチレーションとヒーター機能も備えています。

2列目前方の天井には15.6インチのデジタルディスプレイが設置されており、後席の乗員も快適にエンターテインメントを楽しめます。オーディオシステムにはヤマハ製のサウンドシステムが採用され、大型パノラマルーフも装備されるなど、快適性能を追求した装備が多数採用されています。全体として、奇を衒った装備ではなく、極めて快適でフラットかつ重厚な乗り心地と静かな室内空間を提供します。

ZEEKR 009の走行性能

ZEEKR 009には、高出力の電気モーターを使用した最新パワートレインが採用されています。前輪駆動(FWD)モデルと4輪駆動(AWD)モデルが用意されており、FWDモデルは最大出力421ps(約316kW)、AWDモデルでは最大出力789ps(約580kW)を発揮します。AWDモデルの最大トルクは810Nmに達し、車両重量2870kgの大型ボディながら、0-100km/h加速はわずか3.9秒という高パフォーマンスを実現しています。

バッテリーにはCATL製の108kWhもしくは116kWh、140kWhの大容量バッテリーが搭載され、航続距離はFWDモデルで740km、AWDモデルで702km(CLTC測定値)を達成しています。また、800V高電圧プラットフォームを採用し、最大560kWの急速充電機能により、わずか0.19時間で急速にエネルギーを補充できます。サスペンション面では、デュアルチャンバーエアサスペンションと電制ダンパーを組み合わせたマジックカーペットインテリジェントサスペンションを採用し、走行シーンに応じてミリ秒レベルで足回りのセッティングを変化させ、快適な走りを実現します。

ZEEKR 009の安全性能・運転支援

ZEEKR 009には、最新の安全システムが採用されています。システムには11メガピクセルのHDサラウンドビューカメラが装備され、全方位の安全性を強化しています。このシステムは、ステアリングやブレーキを制御してドライバーをアシストする機能も備えており、より安全な運転をサポートします。また、ZEEKR 009では高性能のブレーキシステムを搭載することにより、100km/hから停止まで36.9mのブレーキ性能を確保しています。リヤ部分にはアルミ一体鋳造(メガキャスト/ギガキャスト)技術が採用され、従来80点あった部品を1点に集約することで、剛性が10%向上しています。

ZEEKR 009の価格

ZEEKR 009の日本国内での正式な価格はまだ発表されていません。10月29日のジャパンモビリティショー2025のプレスデーにおいて、車両の詳細とともに価格が公表される予定です。参考として、中国市場での価格は43万9000元(約935万円)から51万9000元(約1045万円)となっており、7人乗りFWDモデルが43万9000元(約935万円)、7人乗りAWDモデルが45万9000元(約975万円)、6人乗りAWDモデルが46万9000元(約995万円)で販売されています。なお、中国での価格設定は、日本市場で人気の高いトヨタ アルファードよりも競争力のある価格帯となっています。​​

ZEEKR 009の発売時期

ZEEKR 009の日本国内での正式な発売時期は、まだ公表されていません。フォロフライは2025年10月22日に国内展開を発表し、10月29日から11月9日まで開催されるジャパンモビリティショー2025で実車を初公開します。プレスデー(10月29日)において車両詳細を公表する予定ですので、その際に発売時期についても明らかになる見込みです。フォロフライの販売およびアフターサービス網を活用して国内展開する方針が示されています。

ZEEKR 009は日本で発売されるか

ZEEKR 009は日本での発売が正式に決定しています。2025年10月22日にフォロフライ株式会社が、ZEEKR 009を日本国内向けに販売すると正式に発表しました。これにより、日本のプレミアムセグメントで初となる大型電動MPVとして市場に投入されることになります。ZEEKRは中国のみならず、すでにオーストラリアやシンガポールなど多くの市場で販売を開始しており、日本市場への参入により、グローバル展開をさらに加速させる計画です。フォロフライは、既存の販売およびアフターサービス網を活用して、日本国内でのサポート体制を整える予定です。

辛口評価

ZEEKR 009をあえて辛口で評価します。まず、全長5209mm、全幅2024mmという堂々たるボディサイズは、日本の道路事情を考えると非常に扱いにくいという点が最大の懸念材料です。特に全幅が2m超えとなると、都市部の立体駐車場や狭い道路での取り回しに苦労することは避けられません。また、車両重量2870kgという重さは、タイヤやブレーキなどの消耗品の劣化を早める要因となり、ランニングコストの増加につながる可能性があります。価格面では、中国で約935万円からという設定ですが、日本市場ではさらに高額になることが予想され、トヨタ アルファードやレクサス LMといった既存の高級ミニバンに対する価格競争力が問われます。さらに、新興ブランドであるZEEKRの認知度の低さや、中国製EVに対する一部の消費者の懸念も、販売面でのハードルとなるでしょう。充電インフラについても、CHAdeMO規格に対応しているものの、急速充電の対応状況や長距離移動時の充電環境の整備状況が、実用性に大きく影響します。アフターサービス体制についても、フォロフライの既存ネットワークを活用するとはいえ、トヨタやレクサスのような充実したサービス網と比較すると、まだまだ発展途上と言わざるを得ません。

ZEEKR 009のライバル車

ZEEKR 009の主なライバルとなるのは、日本市場で絶対的な人気を誇るトヨタ アルファードとヴェルファイアです。これらの車種は全長4995mm×全幅1850mm×全高1950mm、ホイールベース3000mmというサイズで、ZEEKR 009よりも一回り小さいボディながら、日本の道路事情に適した扱いやすさと豪華な内装で高い評価を得ています。さらに上級のライバルとしては、レクサス LMが挙げられます。レクサス LMは約1500万円を超える超高級ミニバンとして位置づけられており、ZEEKR 009はこれらの中間的な価格帯を狙っていると考えられます。また、ZEEKR 009のホームページにはレンジローバーらしき車両が映り込んでおり、メーカー自身も高級SUVセグメントを意識していることがうかがえます。サイズや価格帯から、欧州プレミアムブランドの大型SUVも潜在的なライバルとなる可能性があります。海外市場では、中国の他のEVメーカーが展開する高級ミニバンも競合相手となっています。​​

まとめ

ZEEKR 009は、2025年10月22日に日本市場への導入が正式発表された、中国ジーリーグループのプレミアムEVブランド「ZEEKR」による大型電動ミニバンです。2022年11月の発表以降、中国やアジア各国で高い評価を得てきた同車は、全長5209mm、全幅2024mm、全高1812mmという堂々たるボディサイズに、最大7人が快適に過ごせる広大な室内空間を実現しています。スウェーデンのデザインセンターが手掛けた洗練された北欧スタイルのエクステリアと、マッサージ機能付きキャプテンシートやヤマハ製サウンドシステムなど豪華な装備を備えたインテリアが特徴です。パワートレイン面では、AWDモデルが最大出力789ps、0-100km/h加速3.9秒という圧倒的な性能を誇り、108kWhの大容量バッテリーにより最大740kmの航続距離を実現しています。日本国内での正式な価格や発売時期は10月29日のジャパンモビリティショー2025で発表される予定で、トヨタ アルファードやレクサス LMといった既存の高級ミニバン市場に一石を投じる存在として注目が集まっています。

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