トヨタ新型ランドクルーザー70日本発売開始:8年ぶり国内復活で価格は480万円[ランクル70徹底解説]

トヨタ自動車は2023年11月29日、ついに新型ランドクルーザー”70″(ランクル70)を発売すると発表しました。トヨタは先立って2023年8月2日に新型ランドクルーザー250(ランクル250)と合わせて、新型ランクル70を発表しました。ランクル70はいわゆる「ナナマル」と呼ばれるモデルで、日本国内販売復活は約8年ぶりとなります。

車の概要:ランクル70とは?

トヨタ ランドクルーザーは1951年8月1日にトヨタBJ型というクルマとして初めて誕生しました。72周年を迎えたトヨタ ランドクルーザーは、信頼性・耐久性・悪路走破性に優れた「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」として、約170の国と地域で累計1,130万台以上が販売されています​​​​。1984年に登場したランドクルーザー“70”は、業務用途や過酷な環境での使用を想定したヘビーデューティーモデルです。まさに「信頼性・耐久性・悪路走破性」というランドクルーザーの普遍的価値を継承するモデルといえます。今回の国内再導入では、信頼性・耐久性・悪路走破性を維持しつつ、パワートレーン、操縦安定性、デザイン、安全性能がアップデートされています。

新型ランクル70の動画

YouTubeでトヨタ公式のランクルチャンネルへアップロードされている動画を紹介します。

世界中で相棒として信頼の足となっているランクル70の物語と日本での復活をテーマとした動画です。

【新型】世界であらゆる伝説を作ってきたランドクルーザー70がついに再再販!「生涯の相棒」編toyota land cruiser brand

ランクル70のエクステリアデザイン

新型ランドクルーザー“70”のエクステリアデザインは、ヘビーデューティーモデルとしての堅牢さと機能性を追求したまさに本格オフロード車。シルエットは水平、垂直基調で、安定感のあるランクル70らしい形。

ランクル伝統のアイコニックな円形ヘッドランプは、Bi-Beam LEDで視認性を高め、フロントグリルとの一体形状により保護性も向上しています。バンパー埋め込み式LEDフロントフォグランプが悪天候時の視界の悪い状況において、視認性を高めます。ボンネットの左前方には2面鏡式の補助確認装置が設置され、左前方の路面状況を把握しやすくしてくしてくれます。

リヤコンビネーションランプは、バンパーと一体となったデザインで耐久性を強調。保護性を高めるため、ランプ部分が凹んだ形状になっています。車と一体感のあるスペアタイアキャリアを備えた後ろ姿は、堂々として安心感があります。

ブラックのアルミ製サイドステップは、ソリッドで引き締まった印象を与え、265/70R16 AT23タイヤと16×7Jアルミホイールの組み合わせはオフロード性能の象徴です​​。

ボディサイズは全長4890mm、全幅1870mm、全高1920mm、ホイールベース2730mm。車両重量は2300kg。

こうしたデザイン要素は、ランドクルーザー“70”の実用性と堅牢性を表現すると同時に、タフなオフロード環境でも信頼性を保証します。この本格オフローダーの形を追求した角ばったボディラインが、レトロなイメージもあり、それが新型ランドクルーザー“70”を際立たせ、その独特の魅力を形作っています。

ランクル70のインテリアデザイン

新型ランドクルーザー“70”のインテリアデザインは水平構成の無骨でつから強いデザインが特徴的。オフローダーならではの、シンプルで操作性の高い機能的なレイアウトを継承しています。それでいて上質感のある素材が使用された現代のランクル70が魅力的です。

1. 収納と機能性

新型ランドクルーザー“70”は、多様な収納スペースで機能性を高めています。奥行きの深いラゲージスペースは、リヤシートのタンブル機能により拡張が可能。左右異なるサイズの2枚ドアにより、容易な出し入れが可能です。また、6:4分割可倒式リヤシートにより、乗席と荷室の空間が柔軟に変更できます。フロントにはシフトサイドポケット、センターコンソールトレイ、カップホルダー、小物入れなどがあり、日常の利便性を考慮しています。

2. コックピット

コックピットは、シンプルで見やすいオプティトロンメーターと4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを採用。悪路走行時にも視認性が向上し、安全な運転をサポートします。自動防眩インナーミラーは、後方からの光に応じて反射状態を変化させ、視認性を向上させます。さらに、本革巻き4本スポークステアリングホイールは握りやすさを追求しており、ステアリングスイッチにより、手を離さずに様々な操作が可能です。

3. 快適装備

マニュアルエアコンはシンプルで使いやすいデザインを採用し、前席と後席で車内温度を適切に調整できます。ルームランプはワンタッチ操作で、暗闇でも安心して使用できます。また、ワイヤレスドアロックリモートコントロールを採用し、リモコン操作で簡単に解錠・施錠が可能です。

ランクル70のドライビング性能

新型ランドクルーザー“70”の同ライビング性能は、ヘビーデューティーとしての強靭な走破性を継承しつつ、今の時代にあった快適な走行性能が追加されています。

1. パワートレイン

ランクル70は、直4 2.8L 1GD-FTVディーゼルエンジンを搭載。最高出力150kW(204PS)、最大トルク500Nmを発揮し、強力な走破性を誇ります。WLTCモードにおける燃費は10.1km/L。

2. プラットフォーム

高剛性ラダーフレームは、オフロード走行時の高い剛性と強度を確保。フロントには操縦安定性に優れたコイルスプリング、リヤには快適な乗り心地を実現するロングテーパーリーフスプリングを採用しており、オンロードとオフロードの走行性能を高次元で両立しています。

3. 高度な制御機能

ダウンヒルアシストコントロール(DAC)により、降坂時の車速を低車速に保ち、車両安定性を確保します。VSC&アクティブトラクションコントロール(A-TRC)は、スリップ状態から素早く脱出するために駆動力を配分し、悪路でも安定した走行を可能にします。さらに、電動デフロック(フロント・リヤ)により、脱輪やスリップ時の脱出をサポートします。

4. 追加技術

パートタイム4WDシステムにより、路面状況に応じて駆動方式を切り替えることができ、オンロードとオフロードの両方で高い走行性能を実現します。

ランクル70の安全性能

新型ランドクルーザー“70”は、Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)を採用し、走破性以外の面でも安全安心に配慮しています。また衝突被害軽減ブレーキなどを搭載し、セーフティ・サポートカー(サポカー)となっています。

Toyota Safety Sense:

  • プリクラッシュセーフティ: 衝突の可能性が高まると警告し、必要に応じて自動ブレーキを作動させる。
  • レーンディパーチャーアラート: 車線逸脱の可能性を警告し、ドライバーに注意を促す。
  • オートマチックハイビーム: 対向車の有無に応じてハイビームとロービームを自動で切り替える。
  • ロードサインアシスト: 道路標識を認識し、ドライバーに表示する。
  • 発進遅れ告知機能: 先行車の発進を遅れて認識した場合に警告する​​。

安全機能の詳細

  • プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式): 歩行者や自転車運転者を昼夜問わず検知し、衝突回避を支援​​。
  • ロードサインアシスト[RSA]: 「最高速度」「はみ出し通行禁止」「一時停止」などの道路標識をディスプレイに表示​​。
  • 発進遅れ告知機能[TMN]: 信号待ちなどで先行車の発進に気づかない場合にドライバーに通知​​。
  • レーンディパーチャーアラート[LDA]: 車線を逸脱する可能性がある場合に警告を発する​​。
  • オートマチックハイビーム[AHB]: 夜間の歩行者などの早期発見をサポートする自動ハイビーム切り替え機能​​。

ランクル70の価格

新型ランドクルーザー70の価格は480万円です。1グレード(AX)のみの展開となります。

ランクル70の発売時期

新型ランドクルーザーの日本での発売は2023年11月29日です。

ランクル70の辛口評価

新型ランドクルーザー70をあえて辛口で評価します。

  1. デザイン: ランクル70は、クラシックなデザインを維持していますが、これは一部のファンには受け入れられるものの、モダンなデザインを好む消費者にはやや古臭く感じられる可能性があります。
  2. 燃費性能: 強力なオフロード性能を持つランクル70ですが、燃費効率は他のモダンSUVと比較して劣る面があります。
  3. 価格: ランクル70はその耐久性と性能に見合った価格設定ですが、高級車に近い価格となっています。特に他のSUVと比較した場合、コストパフォーマンスでどう評価されるか課題となります。

ライバル車

新型ランクル70のライバル車として、本格的なオフロード性能を備えたSUVを2車種紹介します。

ジープ ラングラー

  • アメリカの自動車メーカーであるジープのSUV。1941年から続く歴史を持つ、本格的なオフロードSUVです。
  • 3.6L V6エンジンと2.0L直列4気筒ターボエンジンの2種類のエンジンが用意されています。
  • 4WDシステムには、ロックモードやローレンジモードなどのオフロード走行に最適な機能を備えています。
  • 価格は870万円から。

ランドローバー ディフェンダー

  • イギリスの自動車メーカーであるランドローバーのSUV。1948年から続く歴史を持つ、本格的なオフロードSUVです。
  • 2.0L直列4気筒ガソリンエンジンと3.0L直列6気筒ディーゼルエンジンの2種類のエンジンが用意されています。
  • 4WDシステムには、ロックモードやローレンジモードなどのオフロード走行に最適な機能を備えています。
  • 価格は729万円から。

まとめ

8年の時を経てついに日本でランクルナナマルが復活しました。世界では大人気を博していますが、日本でも根強い人気を維持していました。この再販売を心待ちにしていた人は多いのではないでしょうか。

ランクル70らしいオフロードカーのデザインや走破性を持ちながら現代の技術が取り入れられたこの新型車は、新たなファンも獲得しつつ、さらに人気のSUVになるのではないでしょうか。

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