今年も日本カー・オブ・ザ・イヤーの季節がやってきました!今年の新型車の中から最高の1台に贈られる賞。日本中に車好きが注目するこのイベント。中には日本カー・オブ・ザ・イヤーは意味がない、やらせ、などの意見もあります。でもせっかくのイベントなので、どうせなら楽しむのが良いのではないでしょうか。
この記事ではすでに選出されている10ベストカーについて、また2023-2024年の日本カー・オブ・ザ・イヤーの予想など徹底解説していきます!
概要:日本カー・オブ・ザ・イヤーとは
日本カー・オブ・ザ・イヤー(CAR OF THE YEAR JAPAN)は、日本国内で販売される新型車の中からその年最も優れた車を選出する、権威ある賞です。略称として頭文字からCOTY(コティ)やJCOTY(ジェイコティ)と呼ばれます。1980年の創設以来、自動車業界において最も重要なイベントの一つとして、毎年世界中の自動車ファンや専門家の注目を集めています。この賞は、新しい技術の革新、環境への配慮、安全性能、そしてもちろんデザインといった多角的な観点から、最も優れた車を選び出します。

日本カー・オブ・ザ・イヤーの様々な賞
日本カー・オブ・ザ・イヤーには様々な賞が用意されています。それぞれの賞について説明します。
【日本カー・オブ・ザ・イヤー】
最終選考(第二次選考)において最高得点を獲得したクルマに対して当該年度の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」のタイトルとトロフィーが与えられます。
【10ベストカー】
第一次選考の結果選出された10車種が、当該年度の「10ベストカー」のタイトルと副賞を与えられます。
【インポート・カー・オブ・ザ・イヤー】
日本カー・オブ・ザ・イヤーに日本で企画開発された車(生産地が海外となった輸入車扱いのクルマも含まれる)が選出された場合、当該年度については別途「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を設定されます。インポート・カー・オブ・ザ・イヤーのタイトルは、第二次(最終)選考において最高得点を獲得した輸入車に与えられます。
【部門賞】
・デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー (秀でた内外装デザインを持つクルマ)
・テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー (革新的な環境・安全その他技術を備えたクルマ)
【特別賞】
モビリティ社会または自動車文化の発展に貢献する、世の中で大きな関心を呼んだ事案や人物が当該年度にあった場合には特別賞が与えられます。
日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考基準や選考方法
選考の基準は、「コンセプト、デザイン、性能、品質、安全性、環境負荷、コストパフォーマンス等を総合的に評価して選考する」とされています。
選考対象車は、前年の11月1日から当年の10月31日までに日本国内で発表または発売された全ての乗用車です。
選考方法は二段階で行われます。まず第一次選考(ノミネート選考)としてノミネート車の中から上位10車種(「10ベスト」)が選出されます。その後第二次選考(最終選考)として、イヤーカーが決定されます。各選考委員は持ち点16点のうち最上位の1車種に10点を投じ、2位の車に4点、3位の車に2点を配分します。最も高い得点を得た自動車が今年の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」として受賞します。

昨年の日本カー・オブ・ザ・イヤー 2022-2023の受賞車
昨年の『2022–2023 日本カー・オブ・ザ・イヤー』の受賞車は、日産 サクラ/三菱 eKクロス EVでした。日産 サクラは軽EVとして注目を集め、発表から1ヶ月で11,000台を超える受注がありました。軽自動車が日本カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのは歴史上初めてのことでした。
日本カー・オブ・ザ・イヤー 2022-2023の10ベストカー
- 日産 サクラ/三菱 eKクロス EV – 399点
- ホンダ シビック e:HEV/シビックタイプR – 320点
- トヨタ クラウン – 236点
- マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 – 141点
- 日産 エクストレイル – 84点
- ヒョンデ IONIQ 5 – 75点
- 日産 フェアレディZ – 72点
- ルノー アルカナ – 70点
- BMW iX – 45点
- ランドローバー レンジローバー – 30点
- スズキ アルト- 28点
その他の受賞
2022-2023 インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
ヒョンデ IONIQ 5
2022-2023 デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー
BMW iX
2022-2023 テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー
日産 エクストレイル
2022-2023 パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー
ホンダ シビック e:HEV/シビックタイプR
2022-2023 K CAR オブ・ザ・イヤー
日産 サクラ/三菱 eKクロス EV
日本カー・オブ・ザ・イヤー 2023-2024 10ベストカー
2023-2024年度の日本カー・オブ・ザ・イヤーにおけるトップ10の車「10ベストカー」は以下の車種が選出されました。
- SUBARU クロストレック
- トヨタ アルファード/ヴェルファイア
- トヨタ プリウス
- 日産 セレナ
- ホンダ ZR-V
- 三菱 デリカミニ
- アバルト 500e
- BMW X1
- マセラティ グレカーレ
- フォルクスワーゲン ID.4
今年の10ベストカーについて、それぞれ車両の特徴と徹底解説した記事を紹介していきます。
SUBARU クロストレック
SUBARUのクロストレックは、インプレッサをベースにしたクロスオーバーSUVです。その最大の特徴は、200mmの高い最低地上高で、オフロード走行にも適しています。先進の安全装備や積載性の高さも魅力的で、都市部から自然の中まで幅広いシーンで活躍する車です。

トヨタ アルファード/ヴェルファイア
アルファードとヴェルファイアは、トヨタの代表的な高級ミニバン。共通の基本構造を持つ兄弟車で、高級感と快適な乗り心地が特徴です。安全装備には「Toyota Safety Sense」が標準装備され、上質なインテリアが特別な時間を演出します。また、リヤのダブルウィッシュボーン式のサスペンションにより、なめらかな乗り心地を提供します。

トヨタ プリウス
2023年の新型プリウスは「Hybrid Reborn」をコンセプトに、燃費性能に加え、「一目惚れするデザイン」と「虜にさせる走り」を実現。スポーティな外装デザイン、風の流れをスムーズに収束する形状で静粛性と操縦安定性を向上させています。また、低重心の第2世代TNGAプラットフォームの採用により、走行性能がさらに向上しました。

日産 セレナ
新型セレナはミニバンクラスで最大級の室内空間を誇り、2022年11月のフルモデルチェンジでさらに進化。新型には、目を引くフロントフェイスとヘッドランプのデザインが特徴で、2023年4月には先進のe-POWER車も登場しました。広々とした室内と洗練されたデザインが魅力です。

ホンダZR-V
新型ZR-Vは、「異彩解放」をコンセプトに開発されたクロスオーバーSUV。個性的なエクステリアデザインと、スポーティな走行性能が特徴。エレガントな内装と利便性の高い設計も注目点で、新型「シビック」のプラットフォームを基にしたe:HEVとVTECターボエンジンが選べます。

三菱 デリカミニ
スタイリッシュで力強い走りを予感させる軽スーパーハイトワゴン。広々とした室内空間と悪路走破性を兼ね備え、安全装備も充実。4WDモデルは大径タイヤと専用ショックアブソーバーでラフロードも快適に走行可能。

アバルト 500e
低中速域での加速に優れる電気自動車。ガソリンモデルよりバランスの取れた重量配分で、クイックなハンドリングと安定性を実現。最高出力114kW、最大トルク235Nmで、0-100km/h加速は7秒。独特のサウンドジェネレーター搭載。

BMW X1
高いアイ・ポイントと広々としたインテリアスペースを持つプレミアム・スモール・コンパクト・セグメントのSAV。多彩な収納機能と柔軟なリアシート配置で、アクティブなライフスタイルに対応。BMW独自の俊敏で爽快な走りを提供。

マセラティ グレカーレ
フラッグシップSUV「レヴァンテ」に次ぐマセラティのSUV。優雅なインテリアと、300PSまたは330PSのマイルドハイブリッドエンジン、530PSを生み出すV6 Nettunoエンジンを搭載。スポーティかつ自信に満ちたデザインが特徴。

フォルクスワーゲン ID.4
VW初のフル電動SUVで、都市型クロスオーバーデザイン。2つのグレード「Pro」と「Lite」で航続距離は最大618km。力強さとEVによる走りの印象を演出するスタイリング。快適な走行性能と使い勝手の良さを兼ね備える。

日本カー・オブ・ザ・イヤー 2023-2024 ノミネート車34台
日本カー・オブ・ザ・イヤー 2023-2024 にノミネートされた車34台を一挙紹介します。
こうしてみるとこの1年だけで素晴らしい車がこんなにも発表・発売されたということに驚きますね。
1. SUBARU インプレッサ
2. SUBARU クロストレック
3. SUBARU レヴォーグ レイバック
4. トヨタ アルファード/ヴェルファイア
5. トヨタ プリウス
6. 日産 セレナ
7. ホンダ N-BOX
8. ホンダ ZR-V
9. 三菱 デリカミニ
10. レクサス RX
11. レクサス RZ
12. アバルト 500e
13. アルファ ロメオ トナーレ
14. アウディ A8 60 TFSI e クワトロ
15. アウディ Q4 e-tron
16. BMW M2
17. BMW M3ツーリング
18. BMW X1
19. BMW XM
20. BYD ATTO 3
21. BYD ドルフィン
22. フィアット ドブロ
23. ランドローバー ディフェンダー 130
24. ランドローバー レンジローバースポーツ
25. マセラティ グレカーレ
26. メルセデス・ベンツ Aクラス/Aクラスセダン
27. メルセデス・ベンツ Bクラス
28. メルセデス・ベンツ EQE SUV
29. メルセデス・ベンツ EQS SUV
30. メルセデス・ベンツ GLC
31. プジョー 408
32. ルノー カングー
33. フォルクスワーゲン ID.4
34. フォルクスワーゲン ポロGTI

評価委員
選考委員は以下の名から成っています。モータージャーナリストを中心に自動車業界で影響力のある方ばかりが名を連ねています。中には演出家のテリー伊藤氏や音楽プロデューサーの松任谷 正隆氏など車に詳しい芸能人も入っています。
選考委員リスト(敬称略)
青山 尚暉(あおやま なおき):モータージャーナリスト
安東 弘樹(あんどう ひろき):フリーアナウンサー
飯田 裕子(いいだ ゆうこ):モータージャーナリスト / AJAJ会員
石井 昌道(いしい まさみち):モータージャーナリスト
石川 真禧照(いしかわ まきてる):自動車生活探検家 / AJAJ副会長
伊藤 梓(いとう あずさ):自動車ライター/イラストレーター
宇並 哲也/ウナ丼(うなみ てつや/うなどん):自動車YouTuber
大谷 達也(おおたに たつや):自動車ライター
岡崎 五朗(おかざき ごろう):モータージャーナリスト / AJAJ理事
岡本 幸一郎(おかもと こういちろう):モータージャーナリスト / AJAJ会員
小沢 コージ(おざわ こーじ):モータージャーナリスト
片岡 英明(かたおか ひであき):モータージャーナリスト
桂 伸一(かつら しんいち):モータージャーナリスト / AJAJ会員
金子 浩久(かねこ ひろひさ):モータージャーナリスト
河口 まなぶ(かわぐち まなぶ):モータージャーナリスト
川島 茂夫(かわしま しげお):AJAJ会員 / 自動車評論家
河村 康彦(かわむら やすひこ):モータリングライター
木下 隆之(きのした たかゆき):レーシングドライバー / 自動車評論家
日下部 保雄(くさかべ やすお):モータージャーナリスト / AJAJ会員
九島 辰也(くしま たつや):モータージャーナリスト
工藤 貴宏(くどう たかひろ):自動車ライター / AJAJ会員
国沢 光宏(くにさわ みつひろ):自動車評論家
こもだ きよし(こもだ きよし):モータージャーナリスト / AJAJ会長
五味 やすたか(ごみ やすたか):モータージャーナリスト
斎藤 聡(さいとう さとし):モータージャーナリスト
斎藤 慎輔(さいとう しんすけ):車両評価スペシャリスト/モータージャーナリスト
佐藤 久実(さとう くみ):モータージャーナリスト
佐野 弘宗(さの ひろむね):自動車ライター
塩見 智(しおみ さとし):フリーランス・ライター / エディター
島崎 七生人(しまざき なおと):モータージャーナリスト / AJAJ会員
島下 泰久(しました やすひさ):AJAJ会員 / モータージャーナリスト
嶋田 智之(しまだ ともゆき):自動車ライター
清水 和夫(しみず かずお):モータージャーナリスト
瀬在 仁志(せざい ひとし):モータージャーナリスト
世良 耕太(せら こうた):モータリングライター&エディター
高橋 アキラ(たかはし あきら):モータージャーナリスト
竹岡 圭(たけおか けい):モータージャーナリスト / タレント / AJAJ副会長
竹下 元太郎(たけした げんたろう):CAR GRAPHIC編集長
谷口 信輝(たにぐち のぶてる):レーシングドライバー
千葉 匠(ちば たくみ):デザインジャーナリスト / AJAJ理事
鶴原 吉郎(つるはら よしろう):技術ジャーナリスト・編集者
テリー 伊藤(てりー いとう):演出家
中谷 明彦(なかや あきひこ):レーシングドライバー / モータージャーナリスト
西川 淳(にしかわ じゅん):自動車ライター
西村 直人(にしむら なおと):交通コメンテーター / AJAJ会員
萩原 秀輝(はぎはら ひでき):AJAJ会員
橋本 洋平(はしもと ようへい):モータージャーナリスト / AJAJ会員
濱口 弘(はまぐち ひろし):ジェントルマン・ドライバー
ピストン 西沢(ぴすとん にしざわ):DJ
ピーター ライオン(ぴーたー らいおん):モータージャーナリスト
藤島 知子(ふじしま ともこ):モータージャーナリスト / AJAJ会員
松田 秀士(まつだ ひでし):レーシングドライバー / モータージャーナリスト / 僧侶
松任谷 正隆(まつとうや まさたか):音楽プロデューサー / AJAJ会員
松本 英雄(まつもと ひでお):自動車テクノロジーライター
まるも 亜希子(まるも あきこ):カーライフ・ジャーナリスト
御堀 直嗣(みほり なおつぐ):フリーランス・ライター
山田 弘樹(やまだ こうき):モータージャーナリスト
山本 シンヤ(やまもと しんや):自動車研究家
吉田 由美(よしだ ゆみ):カーライフ・エッセイスト
渡辺 陽一郎(わたなべ よういちろう):カーライフジャーナリスト
日本カー・オブ・ザ・イヤー 2023-2024の予想
日本カー・オブ・ザ・イヤー 2023-2024はどの車が選出されるのでしょうか。TRANS CARが勝手に予想します!
最有力候補はトヨタ プリウス。もし受賞となれば1997-1998の初代、2009-2010の3代目プリウスに続く3回目の受賞となります。過去大ヒットした安定のプリウスですが、それでも今回のフルモデルチェンジで大幅にイメージを刷新したのが高評価。エコカーだけでなく、カッコよくて、走りも良いというところを突き詰めた力作だと思います。またプラグインハイブリッド(PHEV)モデルについては、強力なモーターとバッテリーをいかしたパワフルな走りも魅力的。
次に有力なのが日産 セレナ。新開発の磨き上げられたe-POWERはさらに力強く、燃焼効率もアップされた強力な電動パワートレインを搭載。洗練されたデザインや広い室内空間、プロパイロット 2.0なども魅力的。
ホンダ ZV-Rも忘れてはいけません。CR-Vの実質的な後継モデルで、堂々としたSUVらしいフォルムに、洗練されたフロントマスクを纏った、高級車に劣らないデザインが印象的。パワートレインの2L直4エンジンのハイブリッド「e:HEV」が、さすがホンダと言える走りを実現しています。
トヨタ アルファード/ヴェルファイアも捨て難いです。高級ミニバンが今やブームとなっていますが、その先駆けであるアルヴェルがフルモデルチェンジ。さらに高級感を増したインテリアや乗り心地が魅力的です。
EVモデルが追加されたBMW X1も侮れないですね。コンパクトSUVながら力強い走りが魅力で、EVも十分な航続距離を実現しています。
昨年受賞した軽自動車カテゴリーでは三菱 デリカミニのみ10ベストに選出されており、デリカミニも注目すべき車です。
と書いていくと、キリがない状況になってきました。魅力的な車ばかりで、どの車が受賞してもおかしくないでしょう。あえていうならトヨタ プリウス、日産 セレナ、ホンダ ZV-Rがトップ3ではないでしょうか。

日本カー・オブ・ザ・イヤー 2023-2024の発表スケジュール
- 2023年10月31日:ノミネート車の発表
- 2023年11月3日:10ベストカー発表会
- 2023年11月22日:10ベストカー試乗会
- 2023年12月7日:最終選考会・表彰式
- 開催地:東京ポートシティ竹芝
- ※一般の方は最終選考会には参加できませんが、会場エントランスエリアに10ベストカーの実車展示は観覧が可能
- ◆日本カー・オブ・ザ・イヤー 公式YouTubeチャンネルにて配信予定

まとめ
日本カー・オブ・ザ・イヤーは、日本の自動車業界のトレンドを反映しており、選ばれた車や選考の理由について把握することで業界の現状や今後をうかがい知ることができる貴重な機会です。また、単純にどの車が選ばれるか、ワクワクしながら最終選考会をYouTubeライブ配信で視聴できるエンタテイメントでもあります。
皆さんも10ベストカーの中からどの車が選ばれるか、予想してみてはいかがでしょうか。
また、実際に日本カー・オブ・ザ・イヤー 2023-2024の選考結果についてもこのTRANS CARで徹底解説する予定なのでお楽しみに!
この機会にぜひTRANS CARの公式X(エックス)もフォローしてみてください!日々自動車の最新ニュースなどを配信しています。始めたばかりでまだフォロワーさんも少ないので何卒お願いします!
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