昭和の名車への憧れを形にした70年代のマッスルカーが、令和の時代に蘇る!
光岡自動車は2025年11月28日、創業55周年記念モデル「M55」シリーズの第2弾となる「M55 1st Edition(エムダブルファイブ ファーストエディション)」を正式発売しました。
限定100台で2024年11月に発売された「M55 Zero Edition」は、受付開始からわずか10日間で応募者数が上限の350名に達するなど大きな反響があり、今回の1st Editionでも早くも約150台の予約が入っている状況です。2026年内の生産出荷予定で、納期の長期化を避けるため、申し込み台数が250台に達した時点で一旦受付を終了するとアナウンスされています。

価格は756万8000円から842万7100円で、1970年代のアメリカ車を彷彿とさせるデザインと、最新の環境性能・安全装備を融合させた、現代に蘇るタイムマシンのような一台となっています。
車の概要:光岡 M55 1st Editionとは?
光岡自動車は1968年に富山県で創業し、当初は板金塗装と自動車整備業を生業としていましたが、中古車販売のビジネスモデルをいち早く展開し、「BUBU(ブブ)」の店舗名称で全国展開するまでに事業を成長させました。1987年には改造車「光岡・BUBUクラシックSSK」を発表し、このノウハウが後の「ラ・セード」「ビュート」「ガリュー」などのユニークな車両につながっていきます。
M55は、2023年に創業55周年を迎えたことを記念して開発された新型車で、1968年創業の光岡自動車と同じ55年の人生を歩んだ「同世代のドライバー」をメインターゲットに開発されました。感受性豊かな少年・少女時代に体験した1970年代の時代感覚をベースに、当時の夢や希望に満ち溢れた方々のマインドを形にしたという想いが込められています。

2023年にコンセプトカー「M55 CONCEPT」として発表され、2024年11月に限定100台の第1弾「M55 Zero Edition」が発売、そして今回2025年11月28日に第2弾となる「M55 1st Edition」が正式発売されました。M55はホンダ・シビックをベース車両として、光岡自動車が独自のデザインと仕様を施した改造車となっています。
光岡 M55 1st Editionのエクステリアデザイン
M55 1st Editionのエクステリアは、1970年代のアメリカンマッスルカーを彷彿とさせるデザインが最大の特徴です。丸目2灯のヘッドライトと、ストレートなボディラインは、ダッジ・チャレンジャーや日産スカイライン(ケンメリ)を連想させるレトロフューチャーなスタイリングとなっています。
エクステリアデザインを担当した渡辺清和氏は、「当初は丸目2灯のアメリカンなデザインを求められていたが、大きなボディがあってこそ成立するもので、ちょっと違うなと感じていた」と振り返り、「幼少のころのアメ車に憧れてデザインされた日本車のデザインを、今の時代に合わせて再デザインしてみようと思った」と説明しています。


フロントには力強い眼光を放つ丸型ヘッドライトが配置され、フォグライトも標準装備されます。リアエンドにはスポイラーが標準装備され、凛とした佇まいと冷静かつ情感的なスタイルを演出しています。ボディカラーは、Zero Editionの1色から大幅に拡充され、標準4色とオプション6色の合計10色から選択可能になりました。
標準色には、プラチナホワイトパール、ソニックグレーパール、プレミアムクリスタルレッドメタリック、シーベッドブルーパールが用意され、オプションカラーとして、スカイスクレイパーグレー、ジョンマンゴー、ブルーアイスランド、スプリングブルー、オールドイングリッシュホワイト、パパイヤオレンジメタリックが設定されています。光岡 M55 1st Editionのボディサイズは、全長4735mm、全幅1805mm、全高1415mmです。



光岡 M55 1st Editionのインテリアデザイン
M55 1st Editionのインテリアは、「理路整然とした大人の社交場」をコンセプトに、端正かつ上品な日本の美意識が細部に宿るデザインとなっています。インテリアデザインを担当した青木孝憲氏は、「限定100台のM55 Zero Editionは、M55で表現したかったことすべてを注ぎ込んだ御神体のようなモデルであるなら、今回のM55 1st Editionは少し肩の力を抜いてリラックスした状態で、オシャレな普段着のような感覚で乗れる1台としています」と説明しています。
ステアリングのセンターには「M55」のロゴがあしらわれ、オーナーの所有感を高める演出が施されています。標準設定のシートはグレーコンビシートとなっていますが、上位グレードの「e:HEV EX」ではメーカーオプションとして1st Edition専用のレザーシート(合皮:サスティナブルレザー)も選択可能です。
トランスミッションはCVT(無段変速オートマチック)となり、Zero Editionの6速マニュアルから変更され、より多くの人が運転技量やシーンを問わず扱いやすく、気軽にM55を楽しめる仕様となりました。2ペダルのAT仕様により、日常使いからロングドライブまで、快適なドライビング体験を提供します。
コックピットメーターは視認性に優れ、伝統と革新を受け継ぐデザインが採用されています。上位グレードの「e:HEV EX」には電動パノラミックサンルーフが標準装備され、開放的な室内空間を演出します。また、リアガラスルーバーはメーカーオプションとして設定されており、Zero Editionでは専用装備だった装備を選択できるようになっています。





光岡 M55 1st Editionの走行性能
M55 1st Editionは、ベース車両のホンダ・シビックのパワートレインを採用し、3つのグレード構成で幅広いニーズに対応しています。
エントリーグレードの「LX」には、1.5L直列4気筒DOHCターボエンジンが搭載されます。最高出力は134kW(182ps)/6000rpm、最大トルクは240Nm(24.5kgm)/1700rpmを発揮し、ターボチャージャーによる力強い加速性能が特徴です。トランスミッションは無段変速オートマチック(CVT)で、車両重量は1390kgとなっています。
「e:HEV LX」と「e:HEV EX」には、2.0L直列4気筒DOHCエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムが搭載されます。エンジンの最高出力は104kW(141ps)/6000rpm、最大トルクは182Nm(18.6kgm)/4500rpmで、モーターの最高出力は135kW(184ps)/5000-6000rpm、最大トルクは315Nm(32.1kgm)/0-2000rpmとなっています。システム全体では高い環境性能と力強い走りを両立し、トランスミッションは電気式無段変速機が採用されています。
車両重量は「e:HEV LX」が1490kg、「e:HEV EX」が1520kgで、いずれも駆動方式は横置きFFとなります。タイヤサイズは全グレード共通で235/40R18が装着され、最小回転半径は5.7mと取り回しの良さも確保されています。ホイールベースは2735mmで、安定した走行性能を提供します。

光岡 M55 1st Editionの安全性能・運転支援
M55 1st Editionは、最新の安全装置と環境性能を備え、より多くの人が運転技量やシーンを問わず扱いやすく気軽に楽しめるモデルとして開発されました。ベース車両のホンダ・シビックが搭載する先進安全運転支援システム「Honda SENSING」を継承しており、衝突軽減ブレーキや誤発進抑制機能、車線維持支援システムなど、充実した安全装備が標準装備されています。
M55 Zero Editionがワンカラー&6速MTのみのワングレードだったのに対し、M55 1st Editionでは最新の安全装置を備えたATモデルとすることで、幅広い層のドライバーが安心して運転できる仕様となっています。

光岡 M55 1st Editionの価格
光岡 M55 1st Editionの価格は756万8000円からです。グレードごとの価格は以下の通りとなっています。
エントリーグレードの「LX」(1.5Lガソリンターボ/CVT)は756万8000円で、ベースモデルのホンダ・シビックと比較すると、スタート価格で約412万円のプレミアムが付いています。ハイブリッドのエントリーモデル「e:HEV LX」(2.0Lハイブリッド)は811万8000円、最上位グレードの「e:HEV EX」(2.0Lハイブリッド)は842万7100円となります。
先に発売された「M55 Zero Edition」はボディカラー「レジェンダリーグレーメタリック」、6速MTの単一グレードで808万5000円でしたが、1st Editionのスタート価格は517,000円のダウンとなっています。なお、光岡自動車は値引き販売は一切行わないと明言しています。
フロアマットは3万1900円(消費税込)で、表記価格には税金(消費税除く)、保険料、登録諸費用等は含まれていません。

光岡 M55 1st Editionの発売時期
光岡 M55 1st Editionは2025年11月28日に正式発売されました。ただし、2025年3月27日から先行予約受付が開始されており、すでに約150台の予約が入っている状況です。
納車は2026年内の生産出荷予定となっており、2026年生産のイヤーモデルとして位置づけられています。納期の長期化を避けるため、生産予定台数の上限を250台として、申し込み台数が250台に達した時点で一旦受付を終了するとアナウンスされています。実質の残り枠は100台前後と予想されており、早めの検討が推奨されます。
なお、「M55」は登録済み未使用車をベースとしているため、初回車検は2年となり、初度登録年月は実際の納車年月とは異なります。
光岡 M55 1st Editionは日本で発売されるか
光岡 M55 1st Editionは、日本国内専用モデルとして開発・販売されています。光岡自動車は富山県に本社を置く日本の自動車メーカーで、全国のミツオカ取扱拠点で購入が可能です。
2025年11月28日の正式発売を機に、全国のミツオカ取扱拠点にて「M55 1st Edition」の一斉展示が開始されました。また、2025年12月27日から2026年1月7日までの12日間は、羽田空港の第2ターミナル2階にあるマーケットプレイス中央にて特別展示も実施される予定です。
光岡自動車の2024年の売り上げは350億円、従業員は600人弱と着実に成長を続けており、富山の工場では特殊車両も含め877台を生産するなど、直近で過去最高の台数を手掛けています。M55シリーズは日本市場での販売に特化したモデルとなっています。

辛口評価
光岡 M55 1st Editionをあえて辛口で評価します。まず価格面では、ベース車両のホンダ・シビックと比較して約400万円以上のプレミアムが付いており、このプレミアムがデザインの価値に見合うかは個人の価値観に大きく左右されます。
限定250台という希少性はコレクターズアイテムとしての魅力を高めますが、登録済み未使用車をベースとしているため、初回車検が2年となる点は新車としてのメリットが若干薄れる要素です。また、納車が2026年内となるため、注文から納車までの待ち時間が長く、その間に他の魅力的なモデルが登場する可能性もあります。
走行性能については、ベース車両のシビックと同等のパワートレインを搭載していますが、車両重量が増加しているため、純粋なスポーツ性能を求めるユーザーには物足りない可能性があります。特にマッスルカーを彷彿とさせる外観に対して、1.5Lターボや2.0Lハイブリッドというパワートレインは、アメリカ車のV8エンジンのような圧倒的なパワー感には遠く及びません。
また、6速MTのRSグレードをベースにしたモデルが設定されていないため、よりスポーティな走りを求めるエンスージアストには選択肢が限られています。Zero Editionで6速MTを選んだユーザーと比較すると、1st EditionはATのみの設定となり、運転の楽しさという点では妥協を強いられる面があります。

光岡 M55 1st Editionのライバル車
光岡 M55 1st Editionのライバル車としては、まずベース車両となるホンダ・シビックが挙げられます。シビックは約345万円からという価格設定で、M55と同等の走行性能を持ちながら、より手頃な価格で購入できる選択肢となります。
デザインの方向性で考えると、1970年代のアメリカンマッスルカーを彷彿とさせるM55のコンセプトに近いのは、ダッジ・チャレンジャーやフォード・マスタングなどの本格的なアメリカンマッスルカーです。ダッジ・チャレンジャーは全長5020mm×全幅1920mm×全高1450mmと、M55よりも大きなボディサイズを持ち、最低でも300ps超の3.6L V6エンジン、上位モデルではV8 HEMIエンジンを搭載しています。パワーと迫力では本家アメリカ車に軍配が上がりますが、M55には「燃費が良い」「税金が安い」「日本ではこのぐらいのスペックの方が扱いやすい」というメリットがあります。
また、レトロデザインという観点では、光岡自動車の他のモデルである「ビュート」や「ガリュー」も同じカテゴリーに入ります。これらは英国車や古典的なセダンをモチーフにしたデザインで、M55とは異なる方向性のレトロ感を提供しています。
日本車の中では、1970年代の日産スカイライン(ケンメリ)やローレルのようなデザインを彷彿とさせるM55は、当時の名車に憧れを持つドライバーにとって、現代の技術と融合した唯一無二の選択肢となっています。

光岡 M55 1st Editionの主要スペック
■ M55 1st Edition e:HEV EX(最上位グレード)
- 全長×全幅×全高: 4735×1805×1415mm
- ホイールベース: 2735mm
- 車両重量: 1520kg
- 乗車定員: 5名
- エンジン: 直列4気筒DOHC+モーター
- 総排気量: 1993cc
- エンジン最高出力: 104kW(141ps)/6000rpm
- エンジン最大トルク: 182Nm(18.6kgm)/4500rpm
- モーター最高出力: 135kW(184ps)/5000-6000rpm
- モーター最大トルク: 315Nm(32.1kgm)/0-2000rpm
- トランスミッション: 電気式無段変速機
- 駆動方式: 横置きFF
- 燃料・タンク容量: レギュラー・40L
- タイヤサイズ: 235/40ZR18
- 最小回転半径: 5.7m
- 車両価格(税込): 842万7100円
■ M55 1st Edition e:HEV LX(ハイブリッドエントリー)
- 車両重量: 1490kg
- その他スペック: e:HEV EXと同等
- 車両価格(税込): 811万8000円
■ M55 1st Edition LX(ガソリンエントリー)
- 車両重量: 1390kg
- エンジン: 直列4気筒DOHCターボ
- 総排気量: 1496cc
- エンジン最高出力: 134kW(182ps)/6000rpm
- エンジン最大トルク: 240Nm(24.5kgm)/1700rpm
- 過給機: ターボチャージャー
- トランスミッション: 無段変速オートマチック(CVT)
- 燃料: ハイオク
- 車両価格(税込): 756万8000円

まとめ
光岡 M55 1st Editionは、創業55周年を記念して開発された、1970年代のアメリカンマッスルカーへの憧れを形にした特別なモデルです。2025年11月28日に正式発売され、限定250台の生産となります。価格は756万8000円から842万7100円で、ガソリンターボとハイブリッドの3グレード構成、10色のボディカラーから選択可能です。エクステリアは丸目2灯のヘッドライトとストレートなボディラインが特徴で、インテリアは大人の社交場をイメージした上品な空間となっています。先行予約で約150台が埋まっており、残り枠は100台前後と予想されるため、購入を検討される方は早めの決断が求められます。ベース車両のホンダ・シビックと比較して約400万円以上のプレミアムが付きますが、唯一無二のデザインと希少性は、レトロカー好きにとって大きな魅力となるでしょう。




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