BMWは、BMW 5シリーズ ツーリング(BMW 5 Series Touring)のフルモデルチェンジモデルを発表しました。電気自動車のBMW i5 Touringも導入され、これは日本初のステーションワゴンタイプのEVとなります。他のモデルも48Vマイルドハイブリッドシステムを採用し全車電動化され、デザインもスタイリッシュに進化しました。
全国のBMW正規ディーラーでは、2024年2月7日よりこの新型車の販売が開始され、納車は本年第三四半期以降を予定しています。

車の概要:BMW 5シリーズ ツーリングとは?
BMW 5シリーズ ツーリングはBMW 5シリーズをベースとしたプレミアムミドルクラス・ステーションワゴンです。5シリーズは1972年に初代モデルが登場し、2023年に8代目にフルモデルチェンジを実施しました。この5シリーズ ツーリングも新型5シリーズ同様、BMW伝統のデザインを踏襲しつつ、コンセプトを一新したよりエレガントで美しいデザインになりました。
特に注目すべきは、ステーション・ワゴン・タイプとして日本初の電気自動車、BMW i5ツーリングを含む電動化の推進です。このモデルには、48Vマイルド・ハイブリッド・システムを採用したクリーン・ディーゼル・エンジンモデルも設定され、4輪駆動システムBMW xDriveを搭載しています。
新型BMW 5シリーズ ツーリングは、一定の条件下において、ステアリングから手を離しての走行が可能な運転支援システム「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」の搭載等、最先端の運転支援システムに加え、最新世代のコネクティビティも有し、「OK, BMW」と話し掛けることで、車両の操作、目的地の設定等が可能です。Apple CarPlayへの対応、スマートフォンで事前に検索した目的地を車両に送信する等、利便性が大幅に高められています。なお、新型BMW 5シリーズ ツーリングは、先代モデル同様に、ドイツのディンゴルフィング工場で生産されます。

BMW 5シリーズ ツーリングのエクステリアデザイン
新型BMW 5シリーズ ツーリングのエクステリアは新デザイン言語を採用し、スポーティさとエレガンスが融合した存在感のあるデザインとなっています。
フロントデザインは、BMWの伝統と現代的なスタイルが調和したツインヘッドライトとキドニーグリルで構成されています。特に目を引くのは、垂直方向に拡張され、前方に突出したシャークノーズとロングボンネットです。BMWブランドのアイコンであるキドニーグリルは夜間にはBMWアイコニック・グローによってブランドの象徴が印象的に浮かび上がります。デイライトランニングとウィンカー機能を果たすLEDヘッドライトは垂直に配置。

サイドデザインは、高く設定されたショルダーラインや、金属を削り出したかのようなドアパネルとフェンダーが、強さと高級感を同時に演出します。2本のキャラクターラインが精密に描かれており、スタイリッシュながらも力強い印象を与えています。Dピラーの大胆なスラントとサイドウィンドウのキックアップにより、スポーティでありながらエレガントなBMW独自のデザインを実現しています。

リアデザインでは、より立体的なリアガラスとDピラーから続く流れるようなラインが、ツーリングモデルの洗練された印象を強調します。ツーリング専用のリアコンビネーションライトが低い位置に配置されており、車両のワイド感とスポーティさを一層引き立てています。

BMW 5シリーズ ツーリングのサイズは全長5,060mm、全幅1,900mm、全高1,515mm、ホイールベース2,995mmとなっています。


BMW 5シリーズ ツーリングのインテリアデザイン
新型BMW 5シリーズ ツーリングのインテリアは、ドライバーが駆け抜ける歓びを感じられるよう設計されています。長距離走行でも快適性を損なわない機能性と、BMWらしいデザインエレメントが散りばめられた高級感のある室内空間。
運転席では、新型モデルは先代と比較してボタンの数を大幅に減らし、洗練された無駄のないデザインを実現しています。目を引くのが12.3インチのインフォメーションディスプレイと14.9インチのコントロールディスプレイから成るBMWカーブド・ディスプレイ。インストルメントパネルからドアトリムにかけて立体的なクリスタル面で構成されたBMWインタラクション・バーは、室内空間をドライバーの選択する走行モードに応じて芸術的に演出します。

進化したBMW iDriveおよびBMWオペレーティング・システム8.5は、この車両のユーザーインターフェースと操作性を一新しています。BMWカーブド・ディスプレイに組み込まれた「QuickSelect」機能を持つ制御システムは、運転席側に縦に並べられた機能アイコンを通じて直感的に操作が可能で、サブメニューへのアクセスなしに直接機能を利用できるようになっています。
また、新型BMW 5シリーズ ツーリングでは、AirConsoleプラットフォームを通じて革新的な車内ゲームの利用が可能です。車両が停止している時、ドライバーや同乗者は自身のスマートフォンをコントローラーとして、14.9インチのセンターディスプレイで対戦型ゲームを楽しむことができます。

コネクティビティの面では、「OK, BMW」と話しかけることで車両の操作や目的地の設定が可能となるなど、操作の簡便性が向上しています。Apple CarPlayやSpotifyへの対応、スマートフォンで検索した目的地を車両に送信できるBMWコネクテッド・ドライブも標準装備。BMWデジタル・キー・プラスを携行することで、キーを持たずとも車両のロック解除やエンジンの始動が可能となり、利便性とセキュリティの向上が図られています。
BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントは、AI技術を駆使して音声会話だけで車両の各種操作や必要な情報へのアクセスが可能になり、従来の音声入力システムを大きく進化させています。ドライバーは、より自然な会話形式で指示や質問を行うことができ、使用するほどにドライバーの好みや習慣を学習し、長期間にわたって使用するほどにその効果を実感できるようになります。
ステアリングホイールも再設計されており、下部の平らなセクションが新たに空間を生み出し、操作性を向上させています。さらに、コントロールパネルとセンターコンソールのセレクターレバーには、操作時のフィードバックが加わっています。

シート、ダッシュボード、ドアパネルの表面に加え、ステアリングホイールにも、持続可能な素材を使用したビーガンインテリアが一部モデルに標準で装備されています。この素材は植物を主原料としており、上質なレザーに匹敵する柔らかさ、風合い、耐久性を実現しています。
新型BMW 5シリーズ ツーリングのラゲッジ・ルーム容量は570Lを実現し、リヤ・シートのバックレストを倒せば最大で1,700Lまで拡張することが可能です。40:20:40分割可倒式リヤ・シート、ラゲッジ・ルーム下に小物を収納できる床下収納、リヤ・シートを完全に折りたたんだ状態でも荷室が使用でき、かつ、前席乗員の安全が確保されるラゲージ・パーティション・ネットが標準で装備されます。

BMW 5シリーズ ツーリングの走行性能
新型BMW 5シリーズ ツーリングは、パワートレインの面でも大きな進化を遂げています。特に注目すべきは、第5世代のBMW eDriveテクノロジーを搭載した電気自動車、BMW i5のラインアップに加わったことです。このラインアップには、電気自動車の2つのバリエーションがあり、加えてクリーンディーゼルエンジン搭載モデルも用意されています。

BMW i5 Touring M60 xDriveは、デュアルモーター4輪駆動のMパフォーマンスモデルです。前輪のモーターは最高出力261PS(192kW)、後輪のモーターは最高出力340PS(250kW)を発揮し、システム全体での最高出力は601PS(442kW)、最大トルクは795Nmに達します。MスポーツブーストやMローンチコントロール機能の作動時には、0から100km/hまでの加速をわずか3.9秒で達成します。車体床下に搭載されたリチウムイオン電池は、総エネルギー量が83.9kWhで、一回の充電で445kmから506kmの走行が可能です。
BMW i5 Touring eDrive40は、後輪駆動のシングルモーター仕様で、最高出力340PS(250kW)の電気モーターが後輪を駆動します。最大トルクは400Nmで、スポーツブーストやローンチコントロール機能を利用することで、0-100km/h加速は6.1秒です。このモデルのリチウムイオン電池も、総エネルギー量は83.9kWhで、一回の充電で走行可能距離は483kmから560kmに及びます。

BMW 523d Touring xDriveは、BMWグループが誇るEfficientDynamicsエンジン技術を駆使した新世代のモジュール式高効率2L直列4気筒BMWツインパワー・ターボ・ディーゼル・エンジンを搭載。このエンジンは、ピストンの軽量化などの改善を施し、低速側を可変ウィングとしたシーケンシャルツインターボの電子制御の精度を高め、さらに48Vマイルドハイブリッドシステムと組み合わせることで、システム全体で最高出力197PS(145kW)、最大トルク400Nmを実現しています。
走行性能においては、新型BMW 5シリーズはダイナミックな走行性能と安定性、高精度なハンドリング、優れた乗り心地を提供し、世界最高水準のドライビングダイナミクスを目指しています。この実現のため、ロングホイールベース、フロントアクスルとリアアクスルのトレッド幅の拡大、ほぼ完璧な50:50の前後重量配分、インテリジェントな軽量構造、ボディとシャシーの接続剛性の向上など、多岐にわたる技術が採用されています。

さらに、シャシー制御技術においても大幅な進化が見られ、モデルごとに最適化された技術が採用されています。ホイールスリップをセンシングし直接制御するテクノロジー、統合ブレーキシステム、可変ステアリングレシオを備えたスポーツステアリングが全車に標準装備されています。また、4輪操舵を可能にするインテグレーテッドアクティブステアリングと電子制御のショックアブソーバーを備えたアダプティブサスペンションはBMW i5 Touringに標準装備され、BMW 523d Touring xDriveではオプションとして提供されます。MパフォーマンスモデルのBMW i5 M60 xDriveには、さらにアクティブロールコントロール機能を備えた電子制御スタビライザーを含むアダプティブMサスペンションプロフェッショナルが標準装備され、電気自動車ならではの特性を活かした新時代の駆け抜ける歓びを実現しています。
BMW 5シリーズ ツーリングの安全性能・運転支援機能
新型BMW 5シリーズにはBMW社が国内認可取得モデルとして初めて導入した、ハンズ・オフ機能付きの渋滞運転支援機能が導入されています。この機能は、高速道路や指定された都市高速道路での渋滞時に、ドライバーの運転負担を軽減し、安全運転をサポートするシステムです。ドライバーが前方を注視し、必要に応じて直ちにハンドル操作が可能な状態を保つ限り、一定条件下でステアリングから手を離しての走行が可能となります。これは、自動運転ではなく、SAE Internationalが定めるレベル2の自動運転技術に相当し、前方の注視を必要とするなど一定の条件が必要です。
また、新型BMW 5シリーズは、ドライビング・アシスト・プロフェッショナルとパーキング・アシスト・プロフェッショナルを標準装備しています。これらのシステムは、高性能なカメラとレーダー、そして高性能プロセッサーを用いて高い解析能力を実現し、精度と正確性を向上させています。アクティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付き)、レーン・チェンジ・ウォーニング、レーン・ディパーチャー・ウォーニング、ステアリング&レーン・コントロール・アシスト、サイド・コリジョン・プロテクション、衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付き)、クロス・トラフィック・ウォーニング、ペダル踏み間違い急発進抑制機能などが含まれています。

パーキング・アシスト・プロフェッショナルには、リバース・アシスト・プロフェッショナル機能が含まれており、時速35km以下で直前に前進したルートを最大200mまで記憶し、そのルートをバックで正確に戻ることができます。これは、細い道での対向車とのすれ違い時など、安全かつ正確に元のルートに復帰するのに役立ちます。さらに、マニューバー・アシスト機能により、ステアリング、アクセル、ブレーキの操作なしで完全自動駐車が可能となり、自宅や勤務先の駐車場を車両に登録しておくことで、車両が自動で駐車スペースを検知し、完全自動で駐車を行います。この機能は、駐車場所を最大10ヶ所登録でき、最大200mの駐車操作(合計600mまで)を記録できるため、狭いスペースで複雑な駐車操作が必要な場合にも正確に再現できます。加えて、駐車スペースが狭い場合は、ドライバーが車外からスマートフォンを使ってリモート・パーキング機能を用いることで、スマートかつ快適に駐車操作を行うことができます。
また、車両前後および左右をカバーするBMWドライブ・レコーダーを標準装備しています。このシステムは、車載カメラを使用して全方向の映像を記録可能で、後付けのドライブ・レコーダーにはない直接撮影機能により、車両後方の映像もクリアに捉えます。これにより、あおり運転や幅寄せなどの危険運転車両との遭遇時に、車両ナンバーを鮮明に記録し、証拠としての価値を高めます。また、ドライビング中には前方の美しい景色を記録することも可能で、ドライブの楽しさを後からも振り返ることができます。さらに、新型BMW 5シリーズ ツーリングには、車両の盗難や車上荒らしを事前に防ぐためのアラーム・システムも標準装備されています。

BMW 5シリーズ ツーリングの価格
BMW 5シリーズツーリングの価格は890万円(ディーゼルHVモデル)からです。
EVのBMW i5 ツーリングの価格は1040万円からです。
<BMW 5シリーズ ツーリング グレード別価格表>
モデル | 価格 |
クリーン・ディーゼル・エンジン搭載モデル(48Vマイルド・ハイブリッド・システム搭載) | |
BMW 523d Touring xDrive Exclusive | 8,900,000円 |
BMW 523d Touring xDrive M Sport | 9,600,000円 |
電気自動車 | |
BMW i5 Touring eDrive40 Excellence | 10,400,000円 |
BMW i5 Touring eDrive40 M Sport | 10,400,000円 |
BMW i5 Touring M60 xDrive | 16,000,000円 |

BMW 5シリーズ ツーリングの発売時期
BMW 5シリーズ ツーリングは2024年2月7日に発表され、同日販売開始されました。
納車時期は2024年第三四半期以降の予定となっています。
BMW 5シリーズ ツーリングのライバル車
BMW 5シリーズ ツーリングの主な競合モデルは以下の2台です。
メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴン
メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴンは、5シリーズ ツーリングよりも広い室内空間と快適な乗り心地を持つモデルです。高級感溢れる内装と先進的な安全装備も魅力ですが、価格は5シリーズ ツーリングよりも高くなります。
アウディ A6 アバント
アウディ A6 アバントは、5シリーズ ツーリングよりも洗練されたデザインと高い質感を持つモデルです。先進的なインフォテイメントシステムとクワトロシステムによる安定した走行性能も魅力ですが、価格は5シリーズ ツーリングよりも若干安いです。

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