ロータス新型EVスポーツカー エメヤ:開発プロセス完了 905馬力 0-100km/h加速2.78秒

2024年2月9日、ロータスは最新の4ドア電動スポーツカー新型ロータス エメヤ(Lotus Emeya)が、世界15カ国、2つの大陸で3年間にもわたるテスト走行や開発プログラムを無事終了したことを発表しました。

車の概要:ロータス エメヤとは?

ロータス エメヤは英国のスポーツカーメーカー ロータス カーズ(Lotus Cars)のピュアEVスポーツカーです。2023年9月7日に世界初公開された、ロータス初の4ドアハイパーGTとする完全電気自動車です。0から100km/hまでの加速が2.78秒、最高速度が256km/hに達する超高性能EVのフラッグシップモデル。地面に近い「スケートボード」スタイルが採用されており、55インチのARヘッドアップディスプレイも特徴の一つです。エメヤは、2028年にはグローバルなパフォーマンスブランドへと成長するというロータスカーズの将来計画の中核を担う、高級ライフスタイル電動車の旗艦モデルとして位置づけられており、生産の開始は2024年内が予定されています。

ロータス エメヤの開発プログラム

エメヤの開発においては、極めて厳しい気候条件下での試験が実施されました。具体的には、マイナス40度からプラス40度に及ぶ幅広い温度範囲でのテストが行われました。エメヤのプロトタイプは、フィンランドのイヴァロという、世界でも特に過酷な環境の一つで最終段階のテストを終えました。この地域は、冬期には気温がマイナス25度まで下がることがあり、ロータスのエンジニアチームはこの極寒の中で、全電動のグランドツアラーの性能を徹底的に検証しました。イヴァロでは、車両を地元の自動車用「冷凍庫」に入れ、マイナス40度での耐久テストも実施されました。

このテストプログラムは、ロータスのグローバルエンジニアリングチームが3年間にわたり、15カ国、2大陸で展開した厳格な試験の成果です。イギリスの曲がりくねった道路から、ドイツの高速アウトバーン、アルプスの山岳路、モンゴルの遠隔地に至るまで、多岐にわたる地形や条件の下でのテストが実施されました。さらに、ドイツのニュルブルクリンク北コースや、イタリアのナルドに近い高速テストコースなど、有名なサーキットでも性能評価が行われました。

エメヤは、極寒の環境だけでなく、プラス40度という高温条件下でもその性能を維持しました。ロータスは、中東、アメリカ、オーストラリアをはじめとする市場への納車を目指して、2024年内の生産開始を計画しています。

ロータス エメヤのエクステリアデザイン

ロータス エメヤのエクステリアデザインは、フューチャークラシックをコンセプトに採用しています。力強くプログレッシブなボディラインが、なめらかでドラマチックで筋肉質なシルエットに。

エメヤはアクティブエアロダイナミクスを強く意識して設計されており、モータースポーツから着想を得たアクティブフロントグリル、リアディフューザー、リアウイングが連動して作動し、操縦性を高め、航続距離を伸ばします。ロータスが特に重視する「ハイパースタンス」と呼ばれる低重心設計と組み合わせられ、乗り心地とハンドリングの優れたバランスを発揮します。特に、クラストップとするアクティブリアウイングは、まるで翼を広げるかのように高速で展開し、ダウンフォースを増やすことで、ハンドリング性能をさらに高めます。また、アダプティブ・ドライビング・ビーム・テクノロジーを採用したLEDヘッドライトは、暗い環境下での視認性を最適化し、同時に対向車のドライバーを眩しさから保護する役割を果たします。

プラットフォーム設計においても、ロータスはその長年の経験と最先端技術の融合により、独自のEV向け車台である「Electric Premium Architecture(EPA)」を採用しています。この「スケートボード」デザインの車台は、さまざまなバッテリーサイズやモーター、コンポーネントの配置、駆動技術に柔軟に対応できる設計となっており、今後のロータスのプレミアムEVラインナップの基盤となると期待されています。

ロータス エメヤのインテリアデザイン

ロータス エメヤのインテリアデザインはドライバー重視のコックピットを採用。新型エメヤには55インチのARヘッドアップディスプレイが搭載されており、ドライバーは重要な情報を迅速に確認できます。リアルタイムの道路情報やナビゲーション、先進運転支援システム(ADAS)のデータが統合され、ウインカーの使用、障害物の警告、車線逸脱警告、前方衝突警告、ブラインドスポットのモニタリングなどの情報が表示されます。これにより、運転中の安全性と利便性が大幅に向上します。

乗員全員が高品質な音楽体験を享受できるように、KEFと協力して開発されたオーディオシステムも備えています。このシステムは、KEFの「Uni-Q」スピーカーデザインと「Uni-Core」の省スペース型サブウーファーエンクロージャー、そしてドルビーアトモスに対応した3Dサラウンドサウンドを特徴としており、リスニング体験を一新するものと自負しています。

また新型エメヤは環境への配慮を重視した設計が採用されています。この設計には、持続可能な手段で調達された素材が用いられており、PVD加工されたアルミニウム、アルカンターラ、ナッパレザー、ウルトラファブリックスPUなどが含まれています。また、ファッション業界のアパレル製品から回収された繊維を再利用して作成された端材から作られ、高級感のある室内空間になっています。また、内装にもカーボンファイバーが多用され、スポーティなイメージを醸成し、軽量化とパフォーマンス向上に寄与しています。

ロータス エメヤの走行性能

エメヤは、ロータスにとって初めての完全電動4ドア・ハイパーGTとして位置づけられており、その性能は極めて印象的です。最上級モデルでは、905馬力の最高出力と985Nmの最大トルクを誇る強力なデュアルモーターを搭載しており、クラストップのパワーウェイトレシオを実現。0-100km/h加速がわずか2.78秒で、最高速度は256km/hに達します。ロータスカーズは、世界でも最速クラスの電動GTとしての地位を確立する自信を持っています。さらに低重心、完璧な50:50の重量配分も、アジリティが高く洗練されたドライビングに寄与しています。

また、最大350kWのDC急速充電機能に対応しており、約5分間の充電で150km走行可能なバッテリー容量を得ることができます。さらに、18分でバッテリーの80%まで充電することが可能です。バッテリー自体の蓄電容量は102kWhに及びます。

エメヤには先進的な電子制御エアサスペンションシステムが装備されており、車両は1秒間に1000回もの頻度で路面状態を検知し、最適な乗り心地を実現するためにサスペンションの調整を自動的に行います。このようにエメヤは、革新的な技術とロータスの豊富な経験が融合した、走行性能と快適性を兼ね備えたモデルとして開発されました。

ロータス エメヤの価格

ロータス エメヤの価格は未発表ですが、電動SUVのロータス エレトレと同じ水準になると示しています。日本国内でのロータス エレトレの価格はベースグレードの「エレトレ S」が2332万円、上位グレードの「エレトレ R」が2585万円となっています。

ロータス エメヤの発売時期

ロータス エメヤは2024年に生産開始される予定です。

ロータス エメヤは日本で発売される?

ロータス エメヤの日本での販売は未発表です。ビュアEVのロータス エレトレは日本で販売されており、ロータス エメヤについても日本で販売される可能性があります。

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