ポルシェは2024年1月25日、2代目となる新型マカン(Porsche Macan)をシンガポールで世界初公開しました。新型マカンは今回のフルモデルチェンジでフルEVのSUVとしてポルシェの電動化戦略をリードする重要なモデルへ生まれ変わりました。この新型マカンについて詳しく紹介していきます。

車の概要:新型ポルシェ マカンとは?
ポルシェ マカンはポルシェの高級ミッドサイズSUVであり、ポルシェ カイエンの弟分となるポルシェ最小SUVです。SUVでありながらスポーツカーのような走行性能が魅力的です。2013年に初代マカンが登場し、2021年にマイナーチェンジを実施したのが現行モデルとなっています。マカンはこれまで世界中で80万代以上販売してきました。
2024年1月25日にシンガポールでフルモデルチェンジを実施した2代目となる新型マカンEVがワールドプレミア。マカン4(Macan 4)とマカンターボ(Macan Turbo)の2車種を初お披露目。新型マカンはポルシェ初のフル電動SUVとして登場し、EV戦略車としてポルシェの電動化をリードするクルマとなりました。最大639馬力の力強いパワートレインを搭載しており、航続距離は最大613kmにも達する優れたEV性能を誇ります。

ちなみにポルシェにとってSUVのカイエンとマカンは屋台骨となる超重要モデル。ポルシェ911などスポーツカーのイメージが強いですが、販売面ではSUVがポルシェの売上や利益を支えており、カイエンとマカン合わせてポルシェの約7割もの販売を占めています。

新型ポルシェ マカンのエクステリアデザイン
新型ポルシェ マカンEVのエクステリアデザインは、スポーティでSUVクーペライクなプロポーションが特徴的です。ポルシェのデザイン担当副社長 マイケル・マウアー氏は「新型マカンは既存のポルシェ車のアイデンティティから、電動化された最初のポルシェ」だと述べています。ポルシェファミリーのアイデンティティを持ちつつ、ポルシェの伝統的なプロポーションをEVらしく進化させ、スポーティでモダンそしてダイナミックなエクステリアを作り上げたとしています。

新型マカンは低く構えたボンネットと目立つウィングで、静止状態でもダイナミックな印象を与える外観となっています。最大22インチの大型ホイールとスタッガードタイヤが特徴。LEDヘッドライトは、4点式デイタイム・ランニング・ライトを備えたフラットな上部ライトユニットとメインヘッドライトモジュールに分かれており、ウィングに埋め込まれたデザインがワイド感を際立たせます。リアの特徴的なポルシェのフライラインは、フラットなリアウィンドウと一体化しており、サイドブレードを備えたフレームレスドアと合わせて流麗なスポーティさを演出。リアの強調されたショルダーは、筋肉質な印象を加え、3Dライトストリップに囲まれたポルシェのロゴがアイデンティティを象徴しています。

エアロダイナミクスの面では、ポルシェはデザインDNAと空力性能を融合させました。アクティブおよびパッシブ要素を組み合わせたポルシェ・アクティブ・エアロダイナミクス(PAA)は、空気抵抗係数を0.25に抑え、効率と航続距離に貢献。PAAシステムにはアダプティブリアスポイラー、アクティブクーリングフラップ、密閉されたアンダーボディカバーなどが含まれています。ヘッドライト下のエアカーテンと低いフロントエンドは空気の流れを最適化し、リアでは横方向のティアオフ・エッジとルーバー付きディフューザーが空力効率を高めています。

新型マカンのサイズは全長4,784mm、全幅1,938mm、全高1,622mmで、ホイールベース2,893mmとなっています。前後のオーバーハングは短く設計され、力強い存在感を放ちます。

新型ポルシェ マカンのインテリアデザイン
新型マカンのインテリアデザインは明らかにポルシェらしく、コックピットは高級感のあるブラックパネルが横一面に広がります。センターコンソールは傾斜されたデザインになっており、低くパフォーマンス重視のドライビングポジションであることを強調します。最新のデジタルインターフェースとアナログのコントロールエレメントが組み合わされており、LEDライトストリップはコックピットやドアのトリムストリップに統合されています。これにより、アンビエント照明やコミュニケーションライトとして機能し、様々な情報や警告を発します。

独立した12.6インチの曲面デザインのインストルメントクラスターと10.9インチのセンターディスプレイを含む最新世代のディスプレイと操作コンセプトが導入されています。オプションの10.9インチの専用スクリーンを追加すると、同乗者が運転中にインフォテインメントシステムの情報を閲覧したり、設定を調整したり、ビデオコンテンツをストリーミングして楽しむことができます。ポルシェの拡張現実(AR)技術を採用したヘッドアップディスプレイも新たに導入され、ナビゲーションの矢印などのバーチャル要素が現実世界とシームレスに視覚的に統合されます。画像は10メートルの距離でドライバーに表示され、87インチディスプレイのサイズに相当します。

最新世代のインフォテインメントシステムはアンドロイド・オートモーティブOS(Android Automotive OS)を基にしており、新型マカンに標準装備されたポルシェ・コミュニケーション・マネージメント(PCM)はコンピューティング性能が強化されました。たとえば、「ヘイ ポルシェ」ボイスアシスタントは充電ストップを含むルートの瞬時提案を行います。新しいポルシェ・アプリセンターを通じて、サードパーティプロバイダーの人気アプリに直接アクセスし、新型マカンに直接インストールすることが可能です。

新型マカンは、パフォーマンスを追求したSUVでありながら、日々の使用における実用性、高品質な装備、広々とした室内空間を兼ね備えています。電動化により、マカンの荷室スペースは拡張され、リアシート後ろの容量は最大540リットルになります。さらに、フロントには別の収納スペースとして「フランク」と名付けられた84リットルのセカンドラゲッジコンパートメントがあり、これは従来モデルより136リットル増加しています。リアシートを倒せば、リアラゲッジの容量は最大1,348リットルに拡大。最大牽引力は2,000kgに達し、新型マカンの実用面でも優秀なSUVです。



新型ポルシェ マカンの走行性能
新型マカンはミッドサイズSUVセグメントで最もスポーティなモデルを目標として開発されました。800Vアーキテクチャーを採用した新開発のプレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)と最新世代のデュアルモーターを搭載し、上位グレードのマカン ターボは639PSのオーバーブーストパワーを発揮し、停止状態から時速100km/hまで3.3秒で加速する驚異的な性能を誇ります。

フロントアクスルとリアアクスルに搭載された最新世代の永久励磁型PSM電気モーターにより、高い効率と出力の再現性が実現されています。オーバーブースト時はマカン4は最大300kW(408PS)、マカン ターボは最大470kW(639PS)最大出力を発揮し、それぞれ650Nmと1,130Nmの最大トルクを誇ります。マカン4は0-100km/h加速がわずか5.2秒、マカン ターボは3.3秒となっており驚異的な加速性能です。最高速度は220km/hと260km/hです。

新型マカンは、800ボルトのアーキテクチャーを採用したプレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)を搭載しており、アンダーボディには総容量100kWhのリチウムイオンバッテリーが搭載されています。このバッテリーは、適切な急速充電ステーションで約21分以内に10%から80%まで充電可能で、家庭用ウォールボックスでは最大11kWのAC充電ができます。また、走行中には最大240kWのエネルギーを電気モーターで回生することができます。航続可能距離は516~613 kmに達します。市街地では、航続距離はさらに伸びて665~784 kmになります。
マカンとしてはリアアクスルステアリングや2バルブダンパーを初めて採用。マカン4とマカン ターボは四輪駆動を採用し、2つの電気モーターはリアルタイムで制御。ポルシェ・トルク・ベクタリング・プラス(PTVプラス)は、マカン ターボのトラクション、走行安定性、横方向のダイナミクスに貢献しています。

新型ポルシェ マカンの価格
新型マカンの価格は現時点では未発表です。
現行型のマカンの価格は838万円からです。
新型ポルシェ マカンの発売時期
新型マカンの発売時期について詳細は未発表です。
ただ、新型マカンは最も早い地域で2024年後半に納車される予定です。

新型ポルシェ マカンは日本で発売される?
新型マカンの日本での販売については未発表ですが、現行型のマカンは日本で発売されており、新型マカンについても日本で発売されるでしょう。
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