レクサスは2025年5月15日、コンパクトクロスオーバー「LBX」の一部改良を実施するとともに、新グレード”Active”をラインアップに追加設定し、全国のレクサス店を通じて発売しました。今回の改良では、上質な走りと静粛性をさらに磨き上げ、「Lexus Driving Signature」のさらなる深化を図っています。
車の概要:レクサス LBXとは?
レクサス LBXは、2023年11月9日に発表され、2023年12月下旬に発売されたレクサス初のコンパクトクロスオーバーモデルです。これまでレクサスのラインアップにはコンパクトサイズのクロスオーバーモデルが存在しなかったため、LBXは同ブランドにとって全く新しいカテゴリーへの挑戦となる初代モデルに位置づけられます。
車名の「LBX」は「Lexus Breakthrough X(cross)-over」を意味し、従来の高級車の概念を変える革新的なモデルとして開発されました。トヨタ自動車会長でありマスタードライバーでもある豊田章男氏の「これまでの高級車の概念を変える、コンパクトサイズながらも走りやデザインも上質であるサイズのヒエラルキーを超えたクルマをつくりたい」という想いから誕生し、『本物を知る人が、素の自分に戻り気負いなく乗れるクルマ』をコンセプトに掲げています。
技術面では、コンパクトカー向けTNGAプラットフォーム(GA-B)を刷新し、新開発のハイブリッドシステムを搭載することで、「Lexus Driving Signature」の深化を追求しています。デザインコンセプトは「Premium Casual」とし、コンパクトなボディサイズにとらわれない存在感と上質さを併せ持つクロスオーバーとして設計されました。
市場での反響は良好で、2023年12月の導入以降、60以上の国と地域で約6.5万台(2025年3月末時点)を販売する成功を収めています。

レクサス LBX 一部改良の変更点
今回のレクサス LBXの一部改良では、2024年3月より本格稼働を開始したトヨタテクニカルセンター下山(TTC-S)での徹底的な検証を経て、「Lexus Driving Signature」のさらなる深化を図る包括的な改良が実施されました。
走行性能の向上
最も注目すべき改良点は、サスペンション系統の大幅な見直しです。リヤショックアブソーバーのシリンダサイズを拡大し、減衰力の最適化を図ることで、路面からの突き上げに対するしなやかな受け止めと、振動の収まりの良さを実現しました。この改良により、段差通過時の乗り心地が大幅に向上し、操縦安定性も同時に高められています。
さらに、EPS(電動パワーステアリング)の制御も最適化され、ドライバーとクルマの一体感をより深める仕上がりとなっています。これらの改良により、コンパクトクロスオーバーでありながら、レクサスらしい上質な走りがさらに磨き上げられました。
静粛性の大幅向上
静粛性の向上も今回の改良の重要なポイントです。フロントアクスルの車両前後方向の動きを抑制することで、ロードノイズの低減を実現しました。この技術的改良により、路面からの騒音がキャビン内に伝わりにくくなり、より静かで快適な室内環境が提供されます。
また、ANC(アクティブノイズコントロール)が全モデルに標準設定されたことも大きな進歩です。この先進技術により、エンジンノイズや外部からの騒音を能動的に打ち消し、プレミアムカーにふさわしい静寂性を実現しています。さらに、フェンダー部分に吸音材を追加することで、エンジンノイズの抑制も図られており、多角的なアプローチで静粛性の向上が追求されています。
新グレード”Active”の追加
今回の改良では、既存の”Cool”、”Relax”、”Elegant”、”Bespoke Build”に加えて、新たに”Active”グレードがラインアップに追加されました。このグレードは、スポーティな世界観を演出する内外装のカラーラインアップが特徴となっています。
ボディカラーには計6色が設定され、特に”Bespoke Build”で好評を博している「レッドスピネル&ブラック」の2トーンカラーも選択可能となっています。このカラーリングは、コンパクトなボディサイズながらも存在感のあるスタイリングをさらに際立たせる効果があります。
インテリアでは、ブラック&レッドステッチの内装色が新たに設定されました。この組み合わせは、スポーティな中にも上品な遊び心を演出し、アクティブなライフスタイルを送るユーザーのニーズに応えるデザインとなっています。シート表皮には、耐久性と機能性に富み、触り心地を追求したL-texが採用されており、実用性と上質感を両立させています。
価格設定とラインアップ展開
新グレード”Active”の価格は、2WD(FF)モデルが440万円、AWD(E-Four)モデルが466万円に設定されており、エントリーグレードの”Elegant”に次ぐ価格帯となっています。この価格設定により、多様な顧客層のニーズに対応できるラインアップが構築されています。
全グレードには、M15A-FXE直列3気筒エンジンと電気式無段変速機の組み合わせによるハイブリッドシステムが搭載されており、環境性能と走行性能を高次元で両立させています。また、全モデルでKINTOサブスクリプションサービスにも対応しており、多様な購入・利用形態に対応しています。

レクサス LBXの価格
レクサス LBXの価格は420万円からです。
レクサス LBXの各グレードのメーカー希望小売価格は以下の通りです(10%消費税込み)
グレード | 駆動方式 | 価格 |
---|---|---|
“Bespoke Build” | 2WD(FF) | 550万円 |
“Bespoke Build” | AWD(E-Four) | 576万円 |
“Cool” | 2WD(FF) | 460万円 |
“Cool” | AWD(E-Four) | 486万円 |
“Relax” | 2WD(FF) | 460万円 |
“Relax” | AWD(E-Four) | 486万円 |
“Active”(新設定) | 2WD(FF) | 440万円 |
“Active”(新設定) | AWD(E-Four) | 466万円 |
“Elegant” | 2WD(FF) | 420万円 |
“Elegant” | AWD(E-Four) | 446万円 |
全グレードにM15A-FXE直列3気筒エンジンと電気式無段変速機が搭載されています。なお、北海道地区では価格が異なる場合があり、リサイクル料金は別途必要となります。
今回新たに追加された”Active”グレードは、”Elegant”に次ぐエントリー価格帯に位置づけられており、スポーティな世界観を演出する内外装カラーが特徴となっています。

KINTOでのレクサス LBXを利用可能
レクサス LBXは、トヨタのサブスクリプションサービス「KINTO」でも取り扱われており、従来の購入方法に加えて、より手軽にレクサスオーナーになることができる選択肢が提供されています。

サービスの特徴
KINTOでは、車両の月額利用料に自動車保険(任意保険)、自動車税、メンテナンスなどの諸費用をすべて含めた定額制サービスを提供しています。お見積もりからご契約までの一連の手続きをオンラインで完結することができ、販売店に足を運ぶ必要がないという利便性も大きな特徴となっています。
契約時には、まとまった資金の用意が不要な「初期費用フリープラン」と、中途解約金の支払いが不要な「解約金フリープラン」の2つのプランから選択可能です。いずれのプランも契約期間中の中途解約にフレキシブルに対応し、期間満了後にはKINTOへの車両返却のみで済む手軽さが特徴となっています。
取り扱いグレードと価格
KINTOでは、デザインコンセプト「Premium Casual」を最も象徴する”Cool”と、落ち着きと華やかさを両立するHIGH-LUXURYな”Relax”の2グレードを取り扱っています。月額利用料は、2WD、追加オプションなし、「初期費用フリープラン」の3年契約で、年2回のボーナス月に165,000円(税込)の加算を選択した場合、月額58,300円(税込)からとなっています。
特別仕様車の展開
KINTOでは、モデリスタのカスタマイズパーツをパッケージ化して装着したLBXも月額63,580円(税込)から用意されており、特別な一台をサブスクリプションで楽しむことができます。このモデリスタ仕様については”Relax”グレードのみの取り扱いとなっています。
レクサスオーナーからは、「『サブスク』という手軽な仕組みで確保した時間や労力を、その分、自分がしたいことに充てられるようになる」との評価をいただいており、新しいカーライフスタイルの選択肢として注目を集めています。

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