レクサス6輪高級ミニバンのLSコンセプト、LSクーペコンセプト、LSマイクロコンセプトなどを発表【ジャパンモビリティショー2025】

レクサスは2025年10月29日に開催されたジャパンモビリティショー2025のプレスブリーフィングで、「DISCOVER」をテーマに、これまでの高級車の常識を覆す革新的なコンセプトモデルを発表しました。センチュリーがトヨタの最高峰に位置づけられたことで、レクサスは「ラグジュアリーの中心」で自由に進化できる環境を手に入れ、より冒険的で革新的なブランドへと生まれ変わろうとしています。​

レクサスの車の概要と歴史

レクサスは1989年に初代LSを登場させ、ラグジュアリーマーケットに大きな変革をもたらしました。かつてはエグゼクティブセダンが中心だったこの市場も、現在はSUVに押され、顧客は自分の時間を最大限有効に使えるスペースと自由を求めるようになっています。創業以来36年にわたり、レクサスはプロダクトとライフスタイル体験を融合させ、クルマの四輪に留まらず様々な挑戦を恐れずに進んできたブランドです。​

今回のジャパンモビリティショー2025では、その挑戦の集大成として、フラッグシップを「Luxury Sedan」でも「Luxury SUV」でもなく「Luxury Space(ラグジュアリー・スペース)」として再定義し、5つの革新的なコンセプトモデルを発表しました。​​

レクサス LSコンセプト:革命的な6輪ミニバン

レクサス LSコンセプトは、今回の発表の中で最も注目を集める革命的なモデルです。このコンセプトカーは、従来の4輪ではなく片側3輪ずつ計6輪(前2輪、後4輪)を採用した全く新しいラグジュアリーミニバンとして設計されています。豊田章男会長自らの発案によるもので、「セダンでもSUVでもない、ミニバンの新しい形」をテーマに、「プレミアム3列シート」「これからの高級車の新しい形」「乗るとき、降りるときをカッコよく」がキーワードとなっています。​​

6輪という発想は、トヨタとJAXAが共同開発を進める月面探査車「ルナクルーザー」から着想を得たもので、豊田会長は「トヨタが作る6輪車は月でしか走れないの?地球の上でも走りたい」と語り、このユニークなスタイルが生まれました。Space(スペース)には「広々とした空間」という意味だけでなく、宇宙(スペース)のニュアンスも込められています。

六輪によるパッケージの革新により、広い室内スペースとスムーズな乗り降りが実現され、ドアを開けた瞬間に「我が家」のような自分だけのプライベートな空間、真のサンクチュアリへと誘います。公開された画像からは、現行ラインアップのミニバン「LM」よりも明らかに長い全長が確認でき、全幅約2メートル、全長約5.5メートルの迫力あるボディサイズとなっています。​​

レクサス LSクーペコンセプト:相反する魅力の融合

レクサス LSクーペコンセプトは、ジャパンモビリティショー2025で世界初公開されたモデルです。このコンセプトカーは、クーペSUVタイプのスタイリングを採用し、観音開き4ドアという優雅なデザインが特徴です。

Chief Branding Officerのサイモン・ハンフリーズ氏によると、「ドライバーは走る楽しさを、同乗者は後席でくつろぐ喜びを発見できる」という”二律双生”の発見を狙ったモデルで、相反するものの調和こそがレクサスの真骨頂であると説明しています。あらゆる最高の体験を楽しみたいという想いに応えるクルマとして開発されており、ドライビングプレジャーと後席の快適性という一見矛盾する要素を高次元で融合させています。​​

エクステリアは、大径タイヤとやや高い最低地上高が目を引き、クロスオーバースタイルの4ドアモデルとしてこれまでのLSとは一線を画すデザインです。フロントまわりはグリルレスのデザインで、センターにLEXUSの文字をあしらい、電動化を推し進めるレクサスの姿勢を表現しています。荷室はスライド式で、積載性も高められています。

レクサス LSマイクロコンセプト:都市型パーソナルモビリティ

レクサス LSマイクロコンセプトは、ジャパンモビリティショー2025でサプライズ発表された1人乗りタイプの小型モビリティです。このコンセプトモデルは3輪を採用し、ミニマムな室内空間をデザインした都市型パーソナルモビリティとして開発されています。

「都市がプライベート空間になる」をコンセプトとしており、都市の狭い路地でも自由に走れるマイクロモビリティでありながら、誰にも邪魔されない私的な空間となるモデルを目指しています。都市の中心ではスペースに対する制約が一層強まっており、LSコンセプトのエッセンスを自動運転のパーソナルモビリティへと進化させることで、仕事からプライベートまで、陸のモビリティとインフラがシームレスにつながる未来を実現しようとしています。​

レクサス スポーツコンセプト:次世代スポーツカーの提案

レクサス スポーツコンセプトは、2025年8月15日にカリフォルニア州ペブルビーチで開催されたモントレー・カー・ウィークのザ・クエイル、モータースポーツギャザリングで初めて公開されたモデルです。先進的かつ革新的なスタイルと、伝統的なスポーツカーらしさを併せ持った、レクサスが描く次世代のデザインを体現しています。

ワイド&ローなスタンスをもつ2ドアのプロポーションは、高い動的性能とエモーショナルな次世代スポーツカーのビジョンを示しており、五感のすべてに訴えかける「没入体験」を味わうチャンスとなります。エモーショナルな運転体験が価値観の中心にあり続けるという考えのもと、これまでに体験したことのないような感覚に触れられるスポーツカーとして設計されています。​​

レクサス カタマラン:海上のラグジュアリー体験

レクサス カタマランは、レクサスが提案する海上のモビリティコンセプトです。このプロジェクトは、レクサスブランドの可能性がクルマづくりだけに留まらず、海と空へと広がる「360度のモビリティ」というビジョンの一環として位置づけられています。​

プライバシーと冒険の両立を海の上で実現する自動操船カタマランとして開発されており、真のエスケープを実現する新しいラグジュアリー体験を提供します。完全に自立したラグジュアリーな生活をオフグリッドで可能にし、どこで、どのように暮らすかを根本的に変えていくことができる自由という新しい価値をもたらすことを目指しています。​

様々な空間を多様なモビリティがつなぎ合わせていく世界を描いており、都市とそこに息づくブランドスペースが多次元的な生活への扉となる未来を提案しています。なお、レクサスはトヨタグループとしてJOBY(ジョビー・アビエーション)と長年協業を続けており、電動垂直離着陸機(eVTOL)の開発も進めています。空のモビリティでは、スムーズで静か、快適で効率的なだけでなく、自由という新しい価値をもたらす技術開発を行っており、2025年の商業運行開始を目指しています。​​

ジャパンモビリティショー2025での展示

これらすべてのコンセプトモデルは、2025年10月30日から11月9日まで開催されるジャパンモビリティショー2025の会場、東京ビッグサイト南館のレクサスブースにて一般展示される予定です。次期LSのデザイン幅の広さを示すこれらのモデルは、レクサスのフラッグシップ群として、ブランドを未来へと導く存在です。​​

レクサスは「お客様一人ひとりがひとつのブランドだ」と考え、お客様が新しい視点で世界を見つめ、自分自身のラグジュアリーライフスタイルを発見することのできる場所を提供し続けることを約束しています。ラグジュアリーとは常にリードし続けること、そして革新の連続であるという信念のもと、無限の可能性を拡げながらも、いつでも自宅にいるような安心感を提供する発見へと導いていきます。​

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