トヨタ bZ4X 一部改良モデル70万円値下げで発売!最新型SUVタイプEVの価格・スペック・発売日まとめ

トヨタは2025年10月9日、SUVタイプの電気自動車「bZ4X」の一部改良モデルを発表し、同日より販売を開始しました。今回の改良では、航続距離の大幅な延長や急速充電時間の短縮といった使いやすさの改善に加え、eAxleの小型化・形状最適化によるBEVならではの楽しさの追求、そして内外装デザインの変更を実施しています。さらに、Gグレードで70万円、Zグレードで50万円という大幅な値下げを実現し、電気自動車をより身近な選択肢へとなった点が注目されます。​

車の概要:トヨタ bZ4Xとは?

トヨタ bZ4Xは、トヨタ自動車がスバルと共同開発したクロスオーバーSUV型の電気自動車です。トヨタのEV開発の歴史を振り返ると、1992年にEV開発部が設置され、1996年には初のEVとしてRAV4 EVが登場しました。その後、長い研究開発期間を経て、2022年5月にbZ4Xが初代モデルとして発売されました。bZ4Xは、トヨタ初の量産型本格EVとして、EV専用プラットフォーム「e-TNGA」を新開発して採用しており、現在も初代モデルとなります。今回の2025年10月の一部改良では、航続距離が最大746km(WLTCモード・FWD)へと従来モデル比で約3割延長され、急速充電時間も最短約28分に短縮されるなど、電気自動車としての実用性が大きく向上しました。​​

トヨタ bZ4Xのエクステリアデザイン

トヨタ bZ4Xのエクステリアは、「Hi-Tech and Emotion」というデザインテーマのもと、EVならではの先進感とクルマ本来の美しさを融合した造形が特徴です。

今回の一部改良では、ハンマーヘッドをモチーフとしたフロントデザインが改良され、LEDヘッドランプ(オートレベリング機能付)やLEDクリアランスランプ(LEDデイタイムランニングランプ機能付)、LEDフロントターンランプにヘッドランプクリーナーを装備しています。ホイールは、Zグレードにメーカーオプションとして20インチアルミホイール(切削光輝+ブラック塗装/エアロホイールカバー/センターオーナメント付)を、ZとGグレードには標準装備として18インチアルミホイール(エアロホイールカバー)を用意し、機能性と先進感あふれるデザインを追求しています。外板色には新色「アティチュードブラックマイカ」がモノトーンとして追加され、ツートーンでは「アティチュードブラックマイカ×プラチナホワイトパールマイカ」「アティチュードブラックマイカ×プレシャスメタル」といった組み合わせが用意されています。四隅に配置されたタイヤによる長いホイールベースを活かしたスリークなプロポーションと、リフトアップしたSUVらしさの融合による新しいシルエットが実現されています。

トヨタ bZ4Xのボディサイズは、全長4,690mm、全幅1,860mm、全高1,650mmです。​​

トヨタ bZ4Xのインテリアデザイン

トヨタ bZ4Xの内装デザインは、今回の一部改良で大きく変更されました。インストルメントパネルは水平基調で薄くシンプルな形状へと変更され、より開放的で洗練された印象を与えます。ディスプレイオーディオには最新のコネクティッドナビ対応のものが搭載され、サイズも14インチに拡大されたことで、視認性と操作性が向上しています。センターコンソールは形状が変更され、足元の開放感を向上させるとともに、運転席用と助手席用の2台分の「おくだけ充電」(NTTドコモの登録商標)を搭載することで、使い勝手が大幅に改善されました。Zグレードには標準装備としてパノラマムーンルーフが設定され、センターリインフォースメントを無くすことで、より開放感のある室内空間が実現されています。室内サイズは室内長1,940mm、室内幅1,515mm、室内高1,160mmで、広々とした空間が確保されています。​​

トヨタ bZ4Xの走行性能

トヨタ bZ4Xは、今回の一部改良でBEVならではの楽しさを追求した走行性能を実現しています。eAxle(トランスアクスル、モーター、インバーターを一体化した駆動システム)の小型化・形状最適化により、大幅に出力が向上し、0-100km/h加速は5.1秒(Z 4WDモデルの社内測定値)を実現しました。電動パワーステアリングのギアボックスをボディに直結させることで、ステアリングのダイレクト感が向上し、よりスポーティな運転感覚が楽しめます。サスペンション、アブソーバー等のチューニングにより、乗り心地と操縦安定性も向上しています。パドルシフトによって回生ブレーキの減速度を4段階で調整可能となり、BEVならではの操る楽しさが向上しました。4WD車では走行制御・4輪駆動制御がレベルアップし、走破性も向上しています。さらに、フロントドアにアコースティックガラス(高遮音性ガラス)を採用するなど、室内静粛性も向上し、より快適なドライブが可能となっています。​

トヨタ bZ4Xの価格

トヨタ bZ4Xの価格は480万円からとなっています。

グレードと駆動方式の組み合わせにより、以下の価格設定となっています。G(FWD)が480万円、Z(FWD)が550万円、Z(4WD)が600万円です。

今回の一部改良では、Gグレードで従来比70万円、Zグレードで50万円の値下げが実施され、電気自動車としての購入ハードルが大きく下がりました。同じグレード内では、駆動方式を4WDにすると50万円高くなる設定となっています。

トヨタ bZ4Xの発売時期

トヨタ bZ4Xの初代モデルは、2022年4月12日に発表され、同年5月12日より国内販売が開始されました。今回の一部改良モデルは、2025年10月9日に発表され、同日より発売されています。​​

トヨタ bZ4Xは日本で発売されるか

トヨタ bZ4Xは、すでに日本国内で正式に発売されている車種です。初代モデルは2022年5月から、そして今回の一部改良モデルは2025年10月9日から販売されており、トヨタ正規販売店やKINTOのサブスクリプションサービスを通じて購入・利用することができます。​​

辛口評価

トヨタ bZ4Xをあえて辛口で評価します。まず、価格面では今回の値下げによって480万円からとなりましたが、それでもなお電気自動車としては高価格帯に位置しており、補助金を活用しても購入のハードルは決して低くありません。航続距離は最大746kmと大幅に延長されましたが、これはあくまでFWDモデルのWLTCモードでの数値であり、4WDモデルや実際の走行条件ではさらに短くなる可能性があります。急速充電時間が最短約28分に短縮されたとはいえ、150kWの急速充電器を使用した場合の数値であり、全ての充電スポットでこの速度が実現できるわけではありません。また、初代モデルから3年余りでの大幅な改良は、裏を返せば初期モデルの完成度が十分ではなかったとも言えるでしょう。室内空間についても、ホイールベースが長いわりには室内長1,940mmと特別広いわけではなく、同クラスのSUVと比較して圧倒的な優位性があるとは言い難い状況です。​​

トヨタ bZ4Xのライバル車

トヨタ bZ4Xのライバル車としては、まず日産アリアが挙げられます。日産アリアは日産の電動車フラッグシップとして位置づけられ、SUVタイプのEVとして直接的な競合関係にあります。スバル ソルテラも重要なライバルで、実はbZ4Xと同じプラットフォームを共有する兄弟車です。両車はトヨタとスバルの共同開発により生まれましたが、それぞれのブランドの特徴を反映したチューニングが施されています。マツダ MX-30も国産SUVタイプのEVとしてライバルに挙げられますが、価格帯やサイズが異なるため、直接的な競合というよりは選択肢の一つと言えるでしょう。これらのライバル車は、それぞれ航続距離、充電性能、価格、装備内容などで特徴が異なっており、購入検討者は自身のニーズに合わせて比較検討する必要があります。

まとめ

トヨタ bZ4Xは、2025年10月9日の一部改良により、電気自動車としての実用性が大きく向上しました。航続距離が最大746kmへと従来比約3割延長され、急速充電時間も最短約28分に短縮されたことで、日常使いのハードルが下がっています。価格面でもGグレードで70万円、Zグレードで50万円の値下げが実施され、480万円からという価格設定は電気自動車市場において競争力のある水準となりました。内外装デザインの変更により、ハンマーヘッドモチーフのフロントデザインや14インチに拡大されたディスプレイオーディオ、パノラマムーンルーフなど、先進性と快適性が両立されています。走行性能面では、eAxleの小型化・最適化により0-100km/h加速5.1秒を実現し、BEVならではの爽快な走りが楽しめます。トヨタ初の本格量産EVとして2022年に登場したbZ4Xは、今回の改良により、日産アリアやスバル ソルテラといったライバル車との競争においても、より魅力的な選択肢となったと言えるでしょう。

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