ホンダの新型EVシリーズ「Honda 0シリーズ」のフラッグシップコンセプトモデル「SALOON(サルーン)」が、2024年7月31日、世界的に権威あるデザイン賞「レッド・ドット・デザイン賞」のデザインコンセプト部門において、最高賞である「ベスト・オブ・ザ・ベスト賞」を受賞したことが発表されました。同時に、同シリーズのもう一つのコンセプトモデル「SPACE-HUB(スペース ハブ)」も同部門でレッド・ドット賞を受賞しています。

Honda 0シリーズは、ホンダが大きく変革する姿を象徴する新しいEVシリーズとして、今年1月に米国ラスベガスで開催されたCES 2024で世界初公開されました。SALOONは、この新シリーズの中でも特に注目を集めるフラッグシップモデルとして位置づけられており、新たに掲げられた「Thin, Light, and Wise(薄い、軽い、賢い)」というEV開発アプローチを体現しています。
デザイン面では、SALOONはワンモーションフォルムとロー&ワイドなデザインを採用し、しなやかな躍動感を表現しています。特徴的なのは、サイドガラスを立てることで横方向への広がりを演出しつつ、サイドシルにかけての造形絞り込みによりタイヤの存在感を強調している点です。インテリアでは、シンプルで直感的な操作が可能なHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)を採用し、洗練されたシームレスなUI(ユーザー・インターフェース)を実現しています。

本田技術研究所デザインセンターの清水陽祐チーフエンジニアデザイナーは、SALOONのデザインについて「ホンダのデザインの本質はシンプルだと思っています。そのシンプルをいかに独創的かつ、クルマとしてのダイナミズムや躍動感を付与していくかがポイントでした」と説明しています。
Honda 0シリーズのデザインコンセプトは”The Art of Resonance”であり、アートとしての側面も重視しています。清水氏は「まずはコアなファンを作りたい」と述べ、従来のセオリーにとらわれない斬新なデザインアプローチを採用したことを明かしています。
株式会社本田技術研究所の南俊叙常務取締役は、今回の受賞について「デザインのみならず、ホンダが提供する新たな価値を高く評価していただいた結果」と述べ、今後も「人々の生活や暮らしに驚きと感動をもたらすモビリティを提供し続けていく」との意気込みを示しました。

Honda 0シリーズは、単なるEVの開発にとどまらず、ホンダの未来のモビリティビジョンを具現化する重要なプロジェクトとして位置づけられています。今回の権威あるデザイン賞受賞は、ホンダの新しいアプローチと革新的なデザインが世界的に認められた証と言えるでしょう。2026年より北米を皮切りに世界展開が予定されているHonda 0シリーズの今後の展開が注目されます。
車の概要:ホンダ Honda 0とは?
ホンダは2024年1月、電気自動車「ホンダe(Honda e)」の生産終了を発表しましたが、同じく1月にホンダの未来のEVについて発表しました。それがホンダ Honda 0シリーズです。フラッグシップモデルのHonda 0 SALOONはセダンを意味する車名です。低い流線型のボディなどの斬新なデザインが特徴できです。
Honda 0 SALOON(サルーン)について、以下の記事で詳しく紹介しています。
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