トヨタ自動車のTOYOTA GAZOO Racingは2025年12月16日、2026年1月9日から11日までの3日間、幕張メッセで開催される東京オートサロン2026への出展内容を発表しました。今回の出展では、同年12月5日にワールドプレミアが実施されたばかりの新たなフラッグシップモデル「GR GT」とそのレース仕様である「GR GT3」が一般のお客様へ初めてお披露目されます。さらに開発中の特別仕様車「GR Yaris MORIZO RR」も展示予定となっており、トヨタの走りへのこだわりが結集したイベントになりそうです。

東京オートサロン2026出展概要
TOYOTA GAZOO Racingは、ダイハツ工業や豊田自動織機などとともに北ホールに出展し、トヨタグループ一丸となって東京オートサロン2026を盛り上げます。今回のTGRブースでは、GR GTとGR GT3の実車展示に加え、トヨタ初採用となるオールアルミニウム骨格と4.0L V8ツインターボエンジンのカットモデルも展示され、その詳細な構造を間近で確認できます。また、開発中のコンセプトモデル「GR Yaris MORIZO RR」や「GR Yaris Sébastien Ogier 9x World Champion Edition」を含む複数の車両が展示されます。
1月9日午前9時30分からは報道関係者向けのプレスカンファレンスが開催され、マスタードライバーのモリゾウこと豊田章男会長が登壇予定です。このプレスカンファレンスの模様は一般のお客様向けにライブ配信される予定となっており、自宅からでもその様子を楽しむことができます。会期中の1月10日にはGR GT、GR GT3、およびラリー車両を用いたデモランが実施され、GR GTとGR GT3の走行は東京オートサロンにおいて世界初公開となります。

トヨタ GR GT
GR GTは、TOYOTA GAZOO Racingが手がける新世代のフラッグシップスーパースポーツカーで、2027年に発売予定とされています。トヨタとして初めて市販車に採用される4.0L V8ツインターボエンジンに1モーターのハイブリッドシステムを組み合わせ、システム最高出力は650ps以上、システム最大トルクは850Nm以上(開発目標値)という圧倒的なパフォーマンスを実現しています。
このエンジンは「徹底的に小さく、軽く」という設計思想のもとで開発され、ボア×ストローク87.5×83.1mmのショートストロークによる全高の低減、バンク内に2つのターボを配置したホットV形式、ドライサンプシステムなどにより、低全高・低重心パッケージを実現しています。動力はCFRP製のトルクチューブを介してリアのトランスアクスルへと伝達され、モータージェネレーター、トルクコンバーターを廃したウェット・スタート・クラッチを使った新開発の8速AT、機械式LSDを一体化したトランスアクスルによって、タイヤまでダイレクトに出力されます。





車体骨格にはトヨタ初となる総アルミニウム骨格を採用し、軽量化と高剛性を両立させています。リアトランスアクスルの採用と、駆動用バッテリーや燃料タンクといった重量物の最適配置によって前後重量配分は前45:後55となり、ドライバーの扱いやすさに寄与しています。価格は約3,500万円程度になると予想されており、ポルシェ911ターボやアストンマーティン・ヴァンテージといったライバルを強く意識した設定となっています。
トヨタ GR GTについて詳しくは以下の記事で紹介しています。
GR GT3
GR GT3は、GR GTをベースにFIA GT3規格へ最適化した本格的なレーシングモデルです。GT3規格は市販車ベースのカスタマーモータースポーツカテゴリーで、WEC LMGT3、IMSA GTD、GTワールドチャレンジ、各種耐久レースなど世界中のレースで使用されます。2026年のWEC(世界耐久選手権)をデビュー戦とすることが計画されており、これまで活躍してきた「RC F GT3」の後継マシンとなる見込みです。
GR GTと骨格部品の多くを共用した4.0L V8ツインターボエンジンを搭載していますが、ハイブリッドシステムは非搭載となっています。出力範囲は約500〜600hp程度で、BoPによる調整が行われます。エンジンブロックやアーキテクチャはGR GTと共有しつつ、レースキャリブレーションは熱安定性とスロットルレスポンスを優先し、低ラグとドライバビリティを実現する耐久仕様となっています。



空力、冷却、剛性はすべてレース基準で仕上げられ、調整式のマルチエレメントリアウイング、高ダウンフォース設計、専用の冷却経路などが備わります。サスペンションはキャンバー/ロールセンター調整のための調整式となっており、スプリント/耐久レース形式における迅速なセットアップ対応が可能です。また、主要フレーム構造に溶接されたロールケージ、FIA FT3安全燃料電池、モータースポーツ用プログラマブルECU、調整式のバイアスバーなど、レースに必要な装備が整っています。
トヨタ GR GT3について詳しくは以下の記事で紹介しています。
GR Yaris MORIZO RR
GR Yaris MORIZO RRは、GRヤリスをベースとした特別仕様車として現在開発中のモデルです。「MORIZO」の名は、マスタードライバーである豊田章男会長のドライバーネームから取られたものです。この「MORIZO RR(モリゾウ アールアール)」という命名方式は、2024年7月に発売されたレクサスLBX MORIZO RRにも採用されており、「RR」はレーシングレディ(Racing Ready)の略とされています。
GRヤリスには、これまでもモリゾウ選手がラリーを通じて開発した「MORIZOモード」という専用の制御モードが存在しており、加減速に応じたトルク配分の制御が行われています。既に販売されているGRヤリスの特別仕様車「Sébastien Ogier Edition」や「Kalle Rovanperä Edition」にもこのMORIZOモードが専用装備として搭載されています。
MORIZO RRは、その名前が示すとおり、さらにサーキット走行を意識した仕様になると考えられます。レクサスLBX MORIZO RRでは、GRヤリスのパワーユニットを移植し、よりスポーティな走りを実現していましたが、GR Yaris MORIZO RRがどのような進化を遂げているのか、東京オートサロン2026での実車展示が待たれます。開発中のモデルのため車名は変更となる可能性がありますが、GRファンにとって見逃せないモデルとなるでしょう。
グッズ販売
会場内に設けたグッズストアでは、TGR公式グッズの販売が行われます。放映中のTVCM『THE OVERTAKE』をモチーフとした、TOYOTA 2000GT、Lexus LFA、GR GTの1/43スケールモデルカー3台セットや、GR GT3の1/43スケールモデルカーなど、東京オートサロンにおいて新発売となるグッズを複数用意しています。
また、アイウェアブランド・OAKLEY(アメリカ)とコラボレーションしたサングラスや、アパレルブランド・NEW ERA(アメリカ)との新作コラボレーショングッズなど、東京オートサロンから新発売となる特別なアイテムも展開されます。GR GTの発表を記念した限定グッズは、ファンにとって見逃せないアイテムとなりそうです。


GR app
TOYOTA GAZOO Racingは、現在お客様にご利用いただいているTGR公式アプリ「GR Passport」を、「GR app」にリニューアルします。東京オートサロンの開催期間中の1月9日よりダウンロードいただける予定です。
「GR app」は、GRオーナーのカーライフをサポートし、さらにGRを好きになっていただけるよう、新たな機能を多数搭載しています。具体的には、お客様の愛車をアプリ内のガレージで楽しめる「Home Garage」機能や、車両・パーツの購入、イベントへの参加を通じてランクを上げ、さまざまな特典と交換できるシステム、新車の抽選販売へのご応募など、既存の「GR Passport」の機能に加え、お客様のカーライフをさまざまな場面で盛り上げます。詳細は今後順次公開予定です。


GRヘリテージパーツ
GRヘリテージパーツからは、2026年発売予定の試作品を展示します。A80スープラ用ダッシュボードの試作品を参考展示予定で、会場ではこの部品を、販売中のメーター周辺のパネル復刻部品と組み合わせて展示いたします。
そのほか、2026年5月発売予定のAE86用4A-GEエンジンのシリンダーヘッド/シリンダーブロックをはじめ、2026年に発売を予定しているA70、80スープラ、ランドクルーザー用の復刻部品を複数出展する予定です。名車の維持に欠かせないこれらの復刻部品は、旧車オーナーにとって貴重な情報源となるでしょう。
GRパーツ
GRパーツからは、販売中の一部車種に搭載されているサーキットモードの機能を拡張し、より多くのシチュエーションで愛車のポテンシャルを引き出した走りをお楽しみいただける新商品、「GR PERFORMANCE SOFTWARE」を体感できる展示を予定しております。この新しいソフトウェアは、サーキット走行だけでなく、様々な走行シーンでGR車の性能を最大限に引き出すことを目指しています。
そのほか、今後発売予定のGRパーツや、開発中の参考展示など多数のパーツを出展する予定です。GRオーナーはもちろん、これからGR車を検討している方にとっても、カスタマイズの可能性を知る良い機会となりそうです。
トークショー・デモラン
トークショーではモリゾウや国内外で活躍するTGRドライバーたちが出演するさまざまな企画を予定しています。屋外会場では、GR GT、GR GT3、およびラリー車両を用いたデモランを予定しており、GR GTとGR GT3の走行は、東京オートサロンにおいて世界初公開となります。プロモーション映像を除き、実際のエンジン音と迫力ある走行を間近で体感できる貴重な機会です。
出展内容やトークショー、デモランなどの詳細情報は特設サイトおよびTGRの公式SNSにおいて順次公開される予定です。すべての展示内容は予告なく変更となる可能性があるため、最新情報は公式サイトで確認することをお勧めします。





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