オペル新型フロンテラ欧州発売:価格 410万円(HV)500万円(EV) 航続400km

2024年7月3日、ドイツの自動車メーカーであるオペルは、新型SUV フロンテラ(Opel Frontera)の受注を開始し、価格を発表しました。フロンテラは、電気自動車(EV)とハイブリッド(HEV)の2つのパワートレインを用意し、ファミリー向けSUVとして競争力のある価格設定となっています。5人乗りのフロンテラ電気自動車は28,990ユーロ(約460万円)から、フロンテラハイブリッドは23,900ユーロ(約380万円)からの価格で販売されます。また、ハイブリッドモデルでは7人乗りオプションも用意され、追加800ユーロ(約13万円)で選択可能です。EVのロングレンジバージョンのフロンテラの航続距離は約400km(WLTPサイクル)です。

オペルのCEOであるフロリアン・ヒュットル氏は、「新型フロンテラは優れたパッケージングと高いコストパフォーマンスを提供します。大胆かつピュアなデザイン哲学の頑強な解釈と、全電動または電動化バージョンの非常に競争力のある価格は、お客様を喜ばせるでしょう。このニューカマーは、電動モビリティをさらに民主化するという私たちの野心を示しています」とコメントしています。

車の概要:オペル フロンテラとは?

オペル フロンテラとはオペルが販売していたSUVで、1992年に初代フロンテラが発売されました。2004年に2代目フロンテラが生産中止となっていました。

そして2024年にフルモデルチェンジを行い、3代目となる新型フロンテラが発表されました。新型フロンテラは20年ぶりの復活となりました。

以下の記事で新型オペル フロンテラについて詳しく紹介しています。

オペル フロンテラのエクステリアデザイン

新型フロンテラのエクステリアデザインは、オペルの新しいデザイン哲学を体現しています。フロントグリルには、ブランドの顔である「オペル・ヴィゾール(Opel Visor)」が採用され、中央には新しいオペル・ブリッツエンブレム(Opel Blitz)が配置されています。また、目立つホイールアーチとサイドシル、特徴的なCピラーデザインが、車の頑強な性格を強調しています。

オペル フロンテラのインテリアデザイン

新型フロンテラのインテリアは、新しくデザインされたステアリングホイールと、オプションで2つの10インチワイドスクリーンを備えたコックピットが特徴です。また、革新的なスマートフォンステーションも用意され、顧客自身のスマートフォンをインフォテインメントシステムとして利用することができます。

実用性も高く、フロントシートには尾骨への圧力を軽減するスロットが中央にある新しい特許取得済みのインテリシートを選択可能です。荷室容量は通常時460リットル、シートを倒すと最大1,594リットルまで拡大できます。さらに、リアシートは60:40分割可倒式で、2段階調整可能なラゲッジフロアも標準装備されています。

オペル フロンテラの走行性能

新型フロンテラのパワートレインは、48Vテクノロジーを採用したハイブリッドと、完全電気自動車の2種類が用意されています。ハイブリッドモデルは、ハイブリッド専用に開発された74kW(100馬力)の1.2リターターボエンジンと、21kW(28馬力)の電気モーターを組み合わせています。電気自動車モデルは、WLTPモードで最大305kmの航続距離を実現し、「ロングレンジ」バージョンでは約400kmまで走行可能です。

オペル フロンテラの価格

オペルは、新型フロンテラの価格を競争力のある水準に設定しています。電気自動車(EV)モデルとハイブリッド(HEV)モデルの2種類が用意され、それぞれ以下の価格で販売されます。

  • フロンテラ電気自動車(5人乗り):約500万円(28,990ユーロ)から
  • フロンテラハイブリッド(5人乗り):約410万円(23,900ユーロ)から

ハイブリッドモデルには7人乗りオプションも用意されており、追加約13万円(800ユーロ)で選択可能です。また、ハイブリッドモデルには、より高出力の100kW(136馬力)1.2リッターターボエンジンを搭載したバージョンも用意されており、こちらは約440万円(25,700ユーロ)からとなっています。

オペル フロンテラの発売時期

オペルは2024年7月3日に、新型フロンテラが注文受付中であることを正式発表しています。

オペル フロンテラは日本で発売される?

残念ながら、現時点では新型オペル・フロンテラの日本での発売予定は公表されていません。オペルブランドは現在、日本市場に正式に進出していないため、フロンテラを含むオペル車の日本での販売は当面難しいと考えられます。なお、オペルの親会社であるステランティスグループは日本市場でジープやフィアットなどのブランドを展開しています。また、2022年にオペルの日本市場再参入について発表しており、フロンテラが日本で販売される可能性はあります。

オペル フロンテラの辛口評価

新型フロンテラをあえて辛口で評価します。

  1. デザインの独自性:
    フロンテラのデザインは、オペルの新しいデザイン哲学を体現していると謳われていますが、他のコンパクトSUVとの差別化が不十分という見方もできます。特に、ステランティスグループ内の他ブランドのSUVモデルとの類似性が一部では指摘されています。
  2. 航続距離:
    EVモデルの航続距離は最大約400km(WLTPサイクル)とされていますが、この数値は同クラスの競合モデルと比較して特筆すべき優位性があるとは言えません。長距離ドライブを重視するユーザーにとっては、やや物足りない可能性があります
  3. 価格設定:
    フロンテラの価格設定は競争力があるとされていますが、同クラスの日本車や韓国車と比較すると、必ずしも安価とは言えない面があります。

オペル フロンテラのライバル車

フロンテラの主要なライバル車として、以下のモデルが挙げられます:

  1. トヨタ カローラクロス:
    日本市場で人気の高いコンパクトSUVで、ハイブリッドシステムの信頼性と燃費性能が高く評価されています。フロンテラと比較して、より広い室内空間と洗練された走行性能を持つとされています
  2. 日産 キックス:
    e-POWER システムを採用し、EVのような走行感覚と優れた燃費性能を両立しています。フロンテラよりもコンパクトなボディサイズながら、効率的な室内設計が特徴です
  3. ホンダ ヴェゼル:
    洗練されたデザインと高い実用性で人気のモデルです。特に、センタータンクレイアウトによる低床化と多彩なシートアレンジは、フロンテラよりも優れているとの評価があります
  4. マツダ CX-30:
    上質なインテリアと洗練されたデザインが特徴で、より高級感のある乗り味を提供しています。フロンテラと比較して、ドライビングプレジャーを重視したモデルとして差別化を図っています
  5. フォルクスワーゲン T-Roc:
    欧州市場では、フロンテラの直接的なライバルとなるモデルです。ドイツ車らしい高品質な内装と、多彩なパワートレインラインナップが特徴で、フロンテラよりも幅広い顧客ニーズに対応できる可能性があります。

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