日産自動車は2025年12月22日、フラッグシップEV「日産 アリア」のマイナーチェンジモデルを発表しました。発売は2026年2月20日を予定しています。
今回のマイナーチェンジでは、フロントデザインの一新に加えて、Google搭載のNissanConnectインフォテインメントシステムの採用、さらには充電ポートから電力を取り出せるV2L(Vehicle to Load)機能を新たに装備するなど、より充実したEVライフを提案する内容となっています。サスペンションのセッティングも日本市場に合わせて最適化され、より洗練された乗り心地を実現しました。
日産ブランドを象徴するプレミアムな電動クロスオーバーが、新たな価値を携えて登場します。

車の概要:日産 アリアとは?
日産 アリアは、日産自動車が2020年7月に発表し、2021年6月から予約注文を開始した初代モデルとなる電気自動車です。同社初のクロスオーバーSUVタイプのEVとして登場し、世界戦略車として欧州、北米、中国などでもグローバルに販売されています。
「ニッサン インテリジェントモビリティ」の考え方に基づき、「タイムレスジャパニーズフューチャリズム」と呼ばれるデザイン言語や、前後2基のモーターを緻密に制御する四輪制御技術「e-4ORCE」、高速道路での運転支援を行う「プロパイロット 2.0」など、先進的な技術を数多く投入しているのが特徴です。
今回発表されたマイナーチェンジモデルは初代モデルの商品改良版にあたり、力強い加速、滑らかな走り、EVならではの静粛性、ラウンジのような心地よい室内空間といった初代モデルの魅力を継承しながら、デザインや機能をさらに進化させています。

日産 アリアのエクステリアデザイン
マイナーチェンジを受けた日産 アリアは、「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」に基づいた先進的でダイナミックなデザインを継承しつつ、次世代EVとしての新たな表現を目指してフロントフェイスを一新しました。グリル部分をボディと同色とすることで、よりシームレスでクリーンな印象を実現し、さらにVモーションを車両外側に配置することでシンプルでありながら力強い存在感を放っています。

新デザインの20インチホイールは、アルミと樹脂のコンビネーションで構成されています。クルマ全体の洗練された印象を際立たせるため、ホイールには敢えて繊細なデザインを施すことで、印象的なコントラストを演出しました。
ボディカラーには、オーロラの光からインスピレーションを受けた新色「プラズマグリーン」と「ミッドナイトブラック」を組み合わせた「翡翠乃光 ーヒスイノヒカリー」を設定しました。EVならではの静けさと力強さを宿した、清らかで未来的なカラーです。このほかに、2種類の2トーンカラーと5種類のモノトーンカラーを用意しています。
ファストバッククーペを意識した流麗なフォルムを持つ5ドアのクロスオーバーSUVで、大径タイヤを四隅に配置したロングホイールベース、薄型の4灯ヘッドランプ、横一文字に伸びるテールランプが特徴的なデザイン要素となっています。日産 アリアのボディサイズは、全長4,595mm、全幅1,850mm、全高1,655mm(プロパイロット2.0装備車は1,665mm)です。




日産 アリアのインテリアデザイン
マイナーチェンジを受けた日産 アリアのインテリアには、新色「ホワイト/グリーン」が設定されました。落ち着いたトーンのグリーンの上級レザーを新たに開発し、ライトグレーとのコントラスト且つモダンなコーディネーションとすることで、先進的な世界観を際立たせています。
日産 アリアは従来から「ラウンジのような心地のよい室内空間」として高い評価を得ており、ホイールベースは2,775mmと長い設計となっているため、広い室内空間が実現されています。

今回新たに採用されたGoogle搭載のNissanConnectインフォテインメントシステムは、「Googleマップ」「Googleアシスタント」「Google Play」の各機能に対応し、多彩な情報とエンターテインメントにシームレスにコネクトできます。ナビゲーションにGoogleアカウントを同期することで、充電スポットを予測したルート検索やお気に入りの場所、あらかじめ保存したルートなどをスムースに表示できるようになりました。





日産 アリアの走行性能
今回のマイナーチェンジでは、日本市場に合わせて乗り心地を重視したサスペンションのセッティングに最適化し、より洗練された上質な乗り味を実現しました。路面からの入力による車の動きを減らし、乗員が感じる揺れを軽減することで、長時間のドライブでも快適な移動体験を提供します。
日産 アリアは、力強い加速、滑らかな走り、EVならではの静粛性が特徴で、2021年の発売当初から好評を得ています。パワートレインは各グレードで異なり、2WDのB6は最高出力160kW(218PS)、最大トルク300Nm(30.6kgf・m)を発揮します。B9は最高出力178kW(242PS)、最大トルク300Nm(30.6kgf・m)となっています。
4WDモデルには前後2基のモーターを緻密に制御する四輪制御技術「e-4ORCE」が搭載され、高い走行性能を実現しています。B6 e-4ORCEはシステム最高出力250kW(340PS)、最大トルク560Nmを発揮し、0-100km/h加速は5.4秒という俊敏な加速性能を持ちます。最上位のB9 e-4ORCEはシステム最高出力290kW(394PS)、最大トルク600Nmを実現し、0-100km/h加速は5.1秒とスポーツカーに迫る性能となっています。
また、新たに「インテリジェント ディスタンスコントロール」を採用しました。加減速を繰り返す一般道のようなシーンでも車間を一定に保ち、先行車両に合わせて減速し停止までをサポートすることで、ドライバーの負荷を軽減します。
さらに、ナビゲーションシステムと連動し、走行ルートに応じてバッテリー昇温を自動で制御する「ナビリンクバッテリーコンディショニング」を採用することで、エネルギー消費を最適化するとともに、充電速度の向上にも貢献します。

日産 アリアの安全性能・運転支援
日産 アリアは「360°セーフティアシスト」と呼ばれる包括的な安全システムを搭載し、車両の全方位からドライバーをサポートします。
今回のマイナーチェンジで新たに採用された「インテリジェント ディスタンスコントロール」は、加減速を繰り返す一般道のようなシーンでも車間を一定に保ち、先行車両に合わせて減速し停止までをサポートすることで、ドライバーの負荷を軽減します。アクセルペダルを離すだけで、先行車との車間距離に応じた減速を自動的に行い、市街地走行での運転をより快適にします。
高速道路では、上位グレードに設定される「プロパイロット2.0」が高い運転支援性能を発揮します。ナビゲーションシステムと連動し、高速道路の同一車線内でハンズオフ走行が可能となっており、法定最高速度プラス10km/hまで対応します。

前方の安全支援としては、「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」が歩行者や車両を検知し、衝突の危険があると判断した場合には警報とブレーキ制御で衝突回避をサポートします。また、「踏み間違い衝突防止アシスト」は、駐車時や低速走行時にブレーキとアクセルを踏み間違えた際、システムが自動的に加速を抑制しブレーキを作動させます。さらに、「LDW(車線逸脱警報)」と「インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム)」が車線を認識し、車両がはみ出そうになると警告を発して必要に応じてステアリング操作をアシストします。
駐車時には「プロパイロット リモートパーキング」が利用でき、ドライバーは作動スイッチを操作するだけで駐車が完了します。走行安定性を高める装備としては、ABS、EBD、VDCを採用し、万一の衝突時には各種SRSエアバッグが乗員を保護します。

日産 アリアの価格
日産 アリアの価格は約668万円からです。グレードごとの価格は以下の通りとなっています。
2WD
- B6:667万5,900円
- B9:746万7,900円
4WD(e-4ORCE)
- B6 e-4ORCE:728万900円
- B9 e-4ORCE:807万2,900円
総電力量は、B6が66kW、B9が91kWとなっています。充電ポートに接続する「AC外部給電コネクター」を使えば、ドアをロックした状態でも1,500Wの電力を使うことができ、アウトドアアクティビティに加え、災害時の非常用電源としても活用可能です。

日産 アリアの発売時期
マイナーチェンジを受けた日産 アリアの発売は、2026年2月20日を予定しています。なお、日産 アリア NISMOのマイナーチェンジモデルは2026年3月19日に発売される予定です。
日産 アリアは日本で発売されるか
日産 アリアは日本国内で正規販売されるモデルです。初代モデルが2021年6月より予約注文を開始して以来、日本市場において日産ブランドを象徴するフラッグシップEVとして販売されています。
今回のマイナーチェンジでは、日本市場に合わせて乗り心地を重視したサスペンションのセッティングに最適化されるなど、日本のユーザーのニーズに応える改良が施されています。世界戦略車として欧州、北米、中国などでも販売されていますが、日本は主要市場のひとつとして位置付けられています。

日産 アリアをあえて辛口で評価します
日産 アリアをあえて辛口で評価します。価格面では、エントリーグレードのB6でも667万円超と、国産EVとしては決して安価とは言えない価格設定になっています。トヨタ bZ4Xやスバル ソルテラといった直接的な競合モデルと比較した際、価格競争力の面で慎重な検討が必要でしょう。
また、今回のマイナーチェンジは主にフロントデザインの変更と機能追加が中心で、パワートレインの大幅な進化やバッテリー容量の増加といった抜本的な改良は見られません。EVとしての基本性能は初代モデルから継承されており、航続距離や充電速度といった面で、競合他社が次々と新技術を投入する中、やや保守的な印象を受けます。
さらに、Googleベースのインフォテインメントシステムの採用は先進的である一方、有料サービスへの加入やテザリング環境が必要となるため、ランニングコストが増加する可能性があります。プレミアムEVとしての位置付けを考えれば妥当とも言えますが、購入後の維持費用については十分な確認が必要です。

日産 アリアのライバル車
日産 アリアの主なライバル車としては、トヨタ bZ4Xとスバル ソルテラが挙げられます。全長4,690mm×全幅1,860mm×全高1,650mmというボディサイズは、アリアの全長4,595mm×全幅1,850mm×全高1,655mmと近く、直接的に競合するモデルとなっています。
また、プレミアムEVセグメントではテスラ モデルYも競合車種として考えられます。モデルYはグローバル市場で高い人気を誇り、充電インフラや航続距離といった面で強みを持っています。
国内メーカーのEVとしては、日産自身の新型リーフも市場セグメントが近いモデルとして位置付けられます。選択肢の少ないBEV市場において、これらのモデルが日産 アリアの主要なライバルとなるでしょう。
日産 アリアの主要スペック

まとめ
日産 アリアのマイナーチェンジモデルは、フロントデザインの刷新やGoogle搭載インフォテインメントシステムの採用、V2L機能の追加など、初代モデルの魅力をさらに進化させた内容となっています。日本市場に合わせたサスペンションのセッティング最適化により、より洗練された乗り心地を実現し、長距離ドライブでも快適な移動体験を提供します。価格は約668万円からとプレミアムEVにふさわしい設定ですが、トヨタ bZ4Xやテスラ モデルYといった競合モデルとの比較検討は必要でしょう。2026年2月20日の発売に向けて、日産ブランドを象徴するフラッグシップEVとして、より充実したEVライフを提案する一台として注目されます。







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