3列シート8人乗りの実力派、ホンダ パイロットが装いも新たに2026年モデルで登場です。
2025年11月18日、ホンダの米国法人は3列シートSUV「パイロット」の2026年モデルを発表しました。カリフォルニア州でデザインされ、オハイオ州で開発、そしてアラバマ州リンカーン工場で製造される本モデルは、11月20日に開幕するロサンゼルスオートショーで初公開され、12月から米国内で発売が開始されます。
今回の2026年モデルでは、フロントフェイスの大型グリルが刷新されて力強い表情へと進化し、前後バンパーガードのデザインも強調されています。走行性能の質感向上も図られており、電動パワーステアリングシステムの再調整やドアガラスの半強化処理、遮音材の追加により、より洗練されたドライビング体験を実現しています。北米市場において、ホンダのミッドサイズ3列SUVカテゴリーのベンチマークを継続的に確立していく意欲的なモデルとなっています。

車の概要:ホンダ パイロットとは?
ホンダ パイロット(Honda Pilot)は、2002年6月にデビューした北米市場向けの3列シート大型SUVです。CR-Vよりもひとまわり大きなサイズを持ち、2列目と3列目シートはいずれも3名乗車が可能で、最大8名が乗車できる設計となっています。
2008年夏には第2世代へと移行し、2015年には第3世代が登場しました。そして2022年12月に発表された現行モデルは第4世代にあたり、「ホンダ史上最大かつ最もパワフルな究極のファミリーSUV」として生まれ変わりました。従来の丸みを帯びたフォルムから一転、タフさを強調するSUVらしいスクエアなスタイリングが採用されています。
今回発表された2026年モデルは、この第4世代モデルに一部改良を施したものとなります。カリフォルニア州でデザインされ、オハイオ州で開発され、アラバマ州の工場で生産されるという、まさに北米で生まれ育ったSUVです。

ホンダ パイロットのエクステリアデザイン
2026年モデルのホンダ パイロットは、精悍さをさらに増したエクステリアデザインが特徴です。フロントフェイスには刷新された大型グリルが採用され、力強い表情へと進化しました。前後バンパーガードのデザインも強調され、SUVらしい存在感を主張しています。

特にオフロードに特化した「トレイルスポーツ」グレードでは、専用デザインのリアスカッフプレートと、リアの「PILOT」ロゴにオレンジのトリムが追加され、アドベンチャー性能をビジュアル面でも表現しています。第4世代から採用されたスクエアなスタイリングは、従来の丸みを帯びたデザインから大きく転換し、タフさを強調する方向性となっています。
ボディは堂々としたプロポーションで、3列シート8人乗りという実用性を感じさせる大柄な佇まいです。ホンダ パイロットのボディサイズは、全長5077〜5135mm、全幅1994mm、全高1800〜1829mmです。

ホンダ パイロットのインテリアデザイン
2026年モデルのホンダ パイロットは、インテリアにおいても先進性と快適性を両立させています。室内には雰囲気を高めるアンビエントライティングが採用され、パノラミックなデジタルコックピットとフローティングデザインのインフォテインメントディスプレイが配置されています。

ヘッドアップディスプレイも装備され、速度やナビゲーション情報がシームレスに投影されるため、ドライバーは視線移動を最小限に抑えながら運転に集中できます。すべての要素が快適性、エレガンス、そして先進的なコネクティビティを考慮して設計されています。
3列シートのレイアウトは最大8名の乗車を可能にしており、ファミリー向けの実用性が高く評価されています。上級グレードの「ツーリング」「エリート」「ブラックエディション」には、車両周辺の状況を確認できる360度サラウンドビューカメラが標準装備されました。また、セミ強化ドアガラスやドア・フードインシュレーターの採用により、キャビンの静粛性も向上しています。





ホンダ パイロットの走行性能
ホンダ パイロットは、すべてのグレードで3.5リッターV6エンジンを搭載しています。このエンジンは285馬力(約285hp)と262lb-ft(約36.2kg-m)のトルクを発生し、10速オートマチックトランスミッションと組み合わされています。
駆動方式は前輪駆動が標準で、全輪駆動はオプションとなっていますが、「トレイルスポーツ」「エリート」「ブラックエディション」の各グレードでは全輪駆動が標準装備されています。ホンダのインテリジェントi-VTM4全輪駆動システムにより、様々な路面状況でも安定した走行性能を発揮します。
2026年モデルでは、電動パワーステアリングシステムが再調整され、オンセンター時の重量が増加しています。これにより、より洗練されたドライビング体験が実現されました。また、将来的にはハイブリッドバージョンがラインナップに加わる可能性も示唆されており、効率性を犠牲にすることなく性能を維持することが期待されています。

ホンダ パイロットの安全性能・運転支援
ホンダ パイロット 2026年モデルは、充実した安全装備を標準搭載しています。ホンダセンシング(Honda Sensing)スイートには、前方自動緊急ブレーキ、レーンキープアシスト、ブラインドスポットモニタリング、アダプティブクルーズコントロール、オートマチックハイビームなどが含まれています。
2026年モデルで新たに追加されたのが、ポストコリジョンブレーキングシステムです。これは全グレードに標準装備されています。また、ベースグレードの「スポーツ」を除く上級グレードには、前後パーキングセンサーと自動低速ブレーキ機能が追加されています。
さらに上級グレードでは、ホンダセンシング360が搭載されています。これは四隅すべてにレーダーユニットを配置し、フロントカメラと組み合わせることで、レーンチェンジアシスト、交差点アラート、そしてアダプティブクルーズコントロールの改良機能を提供します。安全性評価においても、米国道路交通安全局(NHTSA)からは最高の5つ星総合評価を獲得しており、高い安全性が実証されています。

ホンダ パイロットの価格
ホンダ パイロット 2026年モデルの米国での価格は、ベースグレードの「スポーツ」が約42,000ドルからとなっています。2025年11月19日時点のレートで換算すると、約653万円(42,000ドル)からのスタート価格となります。
グレード構成は6つのトリムレベルで展開されます。エントリーグレードの「スポーツ」、中間グレードの「EX-L」、上級グレードの「ツーリング」、オフロード志向の「トレイルスポーツ」、ラグジュアリーグレードの「エリート」、そして最上級グレードの「ブラックエディション」です。現行モデル全体の価格帯は41,295ドルから55,675ドルとなっており、日本円で約642万円から約866万円の範囲となります。
なお、パイロットは北米市場専用モデルであり、日本国内での正規販売は行われていません。

ホンダ パイロットの発売時期
ホンダ パイロット 2026年モデルは、2025年12月から米国内のディーラーで販売が開始されます。11月20日に開幕するロサンゼルスオートショーで初公開され、その後順次納車が開始される予定です。
第4世代モデルとなる現行パイロットは2022年12月12日に発売され、同月27日にアラバマ工場で生産が開始されました。今回の2026年モデルは、この第4世代モデルに一部改良を施したマイナーチェンジ版となります。
米国市場では毎年モデルイヤーの更新が行われており、2026年モデルは2025年末から2026年にかけて販売される年次改良モデルという位置づけです。

ホンダ パイロットは日本で発売されるか
ホンダ パイロットは北米市場向けに開発された専用モデルであり、現時点で日本国内での正規販売は行われていません。初代モデルが2002年にデビューして以来、歴代すべてのモデルが北米市場専用として展開されてきました。
日本未導入の理由としては、全長5メートル超、全幅2メートル近いボディサイズが日本の道路事情に適していないことが挙げられます。また、3.5リッターV6エンジンという大排気量パワートレインは、日本の税制や燃費規制において不利となります。
ホンダは日本国内では、CR-VやZR-VといったミッドサイズクラスまでのSUVラインナップを展開しており、パイロットのような大型3列SUVは市場ニーズが限定的と判断されているようです。今後も日本導入の可能性は低いと考えられますが、逆輸入車として一部のショップで取り扱われることはあります。

ホンダ パイロットをあえて辛口で評価します
ホンダ パイロットをあえて辛口で評価します。まず気になるのが、2026年モデルでもハイブリッドパワートレインが用意されていない点です。競合するトヨタ ハイランダーには既にハイブリッドモデルがラインナップされており、燃費性能の面で見劣りしてしまいます。環境性能が重視される現代において、3.5リッターV6のみというパワートレイン構成は時代遅れと言わざるを得ません。
また、今回の2026年モデルは実質的にマイナーチェンジにとどまっており、革新的な進化とは言い難い内容です。電動パワーステアリングの調整や遮音材の追加など、改良内容は比較的地味なアップデートに留まっています。フルモデルチェンジからわずか3年でこの程度の変更では、購買意欲を強く刺激するものではありません。
さらに、競合する韓国勢のキア テルライドやヒュンダイ パリセードと比較すると、ドライビングの楽しさや快適性の面で一歩譲る印象があります。特にパリセードの柔らかい乗り心地や、テルライドの洗練されたインテリアデザインと比べると、パイロットは実用性重視で少し面白みに欠ける仕上がりとなっています。価格帯も同等レベルであることを考えると、もう少し個性や魅力を打ち出す必要があるでしょう。

ホンダ パイロットのライバル車
ホンダ パイロットの主なライバルは、ミッドサイズ3列シートSUVセグメントに属する車種です。最大の競合となるのがトヨタ グランドハイランダーで、日本でもハイランダーの名前で知られる3列SUVの上位モデルです。ハイランダーは2.4リッターターボエンジンとハイブリッドモデルをラインナップしており、燃費性能でパイロットを上回ります。
韓国勢からは、キア テルライドとヒュンダイ パリセードが強力なライバルとして君臨しています。両車とも3.8リッターV6エンジンで291馬力を発生し、パイロットと同等の動力性能を持ちながら、より洗練されたインテリアデザインと快適な乗り心地を提供します。特にパリセードは、比較テストにおいてパイロットを上回る評価を得ることもあります。
その他のライバルとしては、マツダ CX-90、ジープ グランドチェロキーL、シボレー トラバース、日産 パスファインダー、フォルクスワーゲン アトラスなどが挙げられます。いずれも3列シート8人乗りの実用性と、ファミリー向けの使い勝手を重視したモデルです。
ホンダ パイロットの主要スペック
エンジン: 3.5リッターV6 SOHC
最高出力: 285馬力(285hp)
最大トルク: 262lb-ft(約36.2kg-m)
トランスミッション: 10速オートマチック
駆動方式: 前輪駆動(FF)/ 全輪駆動(AWD)
乗車定員: 最大8名
ボディサイズ:
グレード構成: スポーツ、EX-L、ツーリング、トレイルスポーツ、エリート、ブラックエディション
生産国: アメリカ合衆国(アラバマ州リンカーン工場)
安全装備: ホンダセンシング、ホンダセンシング360(上級グレード)、ポストコリジョンブレーキング



まとめ
2025年11月18日に発表されたホンダ パイロット 2026年モデルは、力強いデザインの刷新と走行性能の質感向上を実現した一部改良モデルです。大型グリルが採用されたフロントフェイスは精悍さを増し、電動パワーステアリングの再調整や遮音材の追加により、より洗練されたドライビング体験を提供します。3.5リッターV6エンジンと10速オートマチックトランスミッションの組み合わせは、285馬力の力強い走りを実現し、最大8名が乗車できる3列シートレイアウトはファミリーユースに最適です。安全装備も充実しており、新たにポストコリジョンブレーキングシステムが全グレードに標準装備されました。米国での価格は約42,000ドル(約653万円)からで、12月より販売が開始されます。ただし、本モデルは北米市場専用であり、日本国内での正規販売は行われていません。ハイブリッドモデルの不在や、競合車と比較してやや保守的な改良内容は気になる点ですが、ホンダが誇る信頼性と実用性を兼ね備えた本格派ファミリーSUVとして、北米市場での存在感を維持し続けるでしょう。



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