「ビュート ストーリー(Viewt story)」は、光岡自動車が30年の歴史を持つプレミアムコンパクトカー「ビュート」の4代目モデルです。2023年9月22日に販売が開始されたこの新型車は、光岡自動車の伝統と進化を象徴するモデルであり、レトロで愛らしいデザインと最先端の安全技術を兼ね備えています。

車の概要:新型ビュート ストーリーとは?
「ビュート ストーリー」は、1993年に初登場した「ビュート」の30周年記念モデルとして登場しました。初代から3代目までは日産自動車のマーチをベースにしていましたが、4代目のビュート ストーリーのベース車は初めてトヨタ自動車のヤリスが採用されました。光岡自動車のDNAを受け継ぎつつ、現代の多様なライフスタイルに合わせて進化し、1.0リッターと1.5リッターガソリンエンジンモデル、ハイブリッドモデルの3種類がラインアップされています。

ビュートの歴史
光岡自動車の「ビュート」は、クラシックカー風の乗用車として、独特の存在感を放っています。初代ビュートは1993年(平成5年)に登場し、2代目日産マーチ(K11型)をベースに、ジャガー・マークIIをモチーフにしたデザインが特徴でした。このモデルは大ヒットを記録し、ミツオカを代表するモデルとなりました。その後、日産マーチのモデルチェンジに合わせて、ビュートも進化を遂げてきました。2代目ビュートは2005年に登場し、K12型マーチをベースにしています。3代目は2012年に発売され、K13型マーチに基づいています。ビュートはこれまでに累計13,000台が販売されました。

「ビュート」の歴史は、独自のスタイルとクラフトマンシップによって築かれた、日本の自動車業界における特異な存在として認識されています。そのデザインは時代を超えて愛され続け、日本のみならず海外でも高い評価を受けています。
新型ビュート ストーリーのエクステリアデザイン
エクステリアは、英国車風のクラシカルなデザインを継承しつつ、現代的な要素が加えられています。特に目を引くのは、丸型LEDヘッドランプとハート型のグリルで、親しみやすい表情を演出しています。

フロント部分の大きな変更点は、ライトやグリルの先端部を後方に下げたことで、より若々しく明るい印象を与えています。LEDヘッドライトは、キラキラとした輝きを放ち、それを強調するようにヘッドライトリングのメッキ部分が増やされています。この変更により、顔つきがパッチリとした印象になり、愛くるしさが増しています。さらに、ヘッドライトの下に追加されたイルミネーションランプが、夜間のドライブを彩ります。これらのデザイン要素が組み合わさることで、クラシカルながらもモダンで魅力的な外観を実現しています
ボディサイズは全長4090mm、全幅1695mm、全高1500mm(4WD/E-Fourは1515mm)です。

新型ビュート ストーリーのインテリアデザイン

インテリアにおいては、新型「ビュート ストーリー」は8色の内装色を用意しており、それぞれシート生地色とインパネ加飾パネルの色が同色でセットになっています。これにより、ユーザーは自分の好みに合わせた内装のカスタマイズが可能です。また、インテリアのデザインは各グレードに合わせた独特なスタイルを採用しています。光岡自動車の伝統を重んじる手作りのクオリティが感じられる内装は、運転する楽しさだけでなく、乗車する喜びも提供します。カラーバリエーションの豊富さは、個性的なドライバーのニーズに応えることができる設計です。

新型ビュート ストーリーのドライビング性能
新型ビュート ストーリーのドライビング性能について詳しく見てみましょう。この車は、1.0リッターガソリンエンジンモデルと1.5リッターガソリンエンジンモデル、そして1.5リッターハイブリッドモデルという幅広いエンジンラインアップを持っています。1.0リッターモデルは都市部での運転に適しており、燃費効率が高いのが特徴です。一方、1.5リッターモデルはより力強い走行が可能で、選択可能な6速マニュアルトランスミッション(MT)はドライビングの楽しさを一層高めます。4WDオプションも提供され、様々な道路条件での安定した走行を実現します。ハイブリッドは力強い走りと燃費性能を両立した上位モデルとなっており、駆動方式は2WDとE-Four(4WD)から選ぶことができます。

新型ビュート ストーリーの安全性能
安全面では、レーダーセンサーをフロントグリルに装着し、光岡自動車独自のテストを経て安全性を確保しています
また、レーン逸脱警告機能、先行車発進告知機能など、先進の安全装備が全車に標準装備されています。加えて、レーダークルーズコントロールやパーキングブレーキアシスト機能など、より充実した安全機能を選択することも可能です。
新型ビュート ストーリーの価格
価格は、1.0リッターガソリンエンジンモデルが308万円から323万4000円、1.5リッターガソリンエンジンモデルが347万6000円から386万1000円、ハイブリッドモデルが399万3000円から429万円です。
パワートレイン | 価格帯(万円) |
---|---|
1.0リッターガソリンエンジン | 308〜323.4 |
1.5リッターガソリンエンジン | 347.6〜386.1 |
1.5リッターハイブリッドモデル | 399.3〜429 |

新型ビュート ストーリーの発売時期や納車時期
新型「ビュート ストーリー」は、2023年9月22日より販売が開始され、2023年内に40台、2024年には年間180台の生産・出荷が予定されています。先行受注で160台のオーダーが入っており、2024年8月までの生産分が占められています。今後のオーダー分は2024年9月以降の生産となります。つまりビューとストーリーの納車時期は約1年以上かかる見込みとなっています。
新型ビュート ストーリーの辛口評価
「ビュート ストーリー」のあえての辛口評価としては、クラシカルなデザインに全振りしているので、ターゲットがニッチであり、現代的なデザインを好む層には受け入れられにくいでしょう。また、生産台数が限られていることにより入手が困難なことも挙げられます。また最大の課題は価格面といえます。ベース車両に対して手作業でカスタマイズを施すために、ベース車両の2倍程度の価格となっています。この価格設定は同セグメントの競合モデルと比較するとかなり高価となってしまいます。

まとめ
ビュート ストーリーは、光岡自動車の伝統と革新を象徴する車であり、そのユニークなデザインと先進機能の組み合わせが魅力的です。今回ベース車両が日産マーチからトヨタヤリスへ変更されたのは驚きもありましたが、ビュートらしいレトロなデザインは継続され、今後も愛され続ける存在となるでしょう。
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