40年の歴史を受け継ぐ日産のピックアップトラックが、ついに生まれ変わる!
2025年11月19日、豪州日産自動車会社が、新型ピックアップトラック「日産 ナバラ」を発表しました。
新型ナバラは2026年の第一四半期にオーストラリアとニュージーランドで販売を開始する予定で、40年にわたるオセアニアでのピックアップトラックの歴史を受け継ぐ次世代モデルとなります。
日産のピックアップトラックの伝統からインスピレーションを受けたデザインと、最高出力150kW(204ps)を発揮する2.4リッターディーゼルターボエンジンを搭載し、先進運転支援システムやオセアニアの走行環境に最適化されたサスペンションを採用することで、路面を問わず快適な乗り心地と優れた操縦性を提供します。
さらに、現地のプレムカー社によって1万8,000キロメートル以上にわたる徹底的なテストが行われ、過酷な路面から都市部の渋滞まで、あらゆる走行条件で最適なパフォーマンスを発揮できるよう調整されています。

車の概要:日産 ナバラとは?
日産 ナバラ(Nissan Navara)は、1986年にオーストラリア市場で誕生したピックアップトラックです。
もともとは9代目ダットサントラック(D21型)に付けられた輸出向けの車名で、豪州では8代目までNISSAN 720として販売されていましたが、9代目のモデルチェンジを機に新たにナバラの名が与えられました。
その後、2代目のD22型(1997年〜2015年)、3代目のD40型(2005年〜2021年)と進化を続け、2014年にはタイのバンコクで4代目となるD23型が発表されました。
累計販売台数はオーストラリアとニュージーランドを合わせて約50万台に達し、仕事や旅のパートナーとして高い信頼性を持つモデルとして親しまれてきました。
今回発表された新型ナバラは、内部呼称D27として開発された5代目モデルにあたり、三菱のトライトンとプラットフォームを共有しながらも、日産独自のデザインと現地でチューニングされたサスペンションを採用しています。
現行のD23型から約11年ぶりとなるフルモデルチェンジで、トヨタ ハイラックスやフォード レンジャーといった強豪ライバルとの競争が繰り広げられるミッドサイズピックアップ市場において、日産の本気度を示す一台となっています。

日産 ナバラのエクステリアデザイン
新型ナバラのエクステリアデザインは、日産のピックアップトラックの伝統からインスピレーションを受けており、頑丈さと洗練された先進性を見事に融合させています。
フロントグリルには日産の象徴であるVモーショングリルを採用し、力強い存在感を表現しています。
このVストラットグリルは、何十年にもわたって日産のSUVやピックアップトラックの特徴として親しまれてきたデザイン要素で、今回はブルバーからインスピレーションを得たVストラットシールドとして生まれ変わりました。
グリル上部にはオレンジで縁取られた3つに分かれる開口部があり、これは初代モデル(D21型)のデザインをオマージュしたもので、ナバラのルーツを感じさせるディテールとなっています。

C字型のヘッドランプはグリルとシームレスにつながり、頑丈でありながらも洗練された先進的な印象をもたらします。
このヘッドランプのデザインと形状は、日産の現代的なテクノロジーの表現として精密に設計されており、モダンなSUVやピックアップトラックに共通するテーマとなっています。
また、グリルには小さなVストラットモチーフがメッシュ内に組み込まれ、ナバラのパフォーマンスを際立たせると同時に、堂々とした自信に満ちた佇まいを強化しています。
最上級グレードのPRO-4Xは、外装デザイン要素にブラック仕上げを採用し、オフロード性能と上質なポジショニングを伝える「ラバレッド」アクセントが特徴です。
ブラックのスポーツバー、ブラックの17インチホイールに265/65R17のオールテレーンタイヤ、そして標準装備のトウバーが、より精悍なルックスを完成させています。


新型ナバラは先代のD23型よりも全長と全幅が拡大され、より低い全高となっており、安定性と室内空間が向上しています。
荷台の長さは1,555mmで、先代より46mm延長されており、ホイールアーチ間にヨーロッパ規格のパレットを収納できるようになりました。
地上高は228mmを確保し、アプローチアングル30.4度、ブレークオーバーアングル23.4度、デパーチャーアングル22.8度という優れたオフロード性能を実現しています。
日産 ナバラのボディサイズは、全長5,350mm、全幅1,920mm、全高1,895mmです。

日産 ナバラのインテリアデザイン
新型ナバラのインテリアは、広々とした快適な空間を実現しており、実用性と先進性を両立させた設計となっています。
メーターには7インチのカラーTFTディスプレイを採用し、ドライバーに車両情報を明瞭に提供します。
インパネにはワイヤレスApple CarPlay®とAndroid Auto™に対応した9インチの高機能インフォテインメントシステムを標準装備しており、スマートフォンとのシームレスな連携をケーブル不要で実現します。
ST-XとPRO-4Xグレードでは、インストルメントパネル下部に便利なワイヤレススマートフォン充電パッドも装備されています。

オーストラリアの顧客には、MyNISSAN Navara コネクテッドカーサービスも提供され、リモートでのエアコン操作、盗難車両の追跡、ドアのリモートロック/アンロック機能など、先進的なコネクティビティ機能が利用できます。
このサービスは5年間の無料トライアル期間が含まれており、車両登録日から開始されます。
全グレードで室内は広々として快適に設計されており、最上級のPRO-4Xグレードでは特別なインテリアトリートメントが施されています。
PRO-4X専用のラバレッドアクセントが室内全体に配され、レザーアクセント付きシートにもラバレッドが使用されているほか、エンボス加工されたロゴやハイコントラストステッチが上質な雰囲気を演出します。
先代のD23型では90%以上の顧客がダブルキャブとオートマチックトランスミッションの組み合わせを選択していたことから、新型ナバラはこのボディスタイルのみの展開となり、より明確なラインナップとなっています。





日産 ナバラの走行性能
新型ナバラのパワートレインには、最高出力150kW(204ps)、最大トルク470Nmを発揮する2.4リッターディーゼルターボエンジンが搭載されています。
このエンジンは三菱の4N16型の高出力仕様で、6速オートマチックトランスミッションと組み合わされており、重作業にも対応できる性能を持ちながら、7.7L/100km(WLTCモード)という優れた燃費も実現しています。
一般道をはじめ高速道路からオフロードまで、多様な走行環境に適したパフォーマンスを発揮し、仕事にもレジャーにも頼れる相棒となります。
新たに採用されたEPS(電動パワーステアリング)は、操縦性の向上に寄与し、優れたハンドリングを可能にするだけでなく、燃費効率にも貢献しています。

4WDシステムには、走行状況に応じて自動的に切り替わる先進的な仕組みが採用されています。
ベースグレードでは「Easy 4WD」システムを搭載し、高速道路では燃費効率の良い2WDで走行し、重作業の場面や牽引が必要な場合には自動的に4WDに切り替わります。
標準装備の電子制御式ディファレンシャルロックとオセアニアでの走行環境に最適化されたサスペンションの組み合わせにより、あらゆる路面状況でも安定したコントロールを実現します。
さらに上級グレードのST-XとPRO-4Xには、オープンセンターディファレンシャルを備えたフルタイム高速レンジモードの「Super 4WD」システムが搭載されています。
トルセン®リミテッドスリップディファレンシャルがコーナリング時の安定性を最適化し、7つのテレインモード(ノーマル、エコ、グラベル、スノー、マッド、サンド、ロック)を選択することで、エンジンとトラクション設定を地形に合わせて調整できます。
全グレードで3,500kgのブレーキ付き牽引能力を備えており、ボートを海岸まで牽引したり、遠隔地の作業現場に機材を運んだり、困難なオフロード地形を走破したりする際に、オーストラリアのドライバーが必要とする力強いパフォーマンスを発揮します。
新型ナバラの最大の特徴の一つが、プレムカー社によって現地でチューニングされたサスペンションです。
日産オーストラリアが実施したこの包括的なエンジニアリングプロジェクトでは、1万8,000キロメートル以上にわたって新型ナバラをテストし、アウトバックの凸凹道から重積載での都市部のストップアンドゴー交通まで、あらゆる路面と走行条件で試験が行われました。
この現地での徹底的な開発により、無積載時でも最大積載時でも快適で安定した乗り心地が実現されています。

日産 ナバラの安全性能・運転支援
新型ナバラには、乗員の安全を守るために8個のエアバッグが装備され、包括的な保護機能が提供されています。
さらに、充実した先進運転支援システム(ADAS)が搭載されており、日常的な運転から緊急時の回避まで、幅広いシーンでドライバーをサポートします。
インテリジェント クルーズコントロールは、前方車両との車間距離を自動的に調整し、高速道路での長距離ドライブをより快適にします。
LDW(車線逸脱警報)と緊急車線維持支援システムは、意図しない車線逸脱を検知すると警告し、必要に応じてハンドル操作をアシストすることで危険回避を図ります。
インテリジェントスピードリミッターは、道路標識から制限速度を自動認識し、ドライバーに警告を行うことで速度規制の遵守をサポートします。
ブラインドスポットワーニングとレーンチェンジアシストは、車線変更時の死角に存在する車両を検知し、安全な車線変更を支援します。
前方および後方クロストラフィックアラートは、駐車場などでの出入り時に接近する車両を警告し、衝突のリスクを低減します。
また、ペダル踏み間違い時加速抑制アシストは、意図しない急加速を防止し、ハイビームアシストは最適な視界管理を自動的に行います。
ドライバーモニタリングシステムと適応型クルーズコントロール(グレードにより装備)も搭載され、都市部の通勤から遠隔地の作業現場へのアクセスまで、あらゆる走行シナリオで複数層の能動的および受動的な安全保護を提供します。
ベースグレードからLEDヘッドランプとテールランプが標準装備され、優れた視認性を確保しています。

価格
新型ナバラの詳細な価格とグレード別の仕様については、2026年第一四半期の発売時期が近づいた際に正式に発表される予定です。
現時点では、ST-XとPRO-4Xという上級グレードの存在が確認されており、ダブルキャブボディにオートマチックトランスミッションを組み合わせた構成のみが展開されることが明らかにされています。
さらに、より高いオフロード性能を求める顧客向けに、プレムカー社が開発するナバラ ウォリアーも計画されており、PRO-4X ウォリアー コンセプトがその潜在的なデザインと性能を示しています。
トヨタ ハイラックスやフォード レンジャーといった競合モデルの価格帯を考慮すると、エントリーモデルで約500万円前後、上級グレードでは600万円以上の価格帯になる可能性があると予想されます。
発売時期
新型ナバラは、2026年の第一四半期(1月〜3月)にオーストラリアとニュージーランドで販売を開始する予定です。
この発売により、ナバラはオセアニア市場における40周年を迎えることになり、1986年12月の初代モデル登場から続く長い歴史に新たな1ページを刻みます。
現地での発売に先立ち、詳細な仕様や価格情報が順次公開される見込みです。

日本で発売されるか
現時点では、新型ナバラの日本市場への投入について公式な発表はありません。
現時点ではオーストラリアとニュージーランドでの販売開始のみが発表されており、東南アジア市場を含め、その他の地域への展開については言及されていません。
特に、ピックアップトラックの主要市場であるタイへの投入についても現時点では触れられていない状況です。
ただし、日本でもアウトドアレジャーや商用利用でピックアップトラックの需要が一定数存在し、三菱のトライトン(ナバラと同じプラットフォームを共有)が2024年に日本市場に再投入されたこともあり、将来的に日産が日本導入を検討する可能性は残されています。
特に、日産には80年以上のピックアップトラックの歴史があり、かつて日本でもダットサントラックとして親しまれた実績があることから、ファンの期待は高まっています。
日産 ナバラをあえて辛口で評価します
日産 ナバラをあえて辛口で評価します。
まず、新型ナバラは三菱のトライトンとプラットフォームを共有しており、独自性という点では物足りなさが残ります。
日産独自のデザインや現地チューニングのサスペンションで差別化を図っているとはいえ、基本骨格が同じである以上、完全なオリジナル開発モデルとは言えません。
エンジンスペックについても、最高出力150kW(204ps)、最大トルク470Nmという数値は、トヨタ ハイラックスの150kW/500Nmやフォード レンジャーの2.0リッター バイターボ仕様の154kW/500Nmと比較すると、トルク面で若干劣っています。
ミッドサイズピックアップトラック市場では牽引能力や積載性能が重視されるため、この数値の差は実用面で影響が出る可能性があります。
また、ボディスタイルがダブルキャブのみに絞られたことは、シングルキャブやキングキャブを好む商用ユーザーにとっては選択肢が狭まったことを意味します。
先代のD23型では90%以上がダブルキャブを選択していたとはいえ、残りの10%の顧客ニーズを切り捨てた形となっています。
さらに、日本市場への投入予定がない点も大きなマイナスポイントです。
グローバルで展開されているモデルでありながら、自国市場で販売されないというのは、日産のピックアップトラックに対する本気度が疑問視される要因にもなります。
かつてダットサントラックで培った日本でのピックアップトラックの歴史を考えると、国内市場を無視した展開は残念と言わざるを得ません。
燃費性能についても、7.7L/100km(WLTCモード複合)という数値は悪くはありませんが、ディーゼルエンジンとしては特別優れているとも言えません。
競合他社が電動化やハイブリッド化を進める中、純粋な内燃機関のみの展開は、将来的な環境規制への対応という点で不安が残ります。
10年/30万kmという長期保証は魅力的ですが、これは日産ディーラーでの定期サービスを継続することが条件となっており、サービスを中断すれば5年/無制限kmの保証に戻ってしまいます。
この複雑な条件設定は、ユーザーにとって分かりにくく、実質的な縛りとも受け取られかねません。

ライバル車
新型ナバラの主要なライバルは、ミッドサイズピックアップトラック市場で激しい競争を繰り広げる強豪モデルたちです。
最大のライバルは、オーストラリア市場で圧倒的なシェアを誇るトヨタ ハイラックスです。
ハイラックスは優れた信頼性と高いリセールバリュー、そして2.8リッターディーゼルエンジンで150kW/500Nmという強力なスペックを武器に、長年にわたってピックアップトラック市場のベンチマークとなっています。
フォード レンジャーも重要なライバルで、特に2.0リッター バイターボディーゼルエンジンを搭載するモデルは154kW/500Nmという高出力を誇り、洗練された走行性能と先進的な装備で人気を集めています。
レンジャーは近年のモデルチェンジで大幅に進化し、ハイラックスに対抗できる数少ないモデルの一つとなっています。
三菱 トライトンは、新型ナバラと同じプラットフォームを共有する姉妹車であり、最も近い存在です。
2024年にフルモデルチェンジを受けたトライトンは、ナバラと同じ2.4リッターディーゼルエンジン(150kW/470Nm)を搭載しており、基本性能はほぼ同等ですが、価格設定やブランドイメージで差別化を図っています。
いすゞ D-Maxも、実用性重視のピックアップトラック市場において無視できない存在です。
機能的なキャビンと実用的な装備で商用ユーザーから支持を集めていますが、エンジン性能や室内の質感では他のライバルに一歩譲る面もあります。
これらのライバルに対して、新型ナバラは現地チューニングされたサスペンションによる快適な乗り心地と、日産独自のVモーションデザインを採用した洗練された外観、そして10年/30万kmという長期保証プログラムで差別化を図っています。

主要スペック
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| エンジン | 2.4リッター 直列4気筒 ディーゼルターボ |
| 最高出力 | 150kW(204ps)@ 3,500rpm |
| 最大トルク | 470Nm @ 1,500rpm |
| トランスミッション | 6速オートマチック(マニュアルモード付) |
| 駆動方式 | 4WD(デュアルレンジトランスファーケース付) |
| 燃費(複合) | 7.7L/100km(WLTCモード) |
| CO2排出量 | 203g/km |
| 燃料タンク容量 | 75リッター |
| 車両重量 | 2,120〜2,140kg(車両重量) |
| 積載量 | 950〜1,047kg |
| 牽引能力(ブレーキ付) | 3,500kg |
| 地上高 | 228mm |
| アプローチアングル | 30.4度 |
| ブレークオーバーアングル | 23.4度 |
| デパーチャーアングル | 22.8度 |
| 荷台長 | 1,555mm |
| ホイールアーチ間幅 | 1,135mm |

まとめ
2025年11月19日に発表された日産の新型ナバラは、40年の歴史を受け継ぎながら、次世代のピックアップトラックとして大きく進化したモデルです。三菱のトライトンとプラットフォームを共有しながらも、日産独自のVモーションデザインを採用し、プレムカー社による1万8,000キロメートル以上の現地テストを経て最適化されたサスペンションにより、オーストラリアとニュージーランドの過酷な走行環境に完璧に対応しています。150kW(204ps)を発揮する2.4リッターディーゼルターボエンジンと、充実した先進運転支援システム、そして8個のエアバッグによる高い安全性能を備え、仕事にもレジャーにも頼れる相棒として期待されます。2026年第一四半期の発売に向けて、トヨタ ハイラックスやフォード レンジャーといったライバルとの熾烈な競争が繰り広げられることになるでしょう。日本市場への投入は現時点では未定ですが、今後の展開に注目が集まります。



コメント