メルセデスベンツ新型オープンカー CLEカブリオレ発表：価格は約1060万円日本発売予定

2024年2月6日、メルセデス・ベンツは新型CLEカブリオレ（Mercedes-Benz CLE Cabriolet）をワールドプレミアしました。CLEカブリオレはメルセデス・ベンツの新しいラグジュアリーオープンカーで、欧州では2024年4月に発売される予定となっています。

車の概要：メルセデス・ベンツ CLEカブリオレとは？

このCLEカブリオレは、2023年に世界初公開されたラグジュアリー2ドアクーペのメルセデス・ベンツ CLEのオープントップバージョンであり、「Cクラス・カブリオレ」と「Eクラス・カブリオレ」の後継として位置づけられるミドルクラスの4シーターオープンカーです。

この車には標準でファブリック製のアコースティックソフトトップが装備されており、ブラック、レッド、グレーの3つの色が用意されています。このフル電動ソフトトップは、開閉に20秒を要し、時速60km以下であれば移動中でも操作可能です。さらに、標準装備されている電動ローラーディバイダーは、折り畳んだソフトトップを自動でトランクスペースから分離します。

メルセデス・ベンツ CLEカブリオレのエクステリアデザイン

新型CLEカブリオレは、パワードームを採用したボンネットと力強いフロントエンドを特徴としており、CLEクーペのスポーティな魅力を引き継いでいます。このモデルは、スタイリッシュなアコースティックソフトトップと融合し、卓越したデザインとダイナミックな走行性能を兼ね備え、開放的なドライビング体験を求める方々に理想的なカブリオレとして設計されています。

フロントデザインにおいては、低く抑えられたボンネットラインと立体感あるスターパターンのグリルが、CLEカブリオレの魅力的な顔立ちを形成しています。このデザインは、車の迫力と洗練されたスタイルを同時に表現しています。

リアデザインは、スムーズで一体感のあるラインと2分割されたリアコンビネーションランプが特徴で、これらは連結するデザインによって、CLEカブリオレ独自のスポーティさと威厳を際立たせています。

CLEカブリオレは、オープンエアの快適性を追求して、標準装備として「AIRCAP」電動ウィンドディフレクターシステムと「AIRSCARF」ヘッドルームヒーティングシステムを搭載しています。これらのシステムは、前モデルから大きく進化を遂げ、特に冷たい外気の中でもオープントップでのドライブを存分に楽しむことができます。

「AIRCAP」電動ウィンドディフレクターシステムは、2つの部品で構成されており、フロントガラスの上部に設置されたディフレクターが走行時に車内へのエアフローを効果的に誘導します。これにより、乗員の頭上の風の乱れを抑え、より快適なドライブを実現します。一方、リアシートのヘッドレスト後部には自動ウィンドディフレクターが装備され、背後からの乱気流の減少に貢献しています。また、フロントの乗員を対象とした「AIRSCARF」ヘッドルームヒーティングシステムは、首元に温かい風を送り、冷え込む日でも暖かく快適な旅を提供します。

快適性をさらに高めるために、CLEカブリオレにはファブリック製のアコースティックソフトトップが標準で装備されており、ブラック、レッド、グレーの3色から選ぶことができます。この電動ソフトトップは、60km/h以下の速度でも20秒以内に開閉可能で、断熱性に優れた多層構造が全季節にわたり快適なキャビン環境を保ちます。さらに、形状を最適化することで風切り音や走行音の軽減にも成功しています。

車体のサイズは、全長が4850mm、全幅が1861mm、全高が1424mm、ホイールベースが2865mmとなっており、ホイールベースの25mmの延長により後席の乗員の膝、肩、肘周りのスペースがそれぞれ72mm、19mm拡大され、以前のCクラス・カブリオレよりも広々とした室内空間を提供します。

メルセデス・ベンツ CLEカブリオレのインテリアデザイン

CLEカブリオレのインテリアは、先進技術と快適性の融合が見て取れます。12.3インチのフルデジタルインストルメントディスプレイと、縦置きの11.9インチセンターディスプレイが装備されており、この大画面センターディスプレイは電動で角度調整が可能で、15度から40度まで傾けることができます。これにより、オープン走行時に太陽の眩しさを軽減し、快適なドライビングを実現します。また、オプショナルなダイナミック・アンビエント・ライティングにより、車内が光の帯で美しく彩られ、コックピットからドア、リアサイドパネル、リアシートの背面に至るまで、一貫したデザインが楽しめます。インテリアの上部やベルトライン、そしてソフトトップの収納部分には、高級感あふれるブラックの人工ナッパレザーが使用されており、パッセンジャーエリア全体にはエレガントなクロームトリムが施されています。

さらに、特別に開発されたインテグラルスポーツデザインのフロントシートは、快適さとサポート力を兼ね備え、EASY ENTRY機能により後席へのアクセスが容易になります。フロントシートのロック解除は従来のレバーではなく、ナッパレザー製のループを使用して行います。また、シートベルトを締め忘れた場合、中央ディスプレイから操作するか、ドアを開閉することでシートベルトフィーダーを起動させ、新たな警告システムがシートベルト未着用の乗員を特定し、注意を促します。

快適性と利便性をさらに向上させるため、「KEYLESS GO」コンフォートパッケージが提案されています。これにより、ボタンを押すだけでエンジンの始動が可能になり、ドアハンドルに触れることで車のロックやアンロックが行えます。また、夜間でも方向性を容易に確認できるよう、照明付きの凹型グリップが設計されています。「HANDS FREE ACCESS」機能により、リアバンパーに足を向けるだけでトランクの自動開閉が可能になり、荷物の出し入れをさらにスムーズに行えます。

CLEカブリオレは、洗練された「アバンギャルドライン」仕様を基本としています。シートは耐久性と快適性を兼ね備えたブラックの人工レザー「ARTICO」で覆われ、内装の魅力を引き立てています。また、室内のデザインを一層引き立てるシルバーグレーのダイヤモンドパターンのトリムパネルが装備されており、高級感あふれる空間を演出しています。

車内でのエンターテインメントは、グーグルの「Android」と互換性のある新システムによって一新されます。このシステムにより、利用者は様々なサードパーティ製アプリを車載化し、インストールすることが可能になります。「TikTok」、「Audials」によるインターネットラジオやポッドキャスト、さらには「Zoom」を含むビデオ会議システムなど、多岐にわたるアプリケーションが利用可能となり、ドライブをより楽しいものに変えます。

また、CLEカブリオレはAIを活用したインフォテインメントシステム「MBUX」を搭載しています。このシステムは、利用者の日常生活をより快適にするための自動化された便利機能を多数含んでおり、よりパーソナライズされた体験を実現します。例えば、寒い日には車内の気温が一定の温度に達すると自動でシートヒーターが起動したり、夜のドライブでロマンチックな雰囲気を求める時にはBluetooth経由でロマンチックな音楽が流れ、内装の照明がピンク色に変わるなど、利用者のニーズに合わせた設定が可能です。センターディスプレイのカルーセルからは、これらのテンプレートに簡単にアクセスでき、さらに、複数の機能や条件を組み合わせて、利用者独自のルーティンを作成することもできます。作成したルーティンは「マイ・ルーティン」メニューに保存され、いつでも呼び出すことができます。

メルセデス・ベンツ CLEカブリオレの走行性能

CLEカブリオレのパワーユニットは、パフォーマンスと効率性のバランスを追求しています。ラインナップには、2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載した「CLE 220 d」があり、このモデルは最高出力197HPと最大トルク440Nmを発生します。また、同じく2.0リッターの直列4気筒ガソリンターボエンジンが「CLE 200／CLE 200 4MATIC」に搭載され、これらは最高出力204HP、最大トルク320Nmを提供します。更にはパワーアップ版の2リットル直列4気筒ガソリンターボ「CLE300 4マティック」は258HP、400Nmのトルクを発揮、そして3.0リッター直列6気筒ガソリンターボ「CLE450 4マティック」は381HP、500Nmの力強いパワーを発生させます。クーペ版のように、将来的にはメルセデスAMG CLE53 4マティックも追加されることが想定されます。

これら全モデルには、スムーズな変速を実現する9速オートマチックトランスミッションと、燃費の向上及びエネルギー回生機能を持つ48Vのマイルドハイブリッドシステム（ISG）が組み合わされています。このシステムは、加速時のアシストや、停止時のエンジン停止、そして走行中のエネルギー回生など、様々なシチュエーションでの性能向上と環境負荷の低減に貢献しています。

CLEカブリオレは、標準で15mm低く設定されたコンフォートサスペンションを搭載し、より快適な乗り心地を実現しています。さらに、減衰力を調整できるスポーツサスペンションをオプションで選択可能とし、ドライビングの楽しみを増大させています。また、さらに高度な走行性能を求めるドライバーのために、ダイナミックボディコントロールサスペンションもオプションとして提案されています。