ホンダ オデッセイ:国内販売復活!改良新型の価格は480万円 [徹底解説]

ホンダは2023年12月8日に、上級ミニバン「オデッセイ(ODYSSEY)」の一部改良モデルを発表しました。この新型オデッセイは、デザインの刷新、快適性の向上、および機能性の拡充を施し、新たなタイプ「e:HEV ABSOLUTE・EX BLACK EDITION(イーエイチイーブイ アブソルート イーエックス ブラックエディション)」が追加されました。

ホンダは約1年3ヶ月ぶりにオデッセイの国内販売を再開する形となります。新型オデッセイは従来の国内生産から、中国生産の輸入に切り替えられます。

車の概要:ホンダ オデッセイとは?

オデッセイはホンダの代表的な上級ミニバンで、その歴史は長く、初代は1994年に発表され、1995年に発売されました。3列ミニバンながら、低床、低重心でセダン並みのドライビング性能が人気に。2013年に5代目が登場しました。2021年にはホンダ狭山工場の閉鎖に伴って、日本でのオデッセイ生産が終了となり、2022年には日本でのオデッセイ販売が終了。しかし2023年12月8日に5代目のマイナーチェンジとなる新型オデッセイが発表され、日本での販売が再開されることとなりました。このオデッセイは中国で生産された車両を輸入する形で日本で販売します。ホンダでは中国生産の車を日本で販売するのはこれが初めてとなります。

新型オデッセイは超低床プラットフォームを継承しつつ、スタイリングと室内の快適性にさらに磨きをかけ、新しい時代のニーズに応える車両として進化しています​​。

このミドルクラスの3列シート車ではトヨタ エスティマやマツダ MPVなどが主なライバルでしたが、エスティマもMPVも生産終了しており、今となっては独自性のあるセグメントの車と言えます。

新型オデッセイのエクステリアデザイン

新型オデッセイのエクステリアは、超低床プラットフォームを採用していることで、低く伸びやかに流れるようなスタイリングとなっています。また新デザインのフロントグリルを採用し、ワイド感と高級感を強調しています。水平基調の5本メッキバーと突起状のデザインの組み合わせが特徴的で、フロント部分の迫力と重厚感が際立っています。

特に、e:HEV ABSOLUTE・EX BLACK EDITIONは、全体にブラックのアクセントを効かせたことで、一層洗練されたスタイルとなっています。ブラッククロームメッキのフロントグリル、ブラックスモークレンズのリアコンビランプ、マットベルリナブラックの18インチアルミホイールなどのディテールが、上質さと洗練された印象を強調しています​​。

これらのデザイン要素は、ゆとりのある空間と伸びやかなプロポーションを融合させ、新型オデッセイの美しさをさらに際立たせています。これらの要素は、新型オデッセイが単なる機能的なミニバンではなく、洗練されたデザインと快適な走行体験を兼ね備えたミニバンであることを示しています​​。

新型オデッセイのインテリアデザイン

新型オデッセイのインテリアデザインは、上質さと快適性を追求した設計で特徴づけられています。特に注目すべきは、細部に至るまでのこだわりと質感の高さです。2列目には、電動シートの4ウェイパワーシートを採用。オットマンとリクライニングの操作が電動化され、細やかな調節が可能になりました。シートヒーター、折りたたみ式の大型センターテーブル、ミニテーブル付きアームレスト、タイプCのUSBチャージャーなどが備わり、くつろぎの空間になっています。

e:HEV ABSOLUTE・EX BLACK EDITIONでは、インテリアにもブラックのアクセントが用いられており、木目調パネルやルーフライニングなどに黒をあしらったシックな空間が創り出されています。これにより、モダンで洗練された印象が強調されています​​。

また、柔らかく上質な本革シートが、オデッセイのプレミアムなインテリアの魅力を引き立てています。さらに、木目をあしらったパネルや質感高い本革巻きステアリングホイールなど、細部にわたるこだわりが、車内の高級感を一層高めています​​​​。

新型オデッセイのドライビング性能

オデッセイは独自のHVシステムや超低床プラットフォームによる走行性能が魅力のミニバンです。ドライビング性能について詳細を解説します。

  1. エンジン:2.0L 直列4気筒エンジンを搭載しており、最高出力145PS、最大トルク175Nmを発生。
  2. モーター:最高出力184PS、最大トルク315Nmを発生させる強力なモーターを搭載しており低速域からの加速を軽快にし、力強い走りを楽しむことができます​​。
  3. ハイブリッドシステム:日常の走行はモーターでEV走行を中心に、高速ではエンジンを活用するホンダの「e:HEV(イーエイチイーブイ)」を搭載。発電用と走行用の2モーターハイブリッドシステムとなっています。このシステムは、パワフルかつ静かな走りを提供し、3つの走行モード(EVモード、ハイブリッドモード、エンジンモード)を切り替えることで、高効率な運転が可能です​​​​​​​​。
  4. 直感的な操作性:エレクトリックギアセレクターを採用しており、シフト操作を指一本で直感的に行えるようになりました。また、減速セレクターにより、アクセルオフ時の減速感を調節でき、降坂路や前走車との車間距離をコントロールする際に有効です​​​​。
  5. 低床低重心設計:Honda独自の超低床プラットフォームを採用し、低重心化を実現。これにより、セダンのような安心感のある心地よい走りを提供しています​​。
  6. サスペンション:スポーティーかつ安定感ある乗り味を実現するために、フロントには軽量なストラット式、リアにはトーションビーム式を採用しています​​。
  7. 振幅感応型ダンパー:ざらついた路面での振動を柔軟に吸収し、コーナリング時の大きな動きには減衰力を高めるダンパーが走りのしなやかさと安定感を両立させています​​。
  8. 取り回しのしやすさ:ボディーサイズに対して最小回転半径は5.4mと小さく、都市部の細街路や駐車場、交差点などでの取り回しやすさを実感できます​​。

新型オデッセイの安全性能

新型オデッセイにはホンダの先進安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を搭載しており、今回のマイナーチェンジで機能追加が実施されました。これによりさらに安心して運転することができます。

  • アダプティブクルーズコントロール(ACC): 渋滞追従機能付きで、先行車がいる場合は停車から作動し、先行車がいない場合は約30km/h以上で走行中に作動します​​。
  • 車線維持支援システム(LKAS): 約65km/h以上で走行中に作動し、高速道路や自動車専用道路の運転時に適しています​​。
  • ブラインドスポットインフォメーション: 隣接する車線後方の検知エリアに他の車両がいることを知らせるシステムです​​。
  • オートハイビーム: 約30km/h以上で走行中に作動し、ハイビームとロービームの自動切り替えを行います​​。
  • 誤発進抑制機能: 壁などの障害物があるにもかかわらず、アクセルペダルを踏み込んだ際に作動し、急な発進を防止します​​。
  • 後方誤発進抑制機能: 後退中に壁などの障害物があるにもかかわらず、アクセルペダルを踏み込んだ際に作動し、急な後退を防止します​​。
  • 近距離衝突軽減ブレーキ: 約2km/h~約10km/hで走行中、壁などの障害物に衝突するおそれがある場合に作動し、衝突回避や衝突被害の軽減を支援します​​。
  • 急アクセル抑制機能: 急なアクセルペダル操作を踏み間違いと判断した際に作動し、急な加速を抑制します​​。
  • パーキングセンサーシステム: 車両や周囲の状況によりシステムが正しく作動しない場合がありますが、駐車時の安全確認をサポートします​​。
  • 後退出庫サポート: 出庫時の安全確認をサポートするための機能です​​。

新型オデッセイの価格

新型オデッセイの価格は480万円からです。

タイプ乗車定員パワートレーントランス
ミッション
駆動方式価格(税込)
e:HEV ABSOLUTE7名2.0L
DOHC
i-VTEC
+2モーター
ハイブリッド
電気式
無段変速機
FF4,800,400円
e:HEV ABSOLUTE・EXFF5,000,600円
e:HEV ABSOLUTE・EX BLACK EDITIONFF5,164,500円

新型オデッセイの発売時期

新型オデッセイは2023年12月8日に発売されました。

新型オデッセイの辛口評価

新型オデッセイについてあえて辛口で評価します。

  • 走行性能:ハイブリッドシステムは日常の走行には適していますが、よりダイナミックなドライビングに関しては少し力不足かもしれません。
  • デザイン:内外装ともに少し保守的なデザインとして映るかもしれません。
  • ポジション:大型ミニバンやSUVなどが人気となる中で、このミドルクラスミニバンというカテゴリーのニーズが減ってきている状況の中でどれくらいオデッセイが受け入れられるか気になるところです。どっちつかずなのか、いいとこどりなのか。

新型オデッセイのライバル車

オデッセイのライバルに近しいモデルは以下の通りです。

トヨタ アルファード

アルファードは、トヨタのフラッグシップミニバンです。2022年1月12日にフルモデルチェンジを行い、現行モデルは7代目にあたります。アルファードの最大の特徴は、高級感のある内外装です。インテリアには、上質な素材や装飾が施され、プレミアムな雰囲気を演出しています。また、エクステリアは、堂々とした存在感を放つデザインを採用しています。さらに、アルファードは、安全性能も充実しています。最新の予防安全技術「Toyota Safety Sense」を全車標準装備し、安心・安全なドライブをサポートします。

トヨタ ヴェルファイア

ヴェルファイアは、アルファードの兄弟車です。アルファードと基本的なスペックは共通ですが、エクステリアやインテリアには、より個性的でスタイリッシュなデザインを採用しています。ヴェルファイアの最大の特徴は、個性的なフロントマスクです。上下2段に分かれたヘッドランプや、大型のグリルなど、インパクトのあるデザインを採用しています。また、インテリアも、アルファードと比べると、よりスポーティな雰囲気を演出しています。

日産 エルグランド

エルグランドは、日産のフラッグシップミニバンです。エルグランドの最大の特徴は、広々とした室内空間です。全長4,975mm×全幅1,850mm×全高1,815mmというボディサイズを採用し、ミニバンとしてトップクラスの室内空間を実現しています。また、3列目シートも、大人でも快適に過ごせるスペースを確保しています。パワートレインは3.5リッター V6エンジンが設定され、力強い走りを実現しています。2024年か2025年にフルモデルチェンジが行われると噂になっています。

日産 セレナ

セレナは、日産のミドルクラスミニバンです。2022年11月にフルモデルチェンジを行い、現行モデルは6代目にあたります。セレナの最大の特徴は、e-POWERの採用です。e-POWERとは、エンジンで発電した電力をモーターで走行するハイブリッドシステムです。モーター駆動ならではの力強い加速と、静粛性を実現しています。さらに、セレナは、先進の運転支援技術「プロパイロット 2.0」を採用しており、長時間の運転時のストレスを軽減します。

マツダ CX-8

CX-8は、2017年に発売されたマツダの大型SUVです。CX-8の最大の特徴は、優れた走行性能です。SKYACTIV-G 2.5L直列4気筒エンジンと6速ATを組み合わせ、力強くスムーズな走りを実現しています。また、高剛性ボディや、最新の安全技術「i-ACTIVSENSE」を採用し、安心・安全なドライブもサポートします。さらに、CX-8は、広々とした室内空間も魅力です。全長4,925mm×全幅1,840mm×全高1,730mmというボディサイズを採用し、ミニバンに匹敵する室内空間を実現しています。CX-8は2023年12月下旬に生産終了予定となっています。

まとめ

新型ホンダ オデッセイは、快適性と安全性に重点を置いた上級ミニバンです。革新的なハイブリッドシステム、低床低重心設計、そして先進的な安全・運転支援機能を備えており、家族向けの車としての使い勝手が優れています。しかし、スポーツ性やデザイン面での革新性は限定的であり、エンスージアストには物足りなさを感じさせる可能性があります。総じて、新型ODYSSEYは日常の使い勝手と安全性を求めるユーザーにとって魅力的な選択肢と言えるでしょう。

ホンダ オデッセイ 公式ページはこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました