新型BMW M5発表:727馬力のV8PHEV 日本の発売価格は2000万円超か

2024年6月26日、BMWは高性能セダン BMW M5の第7世代モデルを発表しました。新型M5は、7月のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで世界初公開され、同月からBMWグループのディンゴルフィング工場で生産が開始されます。世界市場での発売は2024年11月に予定されており、同時にM5ツーリングも導入される予定です。

車の概要:BMW M5とは?

BMW M5は、40年以上の歴史を持つ高性能セダンの最新モデルです。初めて電動化されたドライブシステムを採用し、M HYBRIDシステムにより最高出力535kW(727 PS)、最大トルク1,000Nm(737lb-ft)を実現しています。BMW M5の歴史は1984年に始まり、以来、V8エンジンやV10エンジン、ターボチャージャー、M xDriveオールホイールドライブシステムなど、常に最新のテクノロジーを取り入れてきました。第7世代となる新型M5は、高回転型V8エンジンに電気モーターを組み合わせた革新的なパワートレインを採用。8速Mステップトロニックトランスミッションとオールホイールドライブシステムにより、卓越したパフォーマンスと効率性を両立しています。新型M5は、BMWのエンデュランスレーシングマシン「BMW M Hybrid V8」と同じ原理のドライブシステムを採用しており、モータースポーツで培った技術を市販車に応用しています。これにより、Mモデルならではのダイナミックな走りと、プラグインハイブリッドならではの環境性能を高次元で融合させることに成功しました。

BMW M5のエクステリアデザイン

新型BMW M5のエクステリアデザインは、パワフルな存在感と洗練された美しさを見事に融合させています。

フロントデザインでは、BMWの象徴的なキドニーグリルが「アイコニック・グロー」と呼ばれる照明機能を備え、暗闇でも存在感を放ちます。また、よりモダンにデザインされた4灯式ヘッドライトが、先進的な印象を与えています。

サイドビューでは、力強いホイールアーチがワイドなトレッドを強調し、車体の筋肉質な印象を高めています。オプションで選択可能な20/21インチのライト・アロイ・ホイール「ダブルスポーク・スタイリング951M(ブラック)」は、どのボディカラーとの組み合わせでも気品に満ちたスポーティネスを演出します。

リアデザインは、BMW M5セダンの傑出したパワーを視覚的に表現しています。左右2本ずつ、計4本のエキゾースト・テールパイプを擁する分割式のディフューザーが特徴的です。さらに、エアロダイナミクスを最適化するMリヤ・スポイラーが装備され、高性能車としての個性をより進化した形で体現しています。

エクステリアの特筆すべき点として、Mカーボン・エクステリア・パッケージが挙げられます。このパッケージでは、ルーフ、ドア・ミラー・キャップ、Mリヤ・スポイラーなどのディテールに、軽量かつ高剛性なカーボン・ファイバー強化樹脂(CFRP)を採用しています。これにより、レーシーな外観と高性能を両立させています。

BMW M5のボディサイズ

新型BMW M5のサイズは全長 5,096mm、全幅 1,970mm、全高 1,510mmです。

BMW M5のインテリアデザイン

新型BMW M5のインテリアデザインは、スポーティな走行性能と高級感を見事に融合させています。コックピットは、ドライバー中心の設計となっており、新しく設計されたMレザーステアリングホイールが特徴的です。このステアリングホイールは3本スポークデザインで、フラットボトムのリムを採用。BMW Mカラーのデコラティブステッチと12時位置の赤いセンターマーカーが、レーシングカーの雰囲気を演出しています。標準装備のMマルチファンクションシートは、電動調整機能と幅広い調整範囲を備え、ドライバーと助手席乗員に最適なポジションを提供します。シートの前後位置、高さ、傾き、大腿部サポートの長さ、バックレストの幅と角度、ランバーサポート、ヘッドレストの高さなどが電動で調整可能です。

インテリアカラーは、標準のブラックに加え、3種類のバイカラーオプションが用意されています。これらのバイカラーオプションでは、シートのヘッドレストとショルダーエリア、ドアパネルトリムの上部がアンスラサイトパールエフェクトとなり、他の部分はシルバーストーン、レッド、キャラミのいずれかとなります。特筆すべきは、新型M5のために特別に開発されたBMW Individual Metallic Merino レザートリムです。このレザーは、光の当たり方によって見え方が変化する独特の表面処理が施されており、インテリアに高級感とテクニカルな雰囲気をもたらしています。

インテリアの雰囲気を更に高めるのが、モデル固有のインテリアライティングとBMWインタラクションバーです。ウェルカムアニメーションでは、BMW Mカラーを用いた光の演出が行われます。また、標準装備のアンビエントライティングは、フットウェル、ドアポケット、カップホルダー、インテリアトリム要素などを照らし、選択したMモードや好みの色に応じて雰囲気を変化させます。インテリアトリムは、標準でダークシルバーのアルミニウムロンビクルが採用されています。オプションでは、高光沢シルバースレッドを用いたMカーボンファイバーやBMW Individualダークオークハイグロスファインウッドトリムが選択可能です。さらに、標準装備のBowers & Wilkinsサラウンドサウンドシステムと、パノラマガラスサンルーフが、新型M5の高級感と快適性を一層高めています。

BMW M5の走行性能

新型BMW M5の走行性能は、これまでのMモデルの伝統を受け継ぎながら、電動化によって新たな次元に到達しています。M HYBRIDシステムを搭載した新型M5は、システム最高出力535kW(727馬力)、システム最大トルク1,000Nm(737lb-ft)という圧倒的なパワーを誇ります。この驚異的なパワートレインにより、0-100km/h加速はわずか3.5秒、0-200km/h加速は10.9秒という驚異的な加速性能を実現しています。特筆すべきは、80-120km/hの中間加速性能です。5速ギアで2.9秒、4速ギアでは2.2秒という数値は、先代モデルの特別仕様車M5 CSをも上回る性能です。これは、電気モーターの即応性とV8エンジンの高回転型特性が見事に融合した結果といえるでしょう。最高速度は電子制御により250km/hに制限されていますが、オプションのMドライバーズパッケージを選択すると305km/hまで引き上げられます。

新型M5の走行性能を支えているのは、MxDriveオールホイールドライブシステムとアクティブMディファレンシャルです。これらのシステムにより、1,000Nmという巨大なトルクを路面に確実に伝達し、卓越したトラクションと俊敏な操縦性を実現しています。さらに、アダプティブMサスペンションと電子制御ダンパーの採用により、サーキット走行時の高い運動性能と、長距離ドライブでの快適性を両立させています。ドライバーは、M Setupメニューを通じて、エンジン、トランスミッション、サスペンション、ステアリング、ブレーキシステム、MxDriveなど、各システムの設定を自在に調整できます。これにより、サーキットでのスポーティな走りから、長距離ドライブでの快適性まで、幅広い走行シーンに対応可能です。

BMW M5の価格

新型BMW M5の価格は未発表です。現行M5の価格は1959万円ですが、新型M5の価格はこれよりも高くなることが予想されます。

BMW M5の発売時期

新型BMW M5は2024年7月にグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで世界初公開される予定です。生産は同じく2024年7月にBMWグループのディンゴルフィング工場で開始されます。世界市場での発売は2024年11月に予定されています。

BMW M5は日本で発売される?

BMW M5の日本での発売は発表されていませんが、日本のウェブサイトでも公開されている為、新型M5は日本で販売されることが想定されます。

BMW M5の辛口評価

新型BMW M5をあえて辛口で評価します。

  1. 重量増加の懸念: プラグインハイブリッドシステムの採用により、車両重量の増加が予想されます。これは、M5の特徴である俊敏な操縦性に影響を与える可能性があります。
  2. 複雑化するシステム: 高度な電子制御システムの導入により、メンテナンスコストの上昇や長期的な信頼性への不安が生じる可能性があります。
  3. ピュアなドライビングフィールの変化: 電動化により、従来のM5が持っていた直接的なフィードバックや官能的なエンジンサウンドが変化する可能性があります。これは、一部のM5ファンにとっては物足りなさを感じる要因となるかもしれません。
  4. 高価格化: 先進技術の採用により、さらなる価格上昇が予想されます。これにより、M5の購入を検討するユーザー層が限定される可能性があります。

BMW M5のライバル車

新型BMW M5の主要なライバル車として、以下のモデルが挙げられます。

  1. メルセデスAMG E63 S: 長年M5のライバルとして君臨してきたモデルです。同じくハイパフォーマンスセダンとして、優れた走行性能と豪華な内装を兼ね備えています。
  2. アウディ RS6アバント: セダンではなくワゴンボディですが、高性能と実用性を両立させた強力なライバルです。
  3. ポルシェ パナメーラ ターボ S E-ハイブリッド: プラグインハイブリッドシステムを採用した高性能セダンとして、新型M5の直接的なライバルとなります。
  4. テスラ モデルS プレイド: 電気自動車ながら驚異的な加速性能を持ち、高性能セダン市場で存在感を示しています。
  5. ルシッド エアー ドリームエディション パフォーマンス: 新興EVメーカーの高性能モデルとして、電動化時代のライバルとなる可能性があります。

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