メルセデス・ベンツは2024年8月17日、新型「メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズ」を発表しました。この新モデルは、マイバッハブランド史上最もスポーティーな車両として位置づけられており、2025年春からヨーロッパを皮切りに順次販売が開始される予定です。

車の概要:メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズとは?
新型メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズ(Mercedes-Maybach SL 680 Monogram Series)は、マイバッハブランドの歴史に新たな1ページを刻む革新的なモデルです。この車は、SLクラスの最新世代メルセデスAMG SL 63(R232型)をベースにしており、マイバッハブランドとして初めてSLクラスに参入する記念すべきモデルとなります。

SLクラスの歴史は1954年に始まり、これまで7世代にわたって進化を続けてきました。現行の第7世代SLクラスは2021年に発表されましたが、今回のマイバッハ SL モノグラムシリーズは、その最上級モデルとして位置づけられています。この新モデルは、スポーティーな走行性能と究極のオープンエア体験を融合させた2シーターオープンカーです。
外装と内装に一貫したカラーとマテリアルの組み合わせを採用し、マイバッハパターンを特徴的なデザイン要素として全体に取り入れています。市場投入時には、「レッドアンビエンス」と「ホワイトアンビエンス」という2つのデザインコンセプトが用意されます。パワートレインには、430 kW(585 ps)を発生する4.0リッターV8バイターボエンジンを搭載し、9G-TRONICオートマチックトランスミッションと組み合わせることで、マイバッハにふさわしい卓越したドライビングプレジャーを提供します。このモデルは、マイバッハブランドの特徴である最高レベルの乗り心地と静粛性を維持しつつ、スポーティーな走行性能を両立させた、まさにマイバッハの新たな方向性を示す革新的な1台となっています。

メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズのエクステリアデザイン
新型メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズは、スポーティーでエレガントなプロポーションを実現しています。このモデルのエクステリアデザインは、マイバッハブランドの哲学とSLクラスのスポーティーな特性を見事に融合させた、ラグジュアリーオープンカーの新たな基準となっています。
フロントデザインでは、ブランド特有のクロームメッキ仕上げのラジエーターグリルが採用され、その輪郭とMAYBACHのレタリングが照明されています。ボンネットには、フロントからリアまで走るクロームフィンと、立体的なメルセデスの星型エンブレムが配置されており、オプションで黒曜石ブラックのボンネットにグラファイトグレーのマイバッハパターンを組み込むことができます。

サイドビューでは、ウインドスクリーンフレームとサイドシルにクローム仕上げが施され、高級感を演出しています。21インチの鍛造ホイールは、5ホールデザインまたはマルチスポークデザインで選択可能です。

リアデザインは、マイバッハの象徴が組み込まれたリアライト、ブランド特有のリアスカートにクロームトリム、専用のディフューザーデザイン、クロスバー付きのテールパイプトリムが特徴です。シートの後ろには、空力性能を考慮したダブルスクープが設置されており、特に開閉式ルーフを開けた状態で側面から見たときに、エレガントでスポーティーなプロポーションを強調しています。ソフトトップは、高度に断熱された音響ソフトトップを採用し、ライトブラックの生地で構成されています。さらに、アンスラサイトカラーでマイバッハパターンが控えめに組み込まれており、全体的なデザインの統一感を高めています。これらのデザイン要素が組み合わさることで、メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズは、ラグジュアリーとスポーティーさを両立した唯一無二の存在感を放っています。

市場投入時には、2つのキュレーテッドデザインコンセプトが用意されています。メルセデス・マイバッハ SL 680 モノグラム シリーズ レッドアンビエンス(Red Ambience)は、オブシディアンブラックメタリックとMANUFAKTURガーネットレッドメタリックの新しい2トーンペイントを特徴としています。一方、メルセデス・マイバッハ SL 680 モノグラム シリーズ ホワイトアンビエンス(White Ambience)は、オブシディアンブラックメタリックとMANUFAKTURオパライトホワイトマグノのコントラストが特徴です。両モデルとも、感性、美しさ、軽やかさを体現しており、新モデルの哲学と走行体験を完璧に表現しています。
メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズのボディサイズ
新型メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズのサイズは、全長4,705mm、全幅1,915mm、全高1,353mmです。
メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズのインテリアデザイン
新型メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズのインテリアは、贅沢さと快適性を極限まで追求したデザインとなっています。まず目を引くのは、持続可能な方法で鞣されたクリスタルホワイトのMANUFAKTUR エクスクルーシブナッパレザーです。このレザーは、ドアパネル、センターコンソール、そしてブランド特有のコンフォートシートに贅沢に使用されています。シートの表皮には新しいフローラルデザインが施され、マイバッハならではの洗練された雰囲気を醸し出しています。シートの背後のスペースもホワイトレザーで仕上げられ、インテリア全体の統一感を高めています。これに対し、ガルバナイズド加工されたシートバックレストとシルバークロームのトリムが、美しいコントラストを生み出しています。

インストルメントパネルには、フルデジタルのディスプレイが採用されています。また、電動調整式のセンターディスプレイには、マイバッハ専用のスタートアップアニメーションと表示スタイルが組み込まれており、乗り込んだ瞬間からマイバッハの世界観に浸ることができます。ステアリングホイールもマイバッハ専用のデザインで、握った瞬間から特別な車両であることを実感できます。さらに、ステンレス製のペダルとドアシルトリムが、スポーティーさと高級感を両立させています。インテリアの細部にまでこだわりが感じられ、例えばエアコンの吹き出し口や各種スイッチ類にも高級感のある仕上げが施されています。

また、アンビエントライトにより、夜間走行時も洗練された雰囲気を楽しむことができます。快適性の面では、マイバッハならではの静粛性と乗り心地を実現するために、包括的な対策が講じられています。特別に調整されたサスペンションや、騒音を最適化した排気システム、広範囲にわたる防音・吸音パッケージにより、オープンカーでありながら、極めて静かで快適な走行が可能となっています。

メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズの走行性能
新型メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズは、ラグジュアリーな乗り心地と高い走行性能を両立させた特別なモデルです。パワートレインには、4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載しており、最高出力430kW(585ps)、最大トルク800Nmを発生します。このエンジンは9速オートマチックトランスミッション「9G-TRONIC」と組み合わされ、0-100km/h加速は4.1秒、最高速度は260km/hという優れた性能を実現しています。
また、フルタイム4輪駆動システム「4MATIC+」を標準装備しており、あらゆる路面状況で高いトラクションと走行安定性を確保します。さらに、リアアクスルステアリングも標準装備され、低速時の取り回しの良さと高速時の安定性を両立させています。

一方で、マイバッハならではの快適性も追求されています。エグゾーストシステムは静粛性を重視して最適化され、広範囲にわたる防音・吸音パッケージが施されています。さらに、サスペンションセッティングは快適性を重視してチューニングされ、エンジンマウントも柔らかめに設定されています。これにより、スポーティーな走りを楽しみつつも、マイバッハらしい静かで快適な乗り心地を実現しています。アクセルペダルの特性も、マイバッハにふさわしい滑らかな加速感が得られるよう調整されています。これにより、力強い加速性能を持ちながらも、乗員に不快な衝撃を与えることなく、優雅に加速することができます。
このように、メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズは、高性能なスポーツカーとしての走行性能と、ラグジュアリーカーとしての快適性を高次元で融合させた、唯一無二の存在となっています。マイバッハブランド史上最もスポーティーなモデルでありながら、同時に最高級のオープンカーとしての魅力も兼ね備えた、特別な一台と言えるでしょう。

メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズの価格
新型メルセデス・マイバッハ SL 680 モノグラムシリーズの正確な価格は現時点で公表されていませんが、最低価格は約3,000万円程度からになると見込まれています。
メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズの発売時期
メルセデス・マイバッハ SL 680 モノグラムシリーズの発売時期について、メルセデス・ベンツは2025年春からヨーロッパを皮切りに順次販売を開始すると発表しています。

メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズは日本で発売される?
現時点で、メルセデス・マイバッハ SL 680 モノグラムシリーズの日本での発売について公式な発表はありません。しかし、メルセデス・ベンツは「他の市場にも順次展開される予定」と述べており、日本市場も含まれる可能性が高いと考えられます。メルセデス・マイバッハブランドの他のモデルが日本で販売されていることを考慮すると、SL 680 モノグラムシリーズも日本市場に投入される可能性は十分にあります。ただし、日本での発売時期は欧州よりも遅れる可能性があります。
メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズのライバル車
メルセデス・マイバッハ SL モノグラムシリーズの主なライバル車としては、以下のモデルが挙げられます。
- ベントレー・コンチネンタル GT コンバーチブル:
英国の高級車メーカーによる2ドアオープンモデルで、豪華な内装と強力なW12エンジンが特徴です。マイバッハSLと同様に、贅沢さとスポーティさを両立させています。 - フェラーリ・ポルトフィーノ M:
イタリアンスポーツカーの代表格であるフェラーリのエントリーモデル。V8ツインターボエンジンを搭載し、高性能と優雅さを兼ね備えています。 - アストンマーティン DB11 ヴォランテ:
英国の伝統あるスポーツカーメーカーによるグランドツアラー。V8ツインターボエンジンを搭載し、優雅なデザインと高い走行性能を誇ります。 - ロールス・ロイス ドーン:
超高級車の代名詞ロールス・ロイスによる4シーターオープンモデル。マイバッハSLよりもさらに贅沢な仕様と、V12エンジンを搭載しています。 - BMW M8 カブリオレ:
BMWのフラッグシップクーペのオープンモデル。高性能と快適性を両立させ、マイバッハSLと同様にスポーティーな走りも楽しめます。

コメント