2024年9月20日、スズキは、新型「スペーシア ギア」を発売しました。軽スーパーハイトワゴンタイプの軽自動車である新型スペーシア ギアは、「アウトドアライフに欠かせないアクティブ軽ハイトワゴン」をコンセプトに開発されました。この新モデルは、日常使いの利便性とアウトドアでの活用性を両立させ、ユーザーの多様なライフスタイルに対応する一台として登場します。

車の概要:スズキ スペーシア ギアとは?
スペーシア ギアは、2018年12月に初代モデルが発売されて以来、広い室内空間とアクティブなスタイルを融合した新しいジャンルの軽スーパーハイトワゴンとして人気を博してきました。今回発売される新型モデルは、初代からのフルモデルチェンジとなる2代目スペーシア ギアにあたります。この新型モデルは、2023年11月にフルモデルチェンジしたスペーシアとスペーシア カスタムの優れた装備を継承しつつ、アウトドアライフに特化した専用デザインと装備を採用しています。エクステリアデザインは「10マイルアドベンチャー」をコンセプトとし、日常生活の中でもアウトドア気分を楽しめる外観を実現しました。内装には撥水加工を施したシートや防汚タイプのラゲッジフロアなど、アウトドアシーンで活躍する装備を採用。さらに、安全面では「デュアルセンサーブレーキサポートII」を標準装備し、アダプティブクルーズコントロールや車線維持支援機能も搭載しています。新型スペーシア ギアは、軽自動車でありながらSUVテイストのデザインを持つ独自のポジションを確立し、日常使いとアウトドアでの活用を両立させた新しい軽自動車の形を提案しています。

スズキ スペーシア ギアのエクステリアデザイン
新型スペーシア ギアは、「10マイルアドベンチャー」をコンセプトに、日常生活の中でもアウトドア気分を楽しめる外観を実現しています。
フロントマスクは、アウトドアシーンで活躍するデジタルガジェットを意識したデザインを採用しています。一目見て「スペーシアギア」とわかる丸目のLEDヘッドランプとヘッドランプガーニッシュに加え、メッキブロックのフロントグリルを採用したことで、力強い印象を表現しています。

フロントとリヤにスキッドプレートを採用し、SUVらしさを表現しています。また、積載に便利なルーフレールは、ブロックが付いたような立体的な造形にし、力強さを表現しています。
サイドアンダーガーニッシュは、複数の多角形ブロックを結合したグラフィックを採用し、頑丈で頼りがいのある印象としています。また、サイドドアガーニッシュにオレンジの「GEAR」ロゴを配することで、気持ちが高まるような遊びゴコロを演出しています。
ホイールは、プラスのネジをモチーフとし、「スペーシアギア」専用のガンメタリック塗装の14インチアルミホイールを採用しました。

エンブレムは、オレンジのアクセントが効いたガンメタリックの2トーン仕様とし、全ての車体色とのマッチングを吟味したカラーコーディネートとしました。また、ビード形状を入れることで、アウトドアギアのような機能的な質感を表現しています。
新型スペーシア ギアのボディサイズは全長:3,395mm、全幅:1,475mm、全高:1,785mmです。
このコンパクトなボディサイズながら、SUVテイストのデザインと機能性を両立させた新型スペーシア ギアは、日常使いとアウトドアでの活用を両立させた新しい軽自動車の形を提案しています。
スズキ スペーシア ギアのインテリアデザイン
新型スペーシア ギアのインテリアは、「アウトドアギアのような道具感」をコンセプトに、タフさと遊び心を巧みに融合させたデザインとなっています。

カラーリング
インテリアの基本色にはブラックを採用し、加飾部分には低彩度のカーキグリーンを、アクセントカラーにはオレンジを組み合わせています。この配色により、アウトドアで使用するツールボックスのような丈夫で機能的な印象を演出しています。

特徴的なデザイン要素
- ビッグオープントレーガーニッシュ: カーキグリーンを配色し、ツールボックスのような頑丈な印象を強調しています。
- インパネボックス: ビード形状を採用し、カーキグリーンで塗装することで、丈夫さと機能性を表現しています。
- シート表皮: タイヤパターンをイメージしたデザインを採用し、エンボス加工による艶感と凹凸感のバランスで、遊び心と機能性を両立させています。
- シートバックアッパーポケット: 運転席と助手席に、アウトドアを連想させるサコッシュバッグをイメージしたメッシュタイプのポケットを採用しています。運転席側には、多角形グラフィックやビード形状など、内外装のデザイン要素を取り入れたイラストタグが付いています。
- メーター: 丸モチーフに多角形ディテールを組み合わせたプロテクト感のあるデザインを採用し、オレンジのアクセントを施すことで個性を強調しています。

デザインの意図
インテリアデザインは、エクステリアと同様にオレンジのアクセントカラーを随所に配置することで、タフな印象と遊び心のある室内空間を演出しています。同時に、エクステリアとインテリアに統一感を持たせることで、車全体のデザインの一貫性を高めています。カーキグリーンの色選びには特にこだわりがあり、数十種類ものカラーチップを自作し、樹脂の艶感までモデル再現した上で最終的な色を決定しました。この細やかな配慮により、ツールボックスのような雰囲気を醸し出すことに成功しています。新型スペーシア ギアのインテリアは、乗り込むだけで自然とアクティブな気分になれるよう設計されており、乗る人全員のワクワク感を高められる空間となっています。日常使いはもちろん、アウトドアシーンでも活躍する、頼もしくも愛らしい相棒としての役割を果たすデザインとなっています。

スズキ スペーシア ギアの走行性能
新型スペーシア ギアは、日常使いの利便性とアウトドアでの活用性を両立させた走行性能を実現しています。
新型スペーシア ギアには、2種類のエンジンが用意されています:
- 0.66L DOHC 吸排気VVT(マイルドハイブリッド)
- HYBRID XZグレードに搭載
- 2WDと4WDの両方で選択可能
- 0.66L DOHC 吸気VVT ターボ(マイルドハイブリッド)
- HYBRID XZ ターボグレードに搭載
- 2WDと4WDの両方で選択可能

新型スペーシア ギアは、マイルドハイブリッドシステムの採用により、優れた燃費性能を実現しています。
- HYBRID XZ(2WD):
- WLTCモード燃費:23.9km/L
- JC08モード燃費:28.2km/L
- HYBRID XZ(4WD):
- WLTCモード燃費:22.4km/L
- JC08モード燃費:27.5km/L
- HYBRID XZ ターボ(2WD):
- WLTCモード燃費:21.9km/L
- JC08モード燃費:26.1km/L
- HYBRID XZ ターボ(4WD):
- WLTCモード燃費:19.8km/L
- JC08モード燃費:24.7km/L
全グレードにCVT(無段変速機)を採用し、スムーズな加速と燃費向上を両立しています。
スペーシア ギアの駆動方式は2WD(前輪駆動)と4WDの両方を選択可能です。
HYBRID XZグレードは、エコカー減税(重量税)50%の対象となっており、環境性能にも優れています。新型スペーシア ギアは、アウトドアでの使用を想定しながらも、日常使いでの経済性と環境性能を両立させた走行性能を実現しています。マイルドハイブリッドシステムの採用により、軽自動車ながら優れた燃費性能を発揮し、アウトドアシーンでの活用と日常の経済的な運転の両立を可能にしています。

スズキ スペーシア ギアの安全性能・運転支援機能
新型スペーシア ギアは、高度な安全技術と運転支援機能を標準装備しています。
- デュアルセンサーブレーキサポートII: 全車に標準装備されており、衝突被害の軽減をサポートします。
- アダプティブクルーズコントロール(ACC): 全車速追従機能と停止保持機能を備えており、長距離ドライブでの運転負荷を軽減します。
- 車線維持支援機能: 車線からの逸脱を防ぎ、安全な走行をサポートします。
- サポカーS ワイド: 経済産業省や国土交通省などが普及を推進する「サポカーS ワイド」に該当し、高齢運転者にも推奨される安全運転支援機能を搭載しています。
- ペダル踏み間違い急発進抑制装置(PMPD)認定車: 国土交通省による認定を受けており、ペダルの踏み間違いによる事故防止に貢献します。
これらの安全技術により、新型スペーシア ギアは日常使いからアウトドアシーンまで、幅広い状況で安心・安全な運転をサポートします。
スズキ スペーシア ギアの価格
新型スペーシア ギアの価格は、最低価格が1,952,500円(税込)となっています。グレードごとの価格は以下の通りです。
- HYBRID XZ(2WD):1,952,500円
- HYBRID XZ(4WD):2,072,400円
- HYBRID XZ ターボ(2WD):2,037,200円
- HYBRID XZ ターボ(4WD):2,157,100円
これらの価格には、リサイクル料金、保険料、税金(消費税を除く)、届出等に伴う費用は含まれていません。

スズキ スペーシア ギアの発売時期
新型スペーシア ギアは、2024年9月20日に発売されました。
スズキ スペーシア ギアの辛口評価
新型スペーシア ギアをあえて辛口で評価します。
新型スペーシア ギアは、アウトドアライフに特化したデザインと装備を採用していますが、これが逆に日常使いでの汎用性を制限する可能性があります。特に、撥水加工を施したシートや防汚タイプのラゲッジフロアは、アウトドア用途では便利ですが、高級感や快適性の面では一般的な軽自動車と比べて劣る印象を与えかねません。
また、SUVテイストのデザインを採用していますが、実際の走破性や悪路走行性能については言及がありません。見た目だけのSUV風デザインで、本格的なアウトドア使用には適していない可能性があります。
価格面でも、専用装備やデザイン要素の追加により、同クラスの標準的な軽自動車よりも高価格帯に位置しています。これは、コストパフォーマンスを重視する軽自動車ユーザーにとっては、購入を躊躇する要因となる可能性があります。

スズキ スペーシア ギアのライバル車
新型スペーシア ギアのライバル車としては、以下の車種が挙げられます。
- ダイハツ タフト:
SUVテイストのデザインと実用性を兼ね備えた軽自動車です。タフトはより本格的なSUV風デザインを採用しており、アウトドア志向の強いユーザーに支持されています。 - ホンダ N-VAN:
多目的性と積載性に優れた軽バンで、アウトドア用途にも適しています。シンプルで機能的なデザインが特徴で、カスタマイズ性も高いです。 - 日産 ルークス:
広い室内空間と快適性を重視した軽ハイトワゴンです。アウトドア志向は薄いものの、日常使いの利便性では新型スペーシア ギアと競合します。 - 三菱 eKクロス:
SUVテイストのデザインを採用した軽自動車で、アウトドア志向のユーザーにも訴求しています。電動化モデルもラインナップしており、環境性能面でも競争力があります。
これらのライバル車と比較すると、新型スペーシア ギアは独自のデザイン性と専用装備によって差別化を図っていますが、実用性や価格面では一長一短があると言えます。アウトドアライフを重視するユーザーにとっては魅力的な選択肢となる一方で、汎用性を求めるユーザーにとっては他の選択肢も検討する余地があるでしょう。
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