メルセデスベンツCLEカブリオレ日本発売：価格 936万円 ベンツ唯一のオープンカー

メルセデス・ベンツは2024年6月25日、新型メルセデス・ベンツ CLE 200 カブリオレスポーツ（ISG搭載モデル）を発表し、同日より全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて発売を開始しました。

メルセデス・ベンツブランド唯一のカブリオレとなる新型CLEカブリオレは、スポーティーなエクステリアデザインとエレガントなインテリアを併せ持つオープントップモデルです。エアキャップやエアスカーフなどの装備により、外気温が低い時でも快適なオープンエアドライブを楽しむことができます。また、ソフトトップは時速60km以下であれば20秒以内に完全電動で開閉操作が可能となっています。

車の概要：メルセデス・ベンツ CLEカブリオレとは？

メルセデス・ベンツ CLEカブリオレ（Mercedes-Benz CLE Cabriolet）は、メルセデス・ベンツのラインナップにおいて、従来のCクラスカブリオレとEクラスカブリオレを統合した新しいモデルです。この統合は、かつてのCLKクラス以来の試みとなります。

新型CLEカブリオレは、最新のMRA IIプラットフォームを採用し、ボディサイズはCクラスとEクラスの中間に位置づけられています。これにより、Cクラスよりも広い室内空間と、Eクラスよりもスポーティなドライビング体験を提供することを目指しています。

パワートレインには、ISG（インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター）を搭載した2.0リッター直列4気筒直噴ターボエンジンを採用。最高出力204PS（150kW）、最大トルク320Nmを発揮し、短時間の電動ブーストにより最大23PS（17kW）、205N・mの追加パワーを発生させます。

インテリアには第3世代のMBUXを採用し、12.3インチと11.9インチの2つの高解像度ディスプレイを装備。ゼロレイヤーやルーティン機能など、より直感的で使いやすいインターフェースを提供しています。

メルセデス・ベンツ CLEカブリオレのエクステリアデザイン

新型メルセデス・ベンツ CLE カブリオレのエクステリアデザインは、メルセデス・ベンツの最新デザイン言語を体現しつつ、コンバーチブルモデルならではの優雅さとスポーティさを巧みに融合させています。洗練されたラインと立体的な造形が、オープントップモデルとしての魅力を存分に引き出しています。

フロントデザインは、立体的なスターパターンを採用したワイドなAシェイプのフロントグリルが特徴的で、僅かに逆スラントを描くシャークノーズが印象的です。スリムなフルLEDヘッドライト（デジタルライト）が先進的な印象を与え、空力性能に優れた力強いフロントエプロンがスポーティさを強調しています。さらに、ロングボンネットに配されたパワードームがフロントマスクのダイナミックな印象を一層引き立てています。

サイドビューは、流麗なラインと立体的な造形が特徴です。ヘッドライトとリアコンビネーションランプからそれぞれ伸びる前後のライン、そしてドアパネル下部を後方に向かって僅かに上昇しながら貫くラインの3本が、伸びやかなサイドの優美な曲面に絶妙なエッジを加えています。これにより、面の美しさが強調されると同時に、力強く張り出した前後ホイールアーチが印象的に引き立てられています。

リアエンドは、上質で存在感のあるデザインとなっています。力強く張り出したフェンダーとスポーティなデザインのリアエプロンが特徴的です。また、左右をダークレッドのトリムでシームレスに繋いだ2ピースデザインのスリムなリアコンビネーションランプが、モダンでスタイリッシュな印象を与えています。

アルミホイールは、標準で19インチ、オプションで20インチを用意しており、どちらもスポーティかつ精悍なスタイリングを強調します。今回導入されるCLEカブリオレには、AMGラインエクステリアが標準採用されており、より力強くスポーティなスタイリングとなっています。ボディカラーは、マグノ（艶消し）カラーを含む9色から選択可能で、個性的な外観を演出することができます。ソフトトップは、遮音性と耐候性に優れたアコースティック仕様を採用しています。標準でブラック、オプションでレッド、グレーの3色から選択可能です。

メルセデス・ベンツ CLE カブリオレのボディサイズ

新型メルセデス・ベンツ CLE カブリオレのサイズは、全長4,850mm、全幅1,860mm、全高1,428mmです。

メルセデス・ベンツ CLEカブリオレのインテリアデザイン

新型メルセデス・ベンツ CLE カブリオレのインテリアデザインは、スポーティさと快適性、そして最新テクノロジーを見事に融合させています。高級感あふれる素材使いと洗練されたデザイン、そして実用性を兼ね備え、オープンエアドライビングの魅力をさらに引き立てる空間となっています。

コックピットは、2つの高解像度ディスプレイによって先進的かつ機能的に構成されています。12.3インチのデジタルメーターパネルと11.9インチのセンターディスプレイが、運転席周りを美しく引き締めています。特筆すべきは、センターディスプレイの傾き調整機能です。ソフトトップを開けた際に生じる日光の反射を防ぐため、電動で角度を変えることができます。

CLE専用に開発されたフロントシートは、一体型スポーツシートを採用し、ドライビングマインドを刺激するスポーティなデザインとなっています。標準仕様ではレザーARTICO（ブラック）が採用されていますが、オプションで4色の本革内装を選択することも可能です。本革シートを選択した場合、さらなる快適性が追加されます。マルチコントロールシートバックパッケージやシートベンチレーター（シートヒーター機能含む）が装備され、前席乗員に極上の快適性を提供します。また、本革シートには太陽の赤外線を反射する特殊コーティングが施されており、夏場でも座面が熱くなりすぎないよう工夫されています。

インテリアの雰囲気を演出するアンビエントライトプレミアムも標準装備されています。64色から好みのカラーを選択できるだけでなく、複数のカラーを組み合わせた演出も可能です。直接光と間接光の組み合わせが車内を先進的に彩るだけでなく、アクティブブラインドスポットアシストの降車時警告灯としても機能する実用性も備えています。

オーディオシステムにもこだわりが感じられます。オプションでBurmester® 3Dサラウンドサウンドシステムを選択すると、フロントシートのヘッドレストに2つのスピーカーが追加され、合計17個のスピーカーによる臨場感あふれるサウンドを楽しむことができます。実用性も考慮されており、トランク容量は385リッター（ソフトトップを収納した状態で295リッター）を確保しています。さらに、60:40の分割可倒式リアシートを倒すことで、長尺物の搭載も可能となっています。

メルセデス・ベンツ CLEカブリオレの走行性能

新型メルセデス・ベンツ CLE カブリオレは、電動化技術を取り入れたパワートレイン、高度なサスペンションシステム、そして様々な走行モードの選択肢を組み合わせることで、スポーティな走りと快適性を高いレベルで両立させています。オープントップモデルならではの爽快感と、メルセデス・ベンツならではの洗練された走行性能を融合させた高級オープンカーです。

CLE カブリオレのパワートレインは、2.0リッター直列4気筒直噴ターボエンジン（M254）にISG（インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター）を組み合わせた電動化ユニットを採用しています。このエンジンは最高出力204PS（150kW）、最大トルク320Nmを発揮し、ISGによる電動ブーストにより短時間ながら最大23PS（17kW）、205Nmのパワーを追加します。これにより、滑らかで力強い加速性能を実現しています。

トランスミッションには9G-TRONICオートマチックトランスミッションを採用しています。1速から9速までの変速比幅が広いことから、エンジン回転数を大幅に低減させ、優れたエネルギー効率と快適性を両立しています。サスペンションは、標準でスポーツサスペンションを装備しています。このサスペンションは、セレクティブダンピングシステムを採用しており、通常走行時にはしなやかで快適な乗り心地を提供しつつ、ハードなコーナリング時など一定以上の負荷がかかった場合に瞬時に減衰力を高めることができます。これにより、快適性とスポーティな走行性能を両立させています。さらに、オプションで連続可変ダンピングシステム搭載のDYNAMIC BODY CONTROLサスペンションを選択することができます。このサスペンションは、路面状況やドライビングスタイルに応じてセッティングを調節することで、俊敏なハンドリングと快適な乗り心地を高次元で実現します。

走行モードの選択には、DYNAMIC SELECTを標準装備しています。「Eco」「Comfort」「Sport」「Individual」の4つのモードを用意しており、ドライブ、ステアリング、ESP®、サスペンション、サウンドの設定を統合的に制御します。これにより、ドライバーは走行シーンや気分に合わせて車両特性を瞬時に切り替えることができ、ダイナミックなスポーツ走行からコンフォートクルージングまで、幅広いドライビングフィールを楽しむことができます。

また、CLE カブリオレは、オープントップモデルでありながら高い剛性を確保しています。強化されたボディシェル構造により、優れた操縦安定性と快適な乗り心地を実現しています。また、エアキャップやエアスカーフなどの装備により、オープン走行時の快適性も向上させています。

メルセデス・ベンツ CLEカブリオレの安全性能・運転支援機能

新型メルセデス・ベンツ CLE カブリオレは、最新世代のインテリジェントドライブを採用し、高度な安全性と快適性を提供しています。主な特徴として以下が挙げられます：

デジタルライト：片側100万画素以上の高解像度を誇るヘッドライトを標準装備。対向車や標識への遮光を精密に行い、配光制御の精度も大幅に向上しています。ウルトラハイビームやアダプティブハイビームアシスト・プラスも搭載されています。
レーダーセーフティ：Sクラスと同等の安全運転支援システムを標準装備。ドライバーの負担軽減、事故の未然防止、衝突時の乗員保護など、全方位でサポートします。
強化されたボディシェル構造：オープントップモデルでありながら高い安全性を確保。剛性の高いAピラーにより、万が一の横転時も生存スペースを確保します。
後部座席用ヘッドエアバッグ：メルセデス・ベンツのカブリオレで初めて、後部座席の乗員用に2つの独立したヘッドエアバッグを採用しています。
PRE-SAFE機能：衝突の影響を軽減するPRE-SAFE機能とエアバッグにより、乗員を包括的に保護します。

メルセデス・ベンツ CLEカブリオレの価格

新型メルセデス・ベンツ CLE 200 カブリオレスポーツ（ISG搭載モデル）の価格は936万円（消費税込み）です。ワングレードのみの設定となっています。

メルセデス・ベンツ CLEカブリオレの発売時期

新型CLE カブリオレは2024年6月25日に日本で発売されました。

メルセデス・ベンツ CLEカブリオレの辛口評価

新型CLEカブリオレをあえて辛口で評価します。

アイデンティティの曖昧さ：CクラスとEクラスの中間という位置づけが、かえって車の個性が曖昧になる可能性があります。
限定的な選択肢：現時点では、日本ではCLE 200カブリオレスポーツ（ISG搭載モデル）の1グレードのみの展開となっており、選択肢が限られています。
価格設定：936万円という価格設定は割高感のある価格となっています。
パワートレインの制限：現時点では2.0リッター直列4気筒エンジンのみの展開で、より高性能なバリエーションを求めるユーザーには物足りない可能性があります。

メルセデス・ベンツ CLEカブリオレのライバル車

CLEカブリオレの主なライバル車としては、以下のモデルが挙げられます：

BMW 4シリーズカブリオレ：
- BMWの中型オープンモデルで、CLEの直接的なライバルです。
- 洗練されたデザインと優れた走行性能が特徴です。
- 価格帯はCLEとほぼ同等で、選択肢の幅が広いのが特徴です。
アウディ A5カブリオレ：
- アウディのミッドサイズカブリオレモデルです。
- 高級感のあるインテリアと quattro（4WD）システムが特徴です。
- CLEと比較すると若干安価な価格設定となっています。
レクサス LC500コンバーチブル：
- 日本のプレミアムブランド、レクサスのフラッグシップコンバーチブルです。
- V8エンジンを搭載し、CLEよりも高性能・高価格帯に位置しています。
- デザインの美しさと走行性能の高さが特徴です。
ポルシェ 718 ボクスター：
- スポーツカーブランド、ポルシェのミッドシップオープンモデルです。
- CLEよりもスポーティな走行性能を重視したモデルで、異なるニーズに応えています。