ジェネシス ネオルン発表:ヒョンデ(現代自動車)高級車ブランドのEV SUVコンセプト

2024年3月25日、ヒョンデ(現代自動車)の高級ブランドはジェネシス ネオルン コンセプト(Genesis Neolun Concept)を発表しました。この新型コンセプトカーは、ジェネシスが提案するフルサイズの電気自動車(EV)SUVで、ジェネシスブランドが追求する究極のおもてなしを体現しています。先進技術の数々を盛り込み、未来の移動体験における新たなスタンダードを打ち立てようとしています。

また、ジェネシスはニューヨークで行われた発表会で、ジェネシス GV60マグマ コンセプト(Genesis GV60 Magma Concept)も合わせて発表しました。このコンセプトカーは同ブランドの「ジェネシス・マグマ・プログラム」の一環として開発され、パフォーマンスとラグジュアリーの境界線を新たに引きながら、乗る度に情熱と爽快感を呼び起こすドライブ体験を実現することを目指しています。

ジェネシス GV60マグマ コンセプトについては以下の記事で詳しく紹介しています。

車の概要:ジェネシス ネオルン コンセプトとは?

ジェネシス ネオルン コンセプトは、ヒョンデの高級車部門ジェネシスの大型電動SUVコンセプトカーです。未来を見据えた革新性と韓国特有の温かなおもてなしを融合させた、ジェネシスの新時代を象徴するコンセプトカーです。「ネオルン」という車名は、新しさを意味するギリシャ語「ネオ」と月を表すラテン語「ルナ」を組み合わせたもので、ジェネシスが目指す技術的革新と未来に対する明確なビジョンを体現しています。

このコンセプトカーは、韓国の伝統美を象徴する月形の磁器壺から着想を得たデザインが特徴です。ジェネシスのチーフクリエイティブオフィサーであるリュック・ドンカーヴォルケ(Luc Donckerwolke)氏は、「ネオルン・コンセプトは時代を超越したデザインと精巧なクラフツマンシップの真髄を体現しています」と述べています。このコンセプトカーの外観デザインは、「リダクティブ・デザイン」の哲学に基づき、余計な装飾を極力排除したシンプルで洗練されたラインを追求しています。

新型ジェネシス ネオルン コンセプトのエクステリアデザインの中でも特に目を引くのは、ボディとルーフを直接つなぐBピラーを省略したコーチ・ドアの採用です。このユニークなレイアウトは、従来の車両に見られる閉塞感を一掃し、より開放的な室内空間を実現。また、乗客の乗り降りを格段にしやすくします。この技術は、既に市販車にも応用可能な段階に達しており、将来の車両設計に大きな影響を与える可能性があります。

ドアの開閉と連動して展開する電動サイドステップは、利便性をさらに高める設計。ドアが閉じればサイドステップは車体に収納され、スムーズな外観を保持します。

車両のフロントとリアに配されたボディと一体化したランプは、ジェネシス ネオルン・コンセプトの力強さと優雅さを同時にアピールします。特にセンターハイマウントストップランプは、緻密なパターンの中に巧みに組み込まれ、技術的な洗練さを感じさせます。また、ポップアップ式のルーフラックは、SUVとしての機能性と流麗なデザインを兼ね備え、ネオルン・コンセプトのアイデンティティを際立たせています。

このコンセプトカーは、「ミッドナイト・ブラック」と「マジェスティック・ブルー」という2つの色で仕上げられており、その2トーンのカラーは韓国の静かな夜空から着想を得たもの。この独特なカラーリングは、車両のエレガンスと存在感を一層引き立て、見る者の心を捉えます。

新型ジェネシス ネオルン コンセプトは、そのインテリアデザインにおいても革新的なアプローチを取り入れています。韓国の伝統的なおもてなしを現代的に再解釈し、Bピラーレスのドアを通じて広々としたキャビン空間へと誘います。この空間では、快適さとリラックスを重視したデザインが特徴です。

車内暖房システムは、韓国伝統の「オンドル」暖房法にヒントを得たもので、ダッシュボード、ドアトリム、フロア、そしてシートバックやコンソールサイドに暖房フィルムを配して、効率良く車内全体を温めることが可能です。このシステムにより、冷え込む日でも車内は温かく保たれます。

車内のさらなる特徴としては、前席シートの回転機能があり、これによって空間利用の自由度が高まります。加えて、調節可能な大型ディスプレイ・スクリーンや後席ヘッドライナーから展開するフレキシブル・ディスプレイが、視覚的にも楽しめる環境を提供します。

インテリアの色調には、「ロイヤルインディゴ」のカシミアと、自然染料で染め上げられた「パープルシルク」レザーが採用され、穏やかで落ち着いた雰囲気を醸し出しています。これらの素材は、ダークカラーのリアルウッドフロアとの組み合わせにより、ラグジュアリーな仕上がりを実現しています。

サウンドシステムにおいても、ネオルン・コンセプトは特筆すべき技術を採用しています。「サウンド・アーキテクチャー」を用いて、各スピーカーを最適な位置に配置し、コンサートホールのような臨場感あふれる音響空間を創り出します。スピーカーの作動時には、ドライバーと車との間に感情的な結びつきを促すクリスタル球体が前方で回転し、トゥイーターの役割を果たします。この独特なデザインは、車内で過ごす時間を特別なものに変えてくれるでしょう。

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