フォルクスワーゲン ジャパンは、2024年7月6日より、マイナーチェンジを施したコンパクトSUV 改良新型T-Cross(ティークロス)の予約注文受付を全国のフォルクスワーゲン正規販売店にて開始すると発表しました。新型VW T-Crossは、全3グレードが用意され、価格は3,299,000円から3,895,000円となっています。
車の概要:フォルクスワーゲン T-Crossとは?
T-Crossは、フォルクスワーゲンが2019年に欧州で発表したコンパクトSUVモデルです。発売からわずか5年で全世界累計販売台数が120万台を超える人気モデルとなりました。日本市場では2020年に導入され、コンパクトなボディサイズ、ポップでカラフルなエクステリア、充実した安全装備が高く評価され、特に若年層や女性客を中心に多くの新規顧客を獲得しました。その結果、2020年から2022年まで3年連続で輸入SUVカテゴリーにおいて登録台数第1位を獲得する快挙を成し遂げています。

今回のマイナーチェンジでは、現行モデルの特徴を踏襲しつつ、全方位で進化を遂げています。エクステリアデザインを刷新し、新たなボディカラーを追加。インテリアの質感向上や、新たな先進装備の採用など、さまざまな改良が施されています。特筆すべき点として、「T-Cross」初となるLEDマトリックスヘッドライト”IQ.LIGHT”の搭載や、全グレードへの同一車線内全車速運転支援システム”Travel Assist”の標準装備が挙げられます。新型「T-Cross」は、日本の道路事情に適したコンパクトなボディサイズと取り回しの良さを維持しつつ、より洗練されたデザインと先進的な装備を備えることで、さらに幅広い顧客層に訴求することを目指しています。
フォルクスワーゲン T-Crossのエクステリアデザイン
新型T-Crossのエクステリアデザインは、現行モデルの特徴を継承しつつ、より洗練された印象へと進化を遂げています。特にライトとバンパーのデザインを中心に刷新が行われ、モダンで都会的な雰囲気が強調されています。

フロントフェイスでは、「T-Cross」初となるLEDマトリックスヘッドライト”IQ.LIGHT”が採用されました。このヘッドライトは、高度な照射範囲制御機能を備えており、夜間走行時の安全性を大幅に向上させています。また、このヘッドライトにはダイナミックターンインジケーターも組み込まれており、先進的な印象を与えています。リアデザインも一新され、X字に点灯する3Dデザインを採用したLEDテールランプが特徴的。特に上位グレードでは、ダイナミックターンインジケーター付きのLEDテールランプが標準装備となり、後続車からの視認性向上と同時に、高級感も演出しています。

カラーバリエーションも充実し、新型「T-Cross」では全8色のボディカラーがラインナップされています。新色として、グレープイエロー、クリアブルーメタリック、キングズレッドメタリックが追加され、個性的でポップなイメージを求めるユーザーにも、落ち着いた色調を好むユーザーにも対応できるようになりました。さらに、ミドルグレードの「TSI Style」には、オプションでグレー基調のデザインパッケージ「ミストラル」が用意されています。これにより、従来のポップなイメージに加えて、よりシックで大人っぽい雰囲気を演出することが可能となり、幅広い年齢層や好みに対応できるようになりました。最上級グレードの「TSI R-Line」では、専用のエクステリアデザインが採用されています。これにより、よりスポーティで力強い印象を与え、他のグレードとの差別化を図っています。
フォルクスワーゲン T-Crossのボディサイズ
新型T-Crossのサイズは、全長4,130mm、全幅1,760mm、全高1,580mmです。

フォルクスワーゲン T-Crossのインテリアデザイン
新型「T-Cross」のインテリアデザインは、現行モデルの特徴を継承しつつ、質感と快適性の向上に重点を置いて改良が施されています。ダッシュボードには新たにソフト素材が採用され、触感が向上しました。これにより、室内全体の高級感が増し、より上質な空間を演出しています。

また、新たにプレミアムサウンドシステムとして人気のオーディオブランド”beatsサウンドシステム”がオプションで用意されました。このシステムは総出力300W、8チャンネル・6スピーカーの構成で、臨場感あふれるサウンドを楽しむことができます。
フロントシートヒーターが採用され、寒冷地や冬季の快適性が大幅に向上しています。これは特にTSI StyleグレードとTSI R-Lineグレードに標準装備されており、ドライバーと助手席の乗員の快適性を高めています。

インテリアの雰囲気作りにも配慮がなされており、TSI StyleグレードとTSI R-Lineグレードにはインテリアアンビエントライトが装備されています。これにより、夜間や薄暗い環境下での室内の雰囲気を演出することができます。
操作性の面では、デジタルメータークラスター”Digital Cockpit”が全グレードに標準装備されています。さらに、オプションでより高機能な”Digital Cockpit Pro”も選択可能となっており、ドライバーの好みや必要に応じてカスタマイズできるようになっています。
R-Lineグレードでは、専用のファブリックシートが採用されており、スポーティな雰囲気を演出しています。また、ステンレス製のペダルクラスター(アクセル/ブレーキ)も装備され、スポーティな印象をさらに強調しています。機能面では、スマートフォンワイヤレスチャージングが全グレードに標準装備され、最新のデジタルライフスタイルにも対応しています。

フォルクスワーゲン T-Crossの走行性能
新型「T-Cross」の走行性能は、コンパクトSUVながら高い運動性能と快適性を両立させています。エンジンには、1.0リッターTSI(直噴ターボ)エンジンを搭載しています。このエンジンは最高出力85kW(116PS)、最大トルク200Nm(20.4kgm)を発揮し、コンパクトボディに相応しい軽快な走りを実現しています。トランスミッションには、7速DSG(ダイレクトシフトギアボックス)を採用しています。これにより、スムーズで素早いギアチェンジが可能となり、燃費性能の向上と加速性能の両立を図っています。駆動方式は前輪駆動(FWD)を採用し、都市部での取り回しの良さと高速道路での安定性を確保しています。

最上級グレードの「TSI R-Line」には、ドライビングプロファイル機能が標準装備されています。これにより、ドライバーの好みや走行シーンに合わせて、エンジン、トランスミッション、ステアリングの特性を変更することができます。
燃費性能については、WLTCモード燃費で17.2km/Lを達成しており、経済性と環境性能の両立を図っています。サスペンションは、フロントにマクファーソンストラット式、リヤにトーションビーム式を採用し、乗り心地と操縦安定性のバランスを取っています。これにより、市街地での小回りの利く走行から高速道路での安定した巡航まで、幅広い走行シーンに対応しています。

フォルクスワーゲン T-Crossの安全性能・運転支援機能
新型「T-Cross」は、安全性能と運転支援システムの面でも進化を遂げています。全グレードに標準装備された同一車線内全車速運転支援システム”Travel Assist”(トラベルアシスト)は、高速道路などでの長距離ドライブ時の運転負荷を軽減します。
また、レーンキープアシストシステム”Lane Assist”やアダプティブクルーズコントロール”ACC”(全車速追従機能付)も全グレードに標準装備されており、より安全で快適な運転をサポートします。
上位グレードには、LEDマトリックスヘッドライト”IQ.LIGHT”が採用され、高度な照射範囲制御機能により夜間走行時の安全性を向上させています。さらに、オプションでレーンチェンジアシストシステム”Side Assist Plus”やリヤトラフィックアラート(後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)、駐車支援システム”Park Assist”なども選択可能となっており、多様な運転シーンでの安全性を高めています。
フォルクスワーゲン T-Crossの価格
新型T-Crossの価格は3,299,000円からです。T-Crossは全3グレードで展開されます
<新型T-Crossのグレード別価格>
- TSI Active: 3,299,000円
- TSI Style: 3,599,000円
- TSI R-Line: 3,895,000円
各グレードの主な特徴は以下の通りです:
- TSI Active: エントリーグレードながら、”Travel Assist”やレーンキープアシストシステム”Lane Assist”など最新の運転支援システムを標準装備しています。
- TSI Style: LEDマトリックスヘッドライト”IQ.LIGHT”や運転席/助手席のシートヒーターを標準装備。オプションで落ち着いたグレー基調のデザインパッケージ「ミストラル」を選択可能です。
- TSI R-Line: 専用エクステリア、専用シート、18インチアルミホイールを装着した最上級グレードです。
全グレードに1.0L TSI(85kW/116PS)エンジン、7速DSG、前輪駆動(FWD)が採用されています。

フォルクスワーゲン T-Crossの発売時期
新型T-Crossの予約注文受付は2024年7月6日(土)より、全国のフォルクスワーゲン正規販売店にて開始されます。T-Crossの出荷開始は2024年9月下旬以降の予定となっています。
フォルクスワーゲン T-Crossの辛口評価
新型T-Crossをあえて辛口で評価します。
- インフォテインメントシステム:タッチスクリーンは最大9.2インチと、最新のシステムと比べるとやや見劣りする点が指摘されています。
- 価格設定:上位グレードのR-Lineは300万円を超える価格設定となっており、この価格帯ではより上位モデルのT-Rocを選択する方が良いという意見もあります。

フォルクスワーゲン T-Crossのライバル車
新型T-Crossのライバルモデルは以下が想定されます。
マツダ CX-30:コンパクトなボディサイズながら広々とした室内空間を実現しています。最新のスカイアクティブ技術を採用し、スムーズな乗り心地と優れた走行性能を両立させています。また、洗練されたデザインと高級感のある内装が特徴で、若年層から大人まで幅広い層に支持されています。
トヨタ C-HR:斬新で個性的なエクステリアデザインが最大の魅力です。コンパクトSUVでありながら、ワイルドさと重厚感を兼ね備えたスタイリングが特徴的です。また、高い運動性能と燃費性能を両立させており、ガソリンターボとハイブリッドの2つのパワートレインから選択できます。一方で、室内空間や荷室の狭さが弱点として挙げられます。
スバル XV:インプレッサをベースに開発されたクロスオーバーSUVで、スバルの特徴である優れた走行安定性と高い安全性能を備えています。コンパクトで取り回しの良いサイズ感と、スタイリッシュなデザインが特徴です。また、アイサイトをはじめとする先進の安全装備を標準搭載しており、安全性能の高さも魅力の一つとなっています。
日産ジューク:SUVとスポーツカーを融合させた斬新なコンセプトで誕生したモデルです。非常に個性的で大胆なエクステリアデザインが特徴で、特にフロントの大口径丸形ヘッドライトが印象的です。インテリアも革新的なデザインを採用し、スポーティな走行性能と相まって、若年層を中心に人気を集めています。
プジョー2008:フランスらしい洗練されたデザインと高い質感が特徴のコンパクトSUVです。1.2リッターターボエンジンを搭載し、コンパクトボディながら力強い走りを実現しています。また、i-Cockpitと呼ばれる独自のインテリアデザインを採用し、運転のしやすさと先進的な雰囲気を両立させています。安全装備も充実しており、欧州車ならではの高級感と実用性を兼ね備えたモデルとなっています。
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