新型ホンダWR-V(ダブリューアールブイ)はホンダが2023年11月に先行公開した新しいコンパクトSUV。小型SUVながら力強いデザインが特徴的で、若者を中心とした層にヒットしそうなモデル。
11月の先行公開時は主に車両コンセプトやデザインに関する発表がメインでしたが、今回新たに発売日や価格、パワートレインなどの情報が発表されたので、解説していきます。
<2023年11月のホンダWR-V先行公開に関する記事>
車の概要:ホンダWR-Vとは?
ondaの新型SUV「WR-V」は、2024年3月22日に発売される予定です。この車は「Winsome Runabout Vehicle」の略称で、「楽しさ」や「快活さ」を意味します。この名称は、日常生活での活動に活気を与えることを目指しています。
「WR-V」のグランドコンセプトは、「VERSATILE FREESTYLER(バーサタイル フリースタイラー)」です。このコンセプトは、多様なライフスタイルやニーズに対応できる汎用性と、既成概念にとらわれず自由に生きることを象徴しています。
パッケージングの面では、運転席は高い視点とセダンライクな運転姿勢を両立しています。前方見下げ角を大きくし、運転のしやすさを追求。後席は一クラス上のゆとりある空間を提供し、荷室はクラストップレベルの458Lを実現しました。最低地上高もクラストップレベルで195mmとなっており、オフロードや段差などの走行がしやすくなっています。

ホンダWR-Vのエクステリアデザイン
新型ホンダ WR-Vのエクステリアは、SUVならではの力強いインパクトのあるデザイン。特にフロント部分には、ボリュームのある大きなフロントグリルと鋭いLEDヘッドライトが力強い存在感を放っている。サイドビューは高い位置に流れるようなベルトラインと厚みのあるボディー造形が特徴的で、都市部でのスタイリッシュさとオフロードでの力強さを両立している。また、リアビューはホンダらしい横基調のテールランプデザインと高い重心が特徴的。
WR-Vのボディサイズは全長4325mm×全幅1790mm×全高1650mmとなっています。

ホンダWR-Vのインテリアデザイン
新型ホンダ WR-Vのインテリアは、最近のホンダらしい洗練されたデザインと最新のテクノロジーが融合している。運転席周りはすっきりとしたシンプルな水平基調のデザイン。スイッチ類を中央に配置したエルゴノミクスを考慮したデザインに。
メーターには、7インチTFT液晶メーターとアナログスピードメーターを組み合わせ。7インチTFT液晶メーターでは、スピードメーターや走行モードやHonda SENSINGなどの情報を見やすく表示。
広々としたキャビンは、触り心地の良い柔らかな素材が使用されていることでくつろぎの空間を演出。頭上も足元もスペースに余裕がありゆったりと移動を楽しめる空間になっています。
ホンダWR-Vの走行性能
ホンダWR-Vの走行性能では、「走る・曲がる・止まる」の意思に対して的確に反応するハンドリング性や車体の安定性、快適な乗り心地が追求されたモデル。
パワートレインは1.5L DOHC i-VTECエンジンで、静粛性と高出力を両立。このエンジンは最高出力87kW(118ps)、最大トルク142Nmを発揮し、パワフルな加速と快適な走りを実現しています。燃費は16.4km/Lとなっています。
走行の安定性においては、Hondaの「フィット」のシャシーをベースに設計されたWR-Vは、電子制御パワーステアリングやサスペンションをWR-V専用に最適化し、扱いやすいリニアな操縦性を追求しています。2650mmのロングホイールベースは、直進安定性と快適な乗り心地の両立に貢献しています。最低地上高195mmに設定されており、未舗装路や段差の走行ストレスを軽減し、走りの自由度を高めています。
トランスミッションには、CVTが採用されており、DBW(ドライブ・バイ・ワイヤ)と協調制御「G-design Shift」によりリニアな加速フィールを追求しています。加速時や減速時のステップシフト制御もWR-V向けに最適化されており、心地よく安心感のある走りを提供します。

ホンダWR-Vの安全性能・運転支援
ホンダWR-Vはホンダの先進安全運転支援システムHonda SENSING(ホンダ センシング)が全タイプに標準装備されています。フロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサーを用いた以下の機能が搭載されています。
<Honda SENSING搭載機能一覧>
- 衝突軽減ブレーキ<CMBS>
- 誤発進抑制機能
- 後方誤発進抑制機能
- 近距離衝突軽減ブレーキ
- 急アクセル抑制機能
- 歩行者事故低減ステアリング
- 路外逸脱抑制機能
- アダプティブ・クルーズコントロール<ACC>
- 車線維持支援システム<LKAS>
- 先行車発進お知らせ機能
- 標識認識機能
- オートハイビーム
- パーキングセンサーシステム
ホンダWR-Vの価格
ホンダWR-Vの価格は209.9万円からです。
グレードごとの価格は以下の通りです。
タイプ | 乗車定員 | エンジン | トランスミッション | 駆動方式 | 消費税10%込み |
X | 5名 | 1.5L DOHC i-VTEC | 無段変速 オートマチック (トルクコンバーター付) | FF | 2,098,800円 |
Z | 2,349,600円 | ||||
Z+ | 2,489,300円 |

ホンダWR-Vの発売時期
ホンダWR-Vの発売日は2024年3月22日です。
ホンダWR-Vの辛口評価
ホンダWR-Vをあえて辛口で評価します。
まずパワートレインについて、1.5Lエンジンのみで、ラインナップの少なさやパワーの弱さなどが物足りない印象です。また燃費性能について16.4km/Lということで、ハイブリッド(HV)などの競合モデルには見劣りします。ターボや電動化が無く車両価格が安い分、力強さや燃費性能を抑えたモデルとなります。
ホンダWR-Vのライバル車
ホンダWR-Vの競合モデルとして想定されるのは以下の車種です。
トヨタ ヤリスクロス
ヤリスクロスは、トヨタの人気コンパクトカーであるヤリスをベースとしたSUVです。2023年11月21日に欧州で新型「ヤリスクロス」のマイナーチェンジモデルが発表されました。第5世代のトヨタハイブリッド技術などパワートレインが魅力的の一台。
マツダ CX-30
CX-30は、マツダのSUVシリーズであるCXシリーズのエントリーモデルです。CX-30の特徴は、スポーティな走りと上質なデザインです。マツダ独自のスカイアクティブ技術を採用し、軽快な走りを実現しています。
スバル クロストレック
クロストレックは、スバルの人気コンパクトSUVです。2022年12月にフルモデルチェンジを実施。2代目まではスバル XVという車名でしたが、グローバルでCROSSTRECに車名を統一。の特徴は、オフロードでの悪路走破性と利便性の両立です。スバル独自のAWDシステム「X-MODE」を採用し、悪路でも走破性を発揮します。また、アイサイトを搭載しており安全性能の高さも人気の一つです。
日産キックス
キックスは、日産の人気コンパクトSUVです。キックスの特徴はクリーンなパワートレインです。第2世代のe-POWERを搭載しており、23.0km/Lという燃費を実現。また、先進安全技術「プロパイロット」を全車標準装備しています。

まとめ
ホンダが新たに投入したミレニアル世代(20-30代)を中心とする若い世代に向けた新型SUV。実はホンダWR-Vは、ホンダがインドで発売しているエレベイト(ELEVATE)という車種の国内版となります。主にタイの研究拠点で開発されたモデルで、アジアを中心とするグローバルモデルであり、日本国内では輸入車となります。
パワートレインや装飾などは一部割り切りつつ、210万円を切る安い価格はかなり魅力的ではないでしょうか。そしてボリューム感のあるフロントフェイスをはじめとした力強いデザインは、流麗なSUVブームとは逆を行くものですが、このデザインが受ける人にはハマるモデルになりそうです。
ホンダWR-V 公式ページはこちら
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