2025年10月29日、東京で開催の「ジャパンモビリティショー2025」にて、英国を象徴する二つのブランドのコラボレーションによる特別なモデルが世界初公開されました。ミニとファッションデザイナーのポール・スミスが手がけた「ミニ ポールスミス エディション」は、両ブランドの長年にわたるパートナーシップが生み出した最新作です。このコラボレーションは、クラフトマンシップ、クリエイティビティ、そしてイノベーションに対する共通の価値観に基づいており、ミニの特徴的な外観とポール・スミスの独自のデザイン言語が見事に融合しています。
電気自動車の「ミニ クーパー SE ポールスミス エディション」は、消費税込みメーカー希望小売価格598万円で、発表日より日本全国のミニ正規ディーラーにて注文受付が開始されています。

ミニ クーパーの概要
ミニ クーパーは、1959年に誕生したクラシック ミニから続く長い歴史を持つ英国を代表する車です。初代クーパーは1961年に997ccエンジンを搭載した特別モデルとして登場し、その後1963年には高性能版の「クーパー S」が開発されました。現代のミニは、2001年からBMWグループの傘下で新世代モデルとして生まれ変わり、ミニ ハッチバック、ミニ クラブマン、ミニ カントリーマンなど多様なバリエーションを展開しています。
今回のポールスミス エディションは、「ミニ クーパー」「ミニ クーパー 5ドア」「ミニ クーパー コンバーチブル」の3つのボディタイプに展開され、外観と細部にポール・スミスのシグニチャー・スタイルが施されています。ポール・スミス・ブランドが持つ遊び心とポジティブな自立心が、一台一台に息づいています。


ミニ クーパー ポールスミス エディションのエクステリアデザイン
ミニのアイコニックなデザインとポール・スミスの独特なスタイルが融合した「ミニ クーパー ポールスミス エディション」のエクステリアは、他にはない色彩、洗練されたアクセント、そして予想外のディテールが特徴です。
ボディカラーには、限定色2色を含む3色が用意されています。「ステイトメント・グレー」は、1959年のミニ オースチンセブンをモダンにアレンジした色で、クリアで青みがかったグレーの色合いが特徴です。「インスパイアード・ホワイト」は、人気の高いクラシック ミニのベージュカラーを現代的にアレンジしたオマージュとなっています。さらに、現在のミニファミリーから「ミッドナイト・ブラックII」も選択可能です。


ポール・スミスの故郷であるノッティンガムへのオマージュとして特別に作られた「ノッティンガム・グリーン」が、ドアミラーとラジエーターグリルフレームに採用され、ボディカラーと美しいコントラストを生み出しています。このノッティンガム・グリーンは、ルーフカラーとしても設定されており、車全体に英国らしい粋なアクセントを加えています。
デザイナーであるポール・スミスのアイコンである「シグニチャー・ストライプ」が、ノッティンガム・グリーンのルーフ後部(運転席側)に施されている点も見逃せません。なお、「ミニ クーパー コンバーチブル ポールスミス エディション」は、ブラックのソフトトップモデルとなっています。
全モデル共通仕様として、18インチ アロイホイール ナイトフラッシュスポークにダークスティールで淡いクリアコーティングを施し、「Paul Smith」のレタリングが入っています。車のフロントおよびリアに装備されたミニのエンブレムには、専用色のブラック・ブルーが採用され、ポール・スミスとミニの色彩構成を引き立てています。リアゲートにある水平な黒のテールゲートハンドルには、ポール・スミスのサインが施され、車両のデザインに独創的な印象を与えています。





ミニ クーパー ポールスミス エディションのインテリアデザイン
インテリアには、英国的な特徴がモダンでエレガントなルックスとして随所に反映されています。ダッシュボードとドアパネルに採用されたニット素材はブラックで、ダッシュボードの特別デザインであるストライプパターンのポール・スミス・ファブリックがアクセントとなっています。
ベスキンを使用したナイトシェード・ブルーのスポーツシートは、ショルダーとヘッドレスト部にニット素材のテキスタイルを使用しています。ステアリングホイールのテキスタイル・ストラップには、シグニチャー・ストライプをモチーフにした鮮やかな色の飾り縫いが施されており、一目でポール・スミスとわかるデザインとなっています。
コックピットの中心にある円形センターディスプレイでは、パーソナル・モードを選ぶと3種類あるポール・スミス・バックグラウンドから一つを選択できるようになっています。細かなところにも英国デザインの影響が隠されており、デザイナーであるポール・スミスの遊び心を楽しむことができます。
ドアを開けると、ドライバーと助手席の同乗者は地面にプロジェクションで映し出されるハンドライティング・デザインの「hello」の文字で迎えられます。ドアシルには、両ブランドのポジティブ・マインドを反映し、ポール・スミスのモットーである「Every day is a new beginning(毎日が新しい始まり)」が刻印されています。また、フロアマットには、ポール・スミスが描いたうさぎをモチーフとしたデザインのリベットが施されています。
ミニのデザイン部門責任者であるホルガー・ハンプ氏は、「ミニとポール・スミスはポジティビティという共通のマインドセットを具現化しています」と述べており、コラボレーションでは両ブランドのデザインへの愛と、細やかなところにまで至る配慮が確認できます。





ミニとポール・スミスのコラボレーションの歴史
ミニとポール・スミスのコラボレーションは、英国の伝統と大胆なクリエイティビティ、現代的な精巧さが融合した長い歴史を持っています。そのクリエイティブなサクセス・ストーリーは1998年に始まりました。この年、特別に作られたブルーのボディカラーと、それに合うアンスラサイトのアロイホイールが特徴の、アイコニックなクラシック ミニのポール・スミス限定車が誕生しています。
1999年には、クラシック ミニの誕生40周年を記念して、ポール・スミスは26色を使った特徴的な86本のストライプを施したワンオフカーを発表しました。
2021年には、「ミニ ストリップ」が世界に向けて披露されています。ミニ ストリップは、ポールが不可欠と考えたコンポーネントだけで作った車で、ミニマリストなデザインで「classic with a twist(伝統的なスタイルにひねりを加えたデザイン)」というポール・スミスの基本理念に忠実でありながらも、予想外の愛情あふれるディテールが施された一台となっています。
2022年には、両ブランドのコラボレーションの原点に戻った「ミニ リチャージド バイ ポールスミス」が発表されました。1998年に発売されたミニ ポールスミス エディションを電気自動車に改造し、クラシックを現代に蘇らせています。品質、持続可能性、機能性にフォーカスし、クラシック ミニの伝統と遺産への敬意を示した現代的な運転概念の再発明です。

ミニ ポールスミス バッグコレクション
ポール・スミスだけが独創的なアイデアでミニをインスパイアしているわけではなく、ミニもまた、ポールにインスピレーションを与えています。ミニは、ポール・スミス・ブランドのコレクションのモチーフとして、これまでも高級アイテムに使用されてきています。
今回の「ミニ ポールスミス エディション」の販売を記念して、ミニとポール・スミスのこれまでのコラボレーション・モデルがプリントされたバックパックやポーチなど、オリジナルデザインのバッグコレクションが全国のミニ正規ディーラーにおいて、2026年春に発売予定です。

関係者のコメント
ミニビジネスの責任者は、「ミニ ポールスミス エディションは、ミニブランドのエッセンスとキャラクターを完璧に具現化した、クリエイティブな表現、個性のたまものです」と述べています。「アイコニックなデザインを組み合わせ、ミニ愛好家の皆さんが自分のスタイルをはっきりと示すことができる一台になっています」と、今回のコラボレーションへの期待を語っています。
ポール・スミス氏も、「英国を象徴するブランドがこのような形で協力することはあまりないことであり、長年にわたってパートナーシップを維持できていることは素晴らしいことです」とコメントしています。「ミニ ポールスミス エディションに取り組めたことは、大変光栄なことであり、貴重な機会でした。サプライズとして新しいカラー、予想外のディテールを取り入れましたので、皆さんに楽しんでいただけると思います」と、デザインへの自信を示しています。



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