BMW 新型M2 CS 最強のコンパクトスポーツ国内87台限定発売 価格1488万円

ビー・エム・ダブリュー株式会社は2025年10月29日、高性能モデル「BMW M2 CS」を発表しました。日本国内では87台限定で販売され、注文受付が同日より全国のBMW正規ディーラーで開始されています。本モデルは2025年10月31日から11月9日まで東京ビッグサイトで開催のジャパンモビリティショー2025のBMWグループブースにてジャパン・プレミアを果たし、その圧倒的な存在感で来場者の注目を集めています。ベースとなるBMW M2から約30kgの軽量化と約50馬力のパワーアップを実現し、サーキット走行を本格的に楽しめる仕様となっています。​

車の概要:BMW M2 CSとは?

BMW M2 CS(ビーエムダブリュー エムツー シーエス)は、コンパクトなボディに圧倒的な走行性能を詰め込んだMハイ・パフォーマンス・モデルです。BMW M2の歴史を振り返ると、初代M2は2016年に登場し、1985年に誕生した初代BMW M3と、1973年に名を馳せたBMW 2002ターボの伝統を受け継ぐモデルとして開発されました。2023年2月には2代目へとフルモデルチェンジを果たし、現在販売されているM2はこの2代目となります。​​

今回発表されたBMW M2 CSは、この2代目M2をベースに、さらなる高性能化を実現した特別モデルです。「CS」はCompetition Sport(コンペティション・スポーツ)の略称で、その名にふさわしく、サーキットでの本格的な走行を可能とする仕様が施されています。BMW Mモデルには、サーキット走行に特化した「Mハイ・パフォーマンス・モデル」と、走行性能を高めた「Mパフォーマンス・モデル」の2つのカテゴリーがありますが、M2 CSは前者に位置付けられるフラッグシップモデルです。​​

BMW M2 CSのエクステリアデザイン

BMW M2 CSのエクステリアは、ベースモデルから大きく進化を遂げ、レーシングマシンとしての存在感を際立たせています。最も大きな特徴は、軽量化と機能性を両立させたカーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)の多用です。ルーフとトランク・リッドにはCFRPを採用し、特にトランク・リッドは一体型のダックテールスポイラーを備えた専用設計となっており、高速走行時のダウンフォースを効果的に発生させます。​​

フロント周りでは、より開放的なデザインのBMW Mキドニーグリルがブラック仕上げで装備され、エンジンへの冷却性能を高めると同時に、攻撃的な印象を強調しています。グリル下部にはフロントスプリッターが新たに採用され、空力性能の向上に貢献しています。アダプティブLEDヘッドライトとダークインレイ付Mライト・シャドーラインが標準装備され、精悍な表情を作り出しています。

ドアミラー・キャップやリアディフューザーにもCFRPを採用することで、視覚的なインパクトを高めています。リアディフューザーは専用形状となっており、控えめながらも機能的なデザイン変更が施されています。電動制御式フラップエキゾーストの4本マフラーパイプはマットブラック仕上げとなり、スポーティさを際立たせています。さらに上質なサウンドを求める方には、オプションでチタン&カーボン製Mパフォーマンス・サイレンサーシステムも用意されています。​​

ホイールは、フロント19インチ、リア20インチの専用ダブルスポークデザインを持つ鍛造Mライトアロイホイールを標準装備しています。ゴールド仕上げのホイールは、CS専用の特別な演出となっており、レッドキャリパーのカーボン・セラミック・ブレーキとの組み合わせが、強烈な視覚的インパクトを生み出します。​​

トランク・リッドなどのモデル・バッチは、ブラックをベースにレッド・アクセントを効かせ、モデル名にも赤い縁取りが施されることで、限定モデルならではの特別感を表現しています。ボディカラーは、サファイアブラックメタリック、BMW Individualベルベットブルーメタリック、Mブルックリングレーメタリック、Mポルティマオブルーメタリックの4色が用意され、中でもベルベットブルーメタリックはM2 CS専用色として特別な存在感を放ちます。​​

標準装備のアダプティブMサスペンションにより、車高は通常のM2よりも8mm低く設定され、よりロー&ワイドなスタンスを実現しています。この低重心化とCFRPパーツによる約30kgの軽量化が相まって、BMW Mモデルらしいパワフルなスタイリングは、街中でもサーキットでも圧倒的な存在感を放つでしょう。​​

BMW M2 CSのボディサイズは、全長4,590mm、全幅1,885mm、全高1,405mmです。​

BMW M2 CSのインテリアデザイン

BMW M2 CSのインテリアは、レーシングシーンを彷彿とさせる本格的な仕上がりです。前席にはMカーボン・バケット・シートを採用し、サーキット走行時の高いホールド性とドライバーへのサポートを実現しています。このバケットシートは電動調整式となっており、快適性を損なうことなくスポーツ走行に対応します。さらに、オプションでマルチポイント・ハーネスベルトを取り付けることも可能で、本格的なサーキット走行にも対応できる設計となっています。​​

センター・マーク付きのMアルカンターラ・ステアリングは、フラットボトムリム形状を採用し、操作性とグリップ感を高め、ドライバーとクルマの一体感を生み出します。カーボンインサートが配されたステアリングホイールには、2つのMボタンとパドルシフトを装備し、走行モードの瞬時の切り替えを可能にしています。​​

専用CFRP製センター・コンソールやMカーボン・ファイバー・トリムが配され、軽量化と高級感の両立を果たしています。また、CSロゴ・イルミネーションがドアパネルに配され、乗り込むたびに特別感を演出します。シートやドア・シル・プレート、センター・コンソールにもレッドのCSロゴが施され、視覚を通じて走りへの情熱を呼び覚まします。​​

一方で、リヤ・シートには大人2名が座れるスペースを確保しており、サーキット志向の性格ながら日常使いでの実用性も兼ね備えている点が魅力です。メリノレザー仕上げの高品質な素材とアルカンターラ素材が、モータースポーツの正統的なデザインを際立たせています。​​

BMW M2 CSの走行性能

BMW M2 CSの走行性能は、あらゆる要素が妥協なくチューニングされた結果、サーキットと公道の両方で息を呑むほどのドライビング・ダイナミクスを実現しています。心臓部には、直列6気筒BMW Mツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジンが搭載されています。ベースとなるBMW M2のエンジンに、ブースト・アップなどの専用チューニングを施すことで、最高出力は390kW(530PS)/6,250rpm、最大トルクは650Nm/2,750-5,730rpmへと大幅に向上しました。ベースモデルのM2と比較して、出力は約50PS、トルクは約50Nm向上しており、圧倒的なパワーを体感できます。​​

この高出力エンジンは、自然吸気エンジンのような官能的な吹け上がりと、ターボ・テクノロジーによる圧倒的なパワーを併せ持ち、アドレナリンがほとばしる究極の「駆けぬける歓び」を実現しています。排気量2,992ccから絞り出されるパワーは、コンパクトなボディとの組み合わせにより、爆発的な加速性能を生み出します。​

軽量化の効果も大きく、約30kgの車両重量削減により、0-100km/h加速はわずか3.8秒(ヨーロッパ仕様値)を実現しています。車両重量は1,700kgとなっており、パワーウェイトレシオの向上が加速性能に直結しています。​​

シャシーには、ベースモデルから大幅な改良が加えられています。専用のエンジン・マウントを採用することで、エンジンからのパワーをより効率的にシャシーに伝達し、ドライバーが意のままにコントロールできる感覚を実現しています。アダプティブMサスペンションが標準装備され、スプリング、ダンパー、シャシー制御システムがサーキット走行の要求に応えるよう専用にチューニングされています。車高は通常のM2よりも8mm低く設定され、より低重心化されたセッティングが俊敏なハンドリングを生み出します。​​

ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)とMダイナミック・モード(MDM)のセッティングも専用に変更され、サーキットでの限界走行時にもドライバーをサポートします。Mサーボトロニック・ステアリングは、速度に応じて最適なステアリングフィールを提供し、低速での取り回しの良さと高速での安定性を両立しています。​​

ブレーキシステムは、Mコンパウンド・ブレーキシステムを標準装備し、レッドキャリパーが視覚的なアクセントとなっています。オプションでMカーボン・セラミック・ブレーキシステムも選択可能で、さらなる制動力と耐久性を求めるドライバーのニーズに応えます。工場出荷時にはサーキット走行用タイヤが装着されており、スポーツタイヤへの変更も追加料金なしで選択可能です。​​

Mスポーツ・ディファレンシャルが装備され、コーナリング時に内外輪の回転差を最適に制御することで、トラクション性能を最大限に引き出します。電動制御式フラップ・エキゾーストは、走行モードに応じてサウンドキャラクターを変化させ、ドライバーの高揚感を高めます。

セグメント唯一の後輪駆動コンセプトと約50:50の理想的な前後重量配分により、俊敏なハンドリングと卓越したロード・ホールディング性能を実現しています。2,745mmのホイールベースは、コンパクトなボディサイズながら安定した走行性能を支える基盤となっており、高いコーナリング性能を発揮します。WLTC モード燃料消費率は9.9km/Lとなっており、この圧倒的なパフォーマンスを考えれば、十分に実用的な数値と言えるでしょう。​

BMW M2 CSの価格

BMW M2 CSの価格は1,488万円です。この価格は、付属品価格、税金(消費税を除く)、保険料、登録に伴う諸費用を含まない車両本体価格となっています。なお、ベースモデルのBMW M2は、マニュアル・トランスミッション搭載モデル、オートマチック・トランスミッション搭載モデルともに1,018万円で、M2 CSはこれらより約470万円高い設定です。M2 CSはオートマチック・トランスミッション仕様のみの設定で、右ハンドル仕様となっています。​​

BMW M2 CSの発売時期

BMW M2 CSの注文受付は、2025年10月29日より全国のBMW正規ディーラーで開始されました。納車開始は2025年11月以降を予定しており、すでに購入を希望するユーザーへの引き渡しが間もなく始まる見込みです。また、本モデルは2025年10月31日から11月9日まで開催されるJapan Mobility Show 2025のBMWグループブース(西ホール1)で日本初公開され、多くの自動車ファンの注目を集めることが期待されます。​​

BMW M2 CSは日本で発売されるか

BMW M2 CSは日本国内で正式に販売されます。ただし、国内87台限定という希少性の高いモデルのため、購入希望者は早めの検討が必要です。全国のBMW正規ディーラーで注文を受け付けており、限定台数に達し次第、販売終了となる可能性があります。これまで海外市場では過去にM2 CSモデルが展開されていましたが、今回のモデルは日本市場にも正式導入されることが決定しており、国内のBMWファンにとって待望のニュースとなりました。​​

BMW M2 CSの辛口評価

BMW M2 CSをあえて辛口で評価します。まず価格面では、ベースモデルのM2が1,018万円であるのに対し、M2 CSは1,488万円と約470万円もの価格差があります。確かに軽量化やパワーアップ、カーボンパーツの採用など多くの改良が施されていますが、この価格差を正当化できるかは、購入者の価値観次第でしょう。​

また、オートマチック・トランスミッション仕様のみの設定となっており、マニュアル・トランスミッションを好むピュアスポーツ志向のドライバーには物足りなさを感じるかもしれません。さらに、87台という限定台数は希少性を高める一方で、入手困難さをもたらし、本当に欲しい人の手に渡らない可能性もあります。リヤシートを残している点は実用性を考慮した設計ですが、サーキット走行を重視するならば、2シーター化してさらなる軽量化を図る選択肢もあったはずです。​

BMW M2 CSのライバル車

BMW M2 CSのライバルとして挙げられるのは、ポルシェ718ケイマンGT4、アウディRS3スポーツバック、アルピーヌA110 Sなどです。ポルシェ718ケイマンGT4は、最高出力399psを発揮する水平対向6気筒NAエンジンを搭載し、0-100km/h加速は4.4秒、最高速度は292km/hを誇ります。流麗なエクステリアとエアロダイナミクスに優れたデザインは、M2 CSの強力なライバルと言えるでしょう。

アウディRS3スポーツバックは、直列5気筒ターボエンジンを搭載し、コンパクトなボディに高性能を凝縮したモデルです。4ドア仕様という実用性の高さも魅力で、日常使いとスポーツ走行の両立を求めるユーザーにとって有力な選択肢となります。アルピーヌA110 Sは、わずか1,114kgという超軽量ボディが特徴で、最高出力292psながら0-100km/h加速4.4秒という俊敏な走りを実現しています。軽量化を追求したM2 CSとは、異なるアプローチで高性能を実現したライバルです。

まとめ

BMW M2 CSは、2025年10月29日に発表され、Japan Mobility Show 2025で日本初公開された国内87台限定の高性能モデルです。2代目BMW M2をベースに、約30kgの軽量化と約50馬力のパワーアップを実現し、最高出力530PS、最大トルク650Nmを誇ります。CFRPを多用したエクステリアと、レーシング仕様のインテリアが特別感を演出し、0-100km/h加速3.8秒というパフォーマンスは圧巻です。価格は1,488万円で、2025年11月以降に納車が開始されます。サーキット走行を本格的に楽しみたい方にとって、この限定モデルは見逃せない選択肢となるでしょう。

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