アウディ改良新型RS Q8発表:最強SUVのマイナーチェンジ

アウディの最強SUVがマイナーチェンジを実施。2024年6月25日、アウディはアウディ RS Q8 パフォーマンスと、アウディ RS Q8の改良新型モデルを発表しました。RS Q8 パフォーマンスは、471kW(640PS)の最高出力と850Nmの最大トルクを誇る4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載。これはアウディスポーツ社が量産車として製造した中で最強の内燃機関モデルです。一方、アップデートされたRS Q8も441kW(600PS)の出力を発揮し、圧倒的なパフォーマンスを実現しています。

車の概要:アウディ RS Q8とは?

アウディ RS Q8(Audi RS Q8)は、アウディのSUVラインナップの最上位に位置する高性能モデルです。2018年に発表されたQ8をベースに、2019年に初公開されました。RS Q8は、BMWのX6 MやメルセデスAMG GLE 63クーペなどと競合する、SUVクーペセグメントにおけるアウディの回答です。ランボルギーニ・ウルスと同じプラットフォームを共有しており、高性能と実用性を両立させています。4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載し、0-100km/h加速は3.8秒、最高速度は電子制御で250km/hを記録。外観デザインは、RSモデル特有の攻撃的なスタイリングを採用。内装も高級感とスポーティさを兼ね備えています。

アウディ RS Q8のエクステリアデザイン

新型アウディ RS Q8のエクステリアデザインは、パワフルな性能を視覚的に表現しつつ、洗練されたエレガンスも兼ね備えています。

フロントエンドは、RS専用の大型ハニカムグリルが目を引きます。グロスブラックで仕上げられたこの八角形のシングルフレームグリルは、RS Q8の攻撃的な個性を主張しています。グリルの両サイドには、ダイナミックなデザインの大型エアインテークが配置され、冷却性能の向上とともにスポーティな印象を強調しています。ヘッドライトには最新のHDマトリクスLED技術が採用され、夜間の視認性を高めるだけでなく、先進的な印象も与えています。オプションでレーザーライトも選択可能で、さらに高性能な照射を実現。

サイドビューでは、クーペライクなルーフラインが特徴的です。なだらかに後方へ流れるラインは、SUVの力強さとスポーツカーの優美さを見事に融合させています。ワイドなフェンダーアーチは、quattro四輪駆動システムを象徴するデザイン要素として、力強さを表現。

リアエンドには、RS専用のルーフエッジスポイラーとリアディフューザーが装備され、高速走行時の空力性能向上に寄与しています。特徴的なオーバル形状のデュアルエキゾーストパイプは、V8エンジンの存在感を主張しています。

ホイールは標準で22インチ、オプションで23インチの大径アルミホイールが用意され、RS Q8の圧倒的な存在感を演出しています。ブレーキキャリパーは、グレー、レッド、ブルーから選択可能で、スポーティな印象をさらに高めることができます。

エクステリアカラーは、メタリックやパールエフェクトを含む豊富なカラーバリエーションが用意されています。さらに、カーボンエクステリアパッケージやブラックスタイリングパッケージなどのオプションを組み合わせることで、よりアグレッシブな外観にカスタマイズすることも可能です。

アウディ RS Q8のインテリアデザイン

新型アウディ RS Q8のインテリアデザインは、高性能SUVにふさわしい洗練された豪華さとスポーティな雰囲気を見事に融合させています。運転席に座ると、まず目に飛び込んでくるのが、RS専用のフラットボトムステアリングホイールです。アルカンターラ素材を採用し、手触りの良さと確実なグリップ感を実現。ステアリングにはRSのロゴが刻まれ、赤いセンターマーキングが印象的です。

ダッシュボードには12.3インチのアウディバーチャルコックピットプラスが搭載され、高解像度のディスプレイで様々な情報を表示します。RS専用の表示モードでは、タコメーターが中央に大きく表示され、シフトタイミングを示すライトも装備されています。センターコンソールには、10.1インチと8.6インチの2つのタッチスクリーンが配置されています。上部の画面はインフォテインメントシステムを、下部の画面は空調やシート設定などの車両機能をコントロールします。これらのスクリーンは、ハプティックフィードバック機能を備え、操作時に触覚的な反応を返します。

シートは、ハニカムステッチが施されたナッパレザー製のRSスポーツシートを標準装備しています。サイドサポートが強化され、高速コーナリング時でも体をしっかりと支えます。シートヒーターやベンチレーション機能、マッサージ機能なども選択可能です。インテリアの随所に、カーボンファイバーやアルミニウムなどの高級素材が使用されています。特にカーボンツイルマットのデコラティブパネルは、モータースポーツの雰囲気を醸し出しています。

RS専用のデザインパッケージでは、レッド、グレー、ブルーのコントラストステッチやアクセントを選択できます。これにより、インテリアにさらなる個性と高級感を加えることができます。夜間の雰囲気を演出するアンビエントライティングも特筆すべき点です。30色から選択可能で、インテリア全体を柔らかく照らし、高級感を演出します。

さらに、バング&オルフセンの3Dサウンドシステムをオプションで選択可能。23個のスピーカーと1,920ワットの出力で、コンサートホールのような音響空間を車内に創り出します。

アウディ RS Q8の走行性能

新型アウディ RS Q8の走行性能は、SUVの常識を覆す圧倒的なものです。心臓部には、4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載しています。このパワーユニットは、RS Q8では441kW(600PS)の最高出力と800Nmの最大トルクを発揮します。

上位グレードのアウディ RS Q8パフォーマンスでは更に強化され、471kW(640PS)の最高出力と850Nmの最大トルクを誇ります。この驚異的なパワーにより、RS Q8は0-100km/h加速をわずか3.8秒で、RS Q8パフォーマンスに至っては3.6秒で達成します。このエンジンには、48Vマイルドハイブリッドシステムが組み合わされており、燃費向上と排出ガス削減に貢献しています。また、シリンダーオンデマンド技術により、低負荷時には4気筒運転に切り替わり、効率的な走行を実現します。

パワーは、8速ティプトロニックトランスミッションを介して4輪に伝達されます。quattro常時4輪駆動システムは、通常時にフロント40:リア60の比率でトルクを配分し、路面状況に応じて前70:後30から前15:後85の間で瞬時に可変制御します。これにより、あらゆる路面状況で優れたトラクションと走行安定性を確保しています。

足回りには、RS専用にチューニングされたアダプティブエアサスペンションスポーツを標準装備。走行状況に応じて4輪それぞれの減衰力を瞬時に制御し、快適な乗り心地と卓越した走行性能を両立させています。さらに、オプションで電子制御式スタビライザー(eAWS)も用意され、コーナリング時のボディロールを抑制します。ステアリングシステムには、オールホイールステアリングを採用。低速時には後輪が前輪と逆方向に動くことで小回りが利き、高速時には同方向に動くことで安定性が向上します。これにより、2.3トンを超える車重を感じさせない俊敏な操縦性と高速安定性を実現しています

これらの先進技術の結集により、RS Q8は2019年にニュルブルクリンク北コースで7分42秒という、当時のSUV市販車最速ラップタイムを記録。さらにRS Q8パフォーマンスは、2024年に7分36.698秒という新記録を樹立しました。アウディドライブセレクトにより、ドライバーは路面状況や好みに応じて走行特性を選択可能。コンフォートモードからダイナミックモードまで、幅広い走行フィーリングに対応します。このように、RS Q8は圧倒的なパフォーマンスと日常的な使いやすさを高次元で両立。まさに「スーパーSUVムーバー」と呼ぶにふさわしい走行性能を有しています

アウディ RS Q8の安全性能・運転支援機能

新型アウディ RS Q8の安全性能と運転支援システムは、高性能SUVにふさわしい先進的な機能を多数搭載しています。安全面では、フロント、サイド、カーテンエアバッグを含む8個のエアバッグシステムを標準装備しています。さらに、アダプティブクルーズコントロール、レーンキープアシスト、緊急ブレーキシステムなどの運転支援機能も充実しています。特筆すべきは、アウディプレセンスベーシックとアウディプレセンスフロントが標準装備されていることです。これらのシステムは、事故の危険を予測し、必要に応じて自動的にブレーキをかけるなど、事故回避や被害軽減に貢献します。都市部での走行安全性を高めるため、衝突回避アシスト、交差点アシスト、後方横断交通アシストなども搭載。さらに、サラウンドビューカメラシステムにより、狭い場所での駐車や操作も容易になっています。高速道路走行時には、アダプティブクルーズアシストが縦方向と横方向の制御をサポート。長距離ドライブでのドライバーの負担を軽減します。

アウディ RS Q8の価格

新型アウディRS Q8の価格は約2,430万円(141,900ユーロ)からです。新型アウディRS Q8パフォーマンスの価格は約2,660万円(155,700ユーロ)からとなっています。日本での現行モデルのアウディRS Q8が1,990万円(消費税込み)で販売されています。新型モデルの日本での正確な価格はまだ発表されていませんが、現行モデルよりも若干高くなることが予想されます。

アウディ RS Q8の発売時期

アウディは欧州で2024年6月27日から両モデルの受注を開始すると発表しています。日本市場での具体的な発売時期は明確に示されていませんが、欧州での発売後、数ヶ月以内に日本でも販売が開始される可能性が高いでしょう。

アウディ RS Q8は日本で発売される?

現行モデルのRS Q8はすでに日本で販売されており、新型モデルも日本市場に導入されることがほぼ確実です。ただし、RS Q8パフォーマンスモデルの日本での販売については、まだ正式な発表がありません。アウディジャパンの公式発表を待つ必要がありますが、こちらのモデルも導入される可能性は十分にあると考えられます。

アウディ RS Q8の辛口評価

アウディRS Q8とRS Q8パフォーマンスは、いくつかの課題も指摘されています。

  1. 燃費性能:V8ツインターボエンジンの圧倒的なパワーは魅力的ですが、その代償として燃費性能は決して良いとは言えません。環境への配慮が求められる現代において、この点は大きな課題と言えるでしょう。
  2. 重量:2トンを超える車重は、俊敏性や取り回しに影響を与える可能性があります。高度な電子制御システムでカバーしていますが、根本的な解決とは言えません。
  3. 価格:141,900ユーロからという価格設定は、多くの消費者にとって手の届かない領域です。高性能と高級感を追求した結果ではありますが、市場が限定的になる可能性があります。
  4. 実用性:日常使用を謳っていますが、その巨大なボディサイズと強力なエンジンは、都市部での使用には必ずしも適していません。

アウディ RS Q8のライバル車

アウディRS Q8とRS Q8パフォーマンスの主なライバル車は以下の通りです。

  1. BMW X6 M:BMWの高性能クーペSUV。625馬力のV8エンジンを搭載し、0-100km/h加速は3.9秒。アグレッシブなデザインと優れたハンドリングが特徴です。
  2. メルセデスAMG GLE 63 S クーペ:612馬力のV8エンジンを搭載。0-100km/h加速は3.9秒。高級感とスポーティさを両立させています。
  3. ポルシェ カイエン ターボ GT:659馬力のV8エンジンを搭載。0-100km/h加速は3.3秒と、このセグメントでトップクラスの加速性能を誇ります。
  4. ランボルギーニ ウルス S:666馬力のV8エンジンを搭載。0-100km/h加速は3.5秒。アウディRS Q8と同じプラットフォームを共有していますが、よりエクストリームなパフォーマンスとデザインが特徴です。
  5. アストンマーティン DBX707:707馬力のV8エンジンを搭載。0-100km/h加速は3.3秒。ブリティッシュラグジュアリーの魅力とスーパーSUVの性能を融合させています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました