2024年3月28日、ランボルギーニが、ブランドのロゴを刷新しました。ランボルギーニロゴの変更は20年以上ぶりの実施となります。この変更は、ブランドが掲げる「Driving Humans Beyond(人間を超える原動力)」というミッションに沿った、より「brave(勇敢で)」、「unexpected(予期せぬ)」、「authentic(本物の)」ブランド価値を表現するための新たなビジュアル戦略の一環です。
このブランドロゴのリニューアルは、「コルタウリ(Direzione Cor Tauri)」と称される自動車業界の新時代に向けたランボルギーニの変革プロセスの一部であり、ランボルギーニが目指すサステナビリティと脱炭素化への新しい取り組みを象徴しています。ランボルギーニは、革新とサステナブルな進化を推進し、将来の世代との強固な関係を築くことを目指しています。このビジョンを踏まえ、サンタアガタ・ボロニェーゼに拠点を置くランボルギーニは、単に車両のデザインだけでなく、コーポレートアイデンティティや企業カルチャー全体にわたる変更を実施。これにより、ランボルギーニのビジュアル表現全体が一新され、新しい企業文化や価値観が形成されています。

今回発表された新たなランボルギーニのロゴは、すでにランボルギーニの公式チャネルにて使用を開始しています。この新しいデザインは、従来のロゴと比較して、ランボルギーニの書体をより幅広く取り入れ、ミニマルかつ大胆な色使いで再定義されています。黒と白がブランドのアイデンティティをはっきりと示す主色として強調され、黄色はゴールドと共にアクセントカラーとして用いられています。ロゴの中心に位置する象徴的な雄牛も、大きな変貌を遂げました。このロゴは、ブランドの特徴的なアイデンティティをより際立たせるものであり、今後の車両にも適用される予定です。また、デジタルのタッチポイントにおいては、雄牛のアイコンが従来の盾から切り離され、より目を引くデザインとなっています。
しかし、このリニューアルはロゴだけに留まらず、ランボルギーニ・ブランドの全体的な表現にも影響を及ぼしています。公式書体は、サンタガタ・ボローニャにある本社のスタイルとデザインに合わせて、車の特徴である鋭角的なラインを反映したデザインとなっており、ブランドコミュニケーションに使用されます。この変更には、ランボルギーニ・チェントロ・スティレと共同で開発された新しいアイコンセットも含まれています。

変化の速い現代において、ランボルギーニは新しいロゴを通じて革新と決意を象徴し、未来に向けた一歩を踏み出しています。この戦略的な更新は、コルタウリプログラムで示された広範囲にわたる変革を完璧に補完し、ランボルギーニの新たなポジショニングを象徴するものです。

自動車ブランドのロゴ変更
ここ数年で、自動車ブランドのリブランドやロゴ変更などが続いています。例えば、BMW、フォルクスワーゲン(Volkswagen)、ボルボ(Volvo)、プジョー(PEUGEOT)、シトロエン(Citroen)などが挙げられます。この背景にはデジタル化と自動車業界の変革があると考えられます。
まずデジタル化については、スマートフォンなどのデジタルプラットフォーム上での読みやすさを向上させるために、多くのブランドでロゴ変更が行われました。立体的であったり光沢を表現するようなリッチな表現のスキューモーフィズム(skeuomorphism)と呼ばれるデザインスタイルから、グラデーションがなく、2Dが主体のフラットデザインが主流となりました。
さらに自動車業界では電気自動車(EV)化、自動運転化など、変革の時代にありブランドの変革や新しさを表現するために、リブランディングを行ったり、ブランドの方向性の刷新などを実施しました。それに合わせてブランドロゴの変更なども行われました。
このような背景から、今後もブランドロゴの変更は続くと想定されます。
コメント