DS 3にHVモデル登場：欧州で価格は580万円 最高出力136馬力

2024年4月4日、DSオートモビル（DS Automobiles）は、DS 3の新たな電動パワートレインとなるハイブリッドモデル（HV）を追加することを発表しました。DSは100%電気自動車（EV）モデルの発売を控える中で、まずはHVモデルを投入しました。プラグインハイブリッド（PHEV）やEVのようにプラグを差し込んで充電する必要がない、より手軽なHVモデルを導入し、未来の自動車社会への移行のステップを歩みます。

DS 3のハイブリッドパワートレイン

DS 3に新たに追加されたHVモデルのハイブリッドシステムは、最高出力136psと最大トルク230Nmを発揮するガソリンエンジンと、28psと55Nmのパワーを持つ電気モーターからなり、新開発の6速デュアルクラッチ・オートマチックギアボックスに組み込まれています。0.9kWhのNMCリチウムイオンバッテリーを搭載し、セルフチャージング機能を備えており、外部からの充電を必要としません。

ガソリンエンジンは、1.2L 3気筒エンジンで、ミラーサイクル採用により燃料消費とCO2排出を大幅に削減します。新しいタイミングチェーンと可変ジオメトリー・ターボチャージャーを採用し、低回転域での持続性と応答性を向上させています。

電気モーターは、永久磁石同期式で、新しい6速デュアル・クラッチ・トランスミッションに組み込まれ、低速時の電力のみでの走行を可能にします。減速時には運動エネルギーを回収し、バッテリーへの充電を行います。

この先進的なe-DCS6ギアボックスは、トルクの断続を最小限に抑え、超スムーズな運転感覚を実現します。また、電気モーター、インバーター、コントロールユニットの一体化により、スペースと重量を節約しています。

パフォーマンス面では、PureTech 130オートマチックエンジンと比較して0-100km/h加速が1.2秒速い性能を誇ります。

DS 3 HYBRIDは、CO2排出量と燃料消費量を大幅に削減し、市街地では最大38％の燃料消費量削減が可能です。

デジタルメーターディスプレイには、バッテリーの充電レベルや動作状況、パワーメーターによるエネルギーの流れが表示され、電気のみで走行した距離のパーセンテージも走行終了時に確認できます。

車の概要：DS 3とは？

DS 3はフランスの自動車メーカーDSオートモビルのコンパクトSUVモデルです。DSブランドはシトロエンの高級ブランドとして発足し、DSオートモビルとして独立しました。2019年に初代モデルがDS 3 クロスバックとして誕生しました。2023年に日本でマイナーチェンジを実施し、DS 3と車名を変更して登場。日本ではディーゼルターボエンジンモデルのみ販売されています。

DS 3のエクステリアデザインは、パリの洗練された美学を凝縮したコンパクトなフォルムが特徴的です。エレガントさを保ちつつ、モダンな魅力を加えたバイトーンルーフやブラックデコレーションの随所への採用により、見る人を惹きつけるユニークなデザインを実現しています。フロントには、DS マトリクスLEDビジョンのヘッドライトユニットが両端に輝き、フロントグリルから広がるクローム製のDSウィングが翼のように展開します。さらに、2本の縦ラインが配置されたデイライトは、周囲を魅了する美しい光を放ちます。滑らかなボディラインと調和するようにデザインされたドアハンドルは、通常時はドアに溶け込むように一体化していますが、キーを携えて近づくと自動で姿を現します。リアには、左右のテールライトを繋ぐブラックバンドが特徴的で、センターには「DS AUTOMOBILES」のロゴが施されています。

DS 3のボディサイズは、全長4,120mm、全幅1,790mm、全高1,575mmです。

DS 3のインテリアは、匠の技術とパリの洗練された美意識が融合した空間です。ナッパレザーで覆われたダッシュボードとドアトリム、菱形のパターンで統一されたメーターやセンターパネルのスイッチが、細部にわたるこだわりと洗練された旅への誘いを感じさせます。センターコンソールをはじめとするクローム部分には、「クル・ド・パリ」と呼ばれる精緻な文様が施されています。このピラミッドを連想させる細かな模様は、高級腕時計や宝飾品にも用いられる技法で、芸術品のような仕上がりを実現しています。ナッパレザーシートは、ウォッチストラップを彷彿とさせる洗練されたデザインが特徴で、座面や背もたれの立体造形はフランスの伝統的な革職人技術を応用しています。ステッチと革の自然な癖によって形作られるこのデザインは、手仕事による細やかな美しさを車内にもたらします。