ポールスター4欧州で発売:リアウインドウが無いデザインのEV 価格は約1000万円 テスラが競合

ポールスターが新たな電動SUVクーペ、「ポールスター4」をヨーロッパとオーストラリアで発売することを発表しました。この電気自動車は2023年末に中国での生産が始まり、ヨーロッパでのポールスター4の価格は約1000万円(63,200ユーロ)からとなり、オーストラリアでは約790万円(81,500豪ドル)からとなっています。ポールスター4の納車開始は2024年8月からの予定です。

テスラのライバルとして注目されているスウェーデンのEVメーカーポールスターの新型車の発売にさらに関心が集まっています。この記事ではポールスター4について詳しく紹介していきます。

車の概要:ポールスター4とは?

ポールスター4は、クーペのエアロダイナミクスとSUVの広々とした空間を組み合わせた新しいタイプのSUVクーペです。ポールスターの市販車としては最速のモデルであり、ポールスター2とポールスター3の中間サイズで価格設定されています。2023年4月にワールドプレミアを行い、2023年11月から中国の工場で製造開始しました。

ポールスターは、スウェーデンの電気自動車ブランドです。元々はボルボのレーシングモデル開発などを担っており、現在ではボルボ子会社としてEV専用メーカーとなりました。高級EVメーカーとしてテスラなどがライバルになっています。2026年までに5種類のパフォーマンスEVをラインナップする計画を持っており、ポールスター4はその重要な1台となります。ポールスターの歴史を振り返ると、電動パフォーマンス・ファストバックのポールスター2が2019年に発売され、電気自動車時代のSUV、ポールスター3が2022年後半に発売されました。今後、電動4ドアGTのポールスター5と電動ロードスターのポールスター6も登場予定です。

ポールスター4のデザイン

ポールスター4のエクステリアデザインはリアウィンドウを排除した斬新なデザインが特徴的です。リアウインドウを無くしたことで、フルレングスのガラスルーフが後席乗員の頭上まで広がり、開放感あふれる室内空間を実現しています。リアビューミラーは、ルーフに設置されたカメラからのリアルタイム映像を映し出す高解像度スクリーンに置き換わり、より広範囲の視野で確認することができます。ポールスターのデザイン責任者であるマキシミリアン・ミッソーニは、リアウィンドウの排除により、後席乗員に新しい体験を提供することを強調しています。

ポールスター4は北欧EVらしいミニマルでシンプルなデザイン。フロントにはボルボとの共通点が見られるトールハンマー型ヘッドライトを採用しています。

エアロダイナミクスの効率を高めるために、低いノーズデザイン、格納式ドアハンドル、フレームレスウインドウのフラッシュグレージング、リアエアロブレード、リアライトバー周辺のエアフロー最適化が採用されています。

ポールスター 4は、ボルボの親会社である中国ジーリー(吉利控股)によって開発されたプレミアム・サステイナブル・エクスペリエンス・アーキテクチャー(SEA)を基に設計され、DセグメントSUVクーペの大きなボディと2,999mmの長いホイールベースを持っています。全長は4,840mm、全幅は2,139mm、全高は1,534mmとなっており、特にリアの室内空間が広々としています

インテリアのデザインにおいても、北欧風のモダンで上質なデザインを採用。「ソフト・テック」をテーマにファッションやスポーツウェア業界からインスピレーションを得た素材が使用されています。持続可能性にも配慮されており、内装素材には100%リサイクルPETからなるテーラード・ニット・テキスタイル、生物由来のマイクロテック・ビニール、Bridge of Weirのトレース・レザーが使用されています。Bridge of Weirの原皮は、食品産業の副産物であり、Animal Protection Indexによって世界最高水準であると独自に評価されたスコットランドの農場で生産されたものです。。調整可能なアンビエント照明や電動リクライニングシートも備えており、快適な乗車体験を提供します。

カラーと素材には、ポールスターの新たな可能性を追求するためのエクステリアカラーでは新色ストームとエレクトロン、インテリアカラーではユニークな新色ミストが採用されています。

ポールスター4の走行性能

ポールスター4は、ポールスターのラインナップの中で最速の市販車として位置づけられています。0-100km/hの加速はわずか3.8秒というスーパーカーに匹敵する驚異的なスピードを実現し、最高出力は400kW(544ps)、最大トルクは686Nmに達します。このパワフルなパフォーマンスは、永久磁石同期式のモーターによって可能となっており、このモーターはシャープなステアリングとハンドリングのレスポンスを提供し、スリリングで軽快なドライビング体験をもたらします。

ポールスター4は、デュアルモーター仕様とシングルモーター仕様の2タイプを用意。デュアルモーター仕様では、前輪と後輪にそれぞれモーターが搭載されており、バランスの取れた駆動力と優れたトラクションを提供します。一方、シングルモーター仕様は後輪駆動で、高出力と高性能を保ちながらも、コントロールと信頼性の面で優れた日常的に楽しめるEV体験を提供します。また、デュアル・モーター仕様には、快適性とパフォーマンス・ダイナミクスをさらに調整するセミアクティブ・サスペンションが装備されています。

航続距離に関しては、100kWhのバッテリーを搭載し、ロングレンジ・デュアル・モーター仕様では、WLTP基準で最大580kmの暫定目標航続距離を実現しています。また、ロングレンジ・シングルモーター・バージョンでは、最大610kmの目標航続距離。これは、ディスコネクト・クラッチにより、不要なときにはフロントの電気モーターを切り離し、航続距離と効率を最大化すること可能になっています。

安全性の面では、ボルボ・カーズとの強い連携を活かし、先進の安全技術を採用。合計12個のカメラ、1個のレーダー、12個の超音波センサーを標準装備。7つのエアバッグや、モービルアイ社のスーパービジョン先進運転支援システムなどが搭載されています。

ポールスター4の安全性能・運転支援機能

安全性の面では、ボルボ・カーズとの強い連携を活かし、先進の安全技術を採用。7つのエアバッグや、モービルアイ社のスーパービジョン先進運転支援システムなどが搭載されています。

ポールスター4のテクノロジー

テクノロジーの面では、ポールスター4は最先端の技術を搭載しています。特に注目すべきは、Android Automotive OSとSnapdragon Cockpit Platformを基盤とした15.4インチの横長インフォテインメント・システムです。このシステムは、Googleアシスタント、Googleマップ、Google PlayなどのGoogleビルトインサービスを提供し、先進的なコネクテッド体験を実現しています。また、オプションとして提供されるHarman Kardonオーディオシステムは、12個のスピーカーと1,400ワットのチャンネルハイブリッドアンプを備え、高品質な音響体験を提供します。さらに、Nappa Packを装着することで、各フロントシートに2つのヘッドレスト・スピーカーが追加され、合計16スピーカーとなり、音楽愛好家にとって非常に魅力的なオプションとなっています。

定期的なOTA(Over-The-Air)アップデートにより、新機能や改良点が遠隔操作で全車に送られるため、常に最新のソフトウェアを保つことができます。これにより、車両の性能や機能が時間とともに進化し続けることが可能となります。

ポールスター4の価格

ポールスター4の価格は約1000万円(63,200ユーロ)からとなり、オーストラリアでは約790万円(81,500豪ドル)からとなっています。

ポールスター4の発売時期

ポールスター4の納車開始は2024年8月からの予定です。

ポールスター4は日本で発売される?

ポールスター4の日本発売は現時点では発表されていません。

ポールスター4のライバル車

ポールスター4の競合モデルとしては以下の電気自動車があげられます。

テスラ モデルY

アメリカのEVメーカー「テスラ」のSUVであるモデルYは、ポールスター4最大のライバル。シングルモーター仕様(RWD)とデュアルモーター(AWD) を用意し、0-100km/h加速3.7秒(パフォーマンス)、最大605km (ロングレンジAWD) の航続距離を誇ります。広々とした室内空間と先進的な自動運転技術は、モデルYの大きな魅力です。

アウディ Q8 Sportback e-tron

ドイツの高級車メーカー アウディのフラッグシップEV SUVであるQ8 スポーツバックe-tronは、最大501km の航続距離と最高出力300kWを誇ります。洗練されたデザインと高い質感は、e-tron スポーツバックの魅力です。

メルセデス・ベンツ EQE

ドイツの高級車メーカー メルセデス・ベンツのEV SUVであるEQEは、528kmの航続距離と292馬力の最高出力を誇ります。高級感溢れる内装と快適な乗り心地は、EQCの大きな特徴です。

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