メルセデスベンツ ビジョンEQXX 砂漠で1000km超の航続距離:次世代EV長距離テスト

2024年3月15日、メルセデス・ベンツが次世代電気自動車コンセプトであるビジョン EQXX(Vision EQXX)の開発状況を公開しました。ビジョン EQXXは3回目の長距離ロードトリップを中東のアラビア砂漠で実施しました。ビジョン EQXXはアラビア砂漠のような厳しい環境で行われたテスト走行でも、1,000kmを超えるEV航続距離を実現し、卓越したエネルギー効率を証明しました。

この走行試験では、都市部の交通渋滞が激しい道路から、開けた砂漠の地形に至るまで、さまざまな条件下でヴィジョンEQXXを試しました。その結果、同車は100kmあたり7.4kWhという低い電力消費を実現しました。この数値は、ガソリン車であれば100kmあたり約0.9リットルの消費に相当し、また282MPGe(ガロン当たりのマイル換算)という驚異的な数値と等しいです。

この度、メルセデスベンツが実施した電気自動車のテスト走行が、自動車業界内で大きな注目を集めました。テストの出発地点はサウジアラビアの首都リヤドにあるメルセデスベンツセンターであり、終点はアラブ首長国連邦のドバイに最近開設されたメルセデスベンツのブランドセンターです。走行総距離は1010kmに及び、この長距離を14時間42分で走破しました。

テスト走行は、朝の4時15分にリヤドからスタートし、完全に充電された状態で出発しました。ドバイへは夜の7時57分に到着し、その時点でさらに309kmを走行する余力が残っていました。走行ルートには、リヤドとドバイの都市部だけでなく、郊外や交通量が多い地域、さらには開けた砂漠を横断する長い高速道路が含まれていました。

最高気温が34度にも達する厳しい環境の下でのテストにおいて、ヴィジョンEQXXは過去の記録を大幅に上回る成績を収めました。これにより、電気自動車のエネルギー効率と長距離走行の可能性が新たに示されたのです。この種のテストは、電気自動車の実用性と将来性を探る上で極めて重要であり、メルセデスベンツはこの分野における先駆者として、その地位をさらに強固なものにしています。

車の概要:ビジョン EQXXとは?

メルセデス・ベンツ ビジョン EQXXとは2022年1月3日にメルセデス・ベンツが世界初公開した次世代EVコンセプトカーです。世界で最も魅力的な電気自動車を目指して開発が行われており、メルセデス・ベンツのF1チームやフォーミュラEのエンジニアなども開発チームに参加しています。エネルギー効率化エンジニアリングや先進のバッテリー技術、空気抵抗力係数Cd値0.17を達成したというエアロダイナミクスなどにより航続距離は1,200km以上となると想定されています。

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