米国ホンダ(American Honda Motor Co., Inc.)は2026年10月1日(米国時間)、9月の米国新車販売が前年同月比15.9%増の121,796台だったと発表しました。7〜9月の第3四半期(Q3)は392,341台で9.3%増となり、ホンダはQ3として2019年以来の好成績、9月としては2020年以来の好成績としています。Q3のハイブリッド車は106,000台を超え、同四半期として過去最高を更新しました。
数字は、米国でのホンダとアキュラの販売台数です。主要車種の在庫が少ないなかで伸びた点も、今回の発表の特徴です。

発表の内容
ホンダの発表をブランド別に整理すると、次のとおりです。
| 区分 | 9月 | 7〜9月(Q3) | 1〜9月累計 |
|---|---|---|---|
| 米国ホンダ合計 | 121,796台(15.9%増) | 392,341台(9.3%増) | 1,149,261台(4.7%増) |
| ホンダブランド | 111,661台(17.1%増) | 358,388台(9.3%増) | 1,045,593台(4.7%増) |
| アキュラブランド | 10,135台(4.4%増) | 33,953台(9.9%増) | 103,668台(4.4%増) |
ホンダブランドの累計販売は9月に100万台を超え、前年より1か月早く到達しました。アキュラも累計10万台を超え、こちらも前年より1か月早い到達です。
乗用車とライトトラックの動きは、次のように分かれました。
- 乗用車(ホンダとアキュラの合計)は、9月が36,207台で14.8%増、Q3が125,353台で18.4%増です。ホンダは、9月は2023年以来、Q3は2020年以来の好成績としています。
- ホンダブランドのライトトラックは、9月が76,997台で16.5%増となり、9月として過去最高です。Q3は239,064台で4.3%増でした。ホンダブランドの乗用車は、9月が18.4%増、Q3が20.9%増です。
ホンダブランドの車種別の動き
| 車種 | 発表された動き |
|---|---|
| CR-V | 9月は34,788台(21.9%増)で9月の販売記録、Q3は110,730台(16.6%増)で四半期の記録。ハイブリッドが販売の53%。在庫は17日分 |
| パスポート | 9月は19.5%増。Q3は17.9%増で、四半期として過去最高。トレイルスポーツが販売の80%超 |
| パイロット | 9月は9,481台(8.8%増) |
| HR-V | 9月は12,445台(14.5%増)。Q3は販売記録 |
| アコード | 9月は16,507台(27.7%増)、累計は32.7%増。Q3はハイブリッドが44% |
| シビック | 9月は17,724台(8.4%増)。ハイブリッドが35% |
ほかに、オデッセイ(66.4%増)とリッジライン(24.4%増)の2桁増が9月の販売に大きく貢献したと、ホンダは説明しています。

アキュラは、SUVが9月に15.5%増、Q3に17.9%増となり、Q3は2023年以来の好成績です。ホンダが「ゲートウェイモデル」、つまりブランドの入口となる車種と呼ぶADXとインテグラのうち、ADXはQ3に22%増、インテグラは累計で37.3%増でした。MDXは7か月連続で月4,000台を上回り、9月は63.4%増です。一方、アキュラの乗用車は9月が1,543台で31.8%減、Q3は6,029台で16.4%減でした。

在庫は、主要車種で16〜17日分と少ない状態です。ホンダの自動車販売担当副社長は、手頃な価格、ハイブリッド車の記録的な販売、乗用車とライトトラックのバランスの取れたラインナップを背景に、業界の傾向に逆らって販売とシェアを伸ばしたと述べています。あわせて、強い需要による在庫の問題が出ていることにも触れています。
米国の販売統計の用語
発表に出てくる言葉を整理します。
- 米国ホンダ:ホンダの米国法人です。ホンダとアキュラの2ブランドを合わせて集計します。
- ライトトラック:米国の統計上の区分です。ホンダの発表では、SUVのCR-Vやパスポート、ミニバンのオデッセイ、ピックアップのリッジラインなどがこの区分で語られています。
- Q3:暦年の第3四半期、つまり7〜9月です。
- 在庫日数:手元の在庫が、その時点の販売ペースで何日分にあたるかを示す目安です。数字が小さいほど、売れるペースに比べて在庫が薄いことを意味します。
数字を押し上げた要因
Q3の月別の動きを見ると、7月は136,549台で12.8%増、8月は133,996台で1.0%増、9月は121,796台で15.9%増でした。8月は、前年より販売日数が1日少なく、レイバーデーの連休も含まれないなかでの1.0%増でした。前年同月比で見ると、Q3の3か月のうち9月の伸びが最も大きくなりました。
前年のQ3は358,848台で2.0%減でした。2025年9月の発表では、一部の人気車種の在庫が薄いと説明されています。今年はこの前年同期を9.3%上回りました。
ホンダが前面に出しているのは、ハイブリッド車と乗用車の販売です。2025年の発表で、ホンダは米国でハイブリッド車を生産できる体制への投資が、CR-V、アコード、シビックのハイブリッドの記録的な販売につながったと説明していました。2026年7月と8月のハイブリッド車の販売は、7月が36,609台、8月が36,776台で、いずれも同じ月として過去最高です。7月と8月の合計は73,385台で、9月を加えたQ3は106,000台超に達しました。
なお、調査会社のCox Automotiveによると、9月は販売日数が前年より1日多く、レイバーデーも前年の8月から今年は9月に移っています。前年同月との比較には、こうした暦の事情が含まれます。
市場全体との比較
市場全体の見立てについては、Coxが9月24日に出した販売予測があります。9月の台数は前年より6.5%増、Q3は412万台で前年を0.7%下回る見込みでした。ホンダの9月15.9%増とQ3の9.3%増は、この予測を上回っています。
Coxの予測で、主なメーカーのQ3の前年同期比は次のとおりです。いずれも予測値で、実績ではありません。
| メーカー | Q3の予測台数 | 前年同期比(予測) |
|---|---|---|
| ホンダ(アキュラを含む) | 402,580台 | 12.2%増 |
| スバル | 173,329台 | 7.5%増 |
| ヒョンデ(現代自動車グループ) | 511,421台 | 6.5%増 |
| トヨタ | 642,707台 | 2.2%増 |
| 日産・三菱 | 245,973台 | 1.2%増 |
| マツダ | 109,988台 | 0.6%増 |
| ゼネラルモーターズ | 671,706台 | 5.2%減 |
| フォード | 504,172台 | 7.1%減 |
Coxは、消費者がハイブリッド車と乗用車へ移る流れが続き、この2つの分野ではアジアのメーカーが大きな強みを持つと見ています。アジアのブランドは2四半期連続で市場の過半を占め、デトロイト3のシェアは過去最低の36%台になる見通しです。ホンダの年初来のシェアは、予測で9.6%と、前年の8.9%から上がっています。
ホンダの実績は、予測の402,580台、12.2%増には届かず、392,341台、9.3%増でした。主要車種の在庫は16〜17日分と薄く、ホンダは強い需要による在庫の問題を挙げています。
Q3過去最高販売台数を記録したパスポートは日本に輸出へ
パスポートは、ホンダが2026年3月に、トレイルスポーツ エリートを日本へ輸出し、2026年後半に販売すると発表しました。その後の9月9日の発表では、日本への輸出は2027年初頭とされています。日本での販売開始日や価格は未発表です。日本向けは米国仕様と同じ左ハンドルで、今回Q3の過去最高を更新したパスポートと同じ車種が日本へ向かうことになります。ホンダは、2026年6月時点でトレイルスポーツがパスポートの販売の80%超を占めると説明しています。当サイトでは、日本導入が発表されているトレイルスポーツ エリートを解説した記事を2026年9月30日に公開しています。

まとめ
アメリカン・ホンダの2026年9月の米国販売は121,796台で15.9%増、Q3は392,341台で9.3%増となりました。Q3のハイブリッド車は過去最高の106,000台超で、CR-VとパスポートがQ3の販売記録を更新しています。Coxの市場予測と比べると、ホンダの伸びは市場全体の見込みを上回りました。一方で、実績はホンダ(アキュラを含む)に対するCoxの予測には届かず、主要車種の在庫の薄さも続いています。




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