ボルボ・カーズは2026年9月10日、ボルボ EX40を含む40シリーズの大幅改良を発表しました。ボルボ EX40はマイナーチェンジ相当の改良を受け、トールハンマーを再解釈したMatrix LEDヘッドライトをはじめ前後のデザインを刷新。11.2インチ画面、Google Gemini、新たなセンサー基盤による安全・運転支援機能も導入されます。

車の概要:ボルボ EX40とは?
ボルボ EX40は、ボルボのコンパクトSUV「XC40」から派生したフル電動SUVです。
ベースとなる初代XC40は2017年に登場し、EV仕様は当初「XC40 Recharge」の名称で展開されました。その後、ボルボがEVの車名体系を整理したことに伴い、2024年からEX40へ名称を変更しています。
つまりEX40という車名になってからの歴史は浅いものの、車両そのものは初代XC40から続くモデルです。今回も全面刷新ではなく、現行型をベースにデザイン、インフォテインメント、安全・運転支援システムを大きく更新するマイナーチェンジ相当の改良となります。
マイルドハイブリッドを搭載する兄弟車のXC40も引き続き展開されており、日本では2025年にエントリーグレードのXC40 Essential B3が追加されています。

ボルボ EX40のエクステリアデザイン
改良されたボルボ EX40は、フロントまわりを中心に外観の印象が変わりました。
ヘッドライトには、新しいデザインの「トールハンマー」Matrix LEDヘッドライトを採用します。従来から使われてきたT字型のライトシグネチャーを残しつつ、意匠を刷新しました。
グリルも新デザインとなり、フロントバンパーだけでなく、ボンネットとフロントフェンダーまで変更されています。単純なバンパー交換にとどまらず、フロントセクションを広範囲に作り直した改良です。

リアでは新しいLEDリアライトを採用し、テールゲートとリアバンパーも変更されました。同時発表されたEC40は従来のリアデザインを継続するため、EX40では前後ともに変化を確認できます。
なお、新しい18インチ、19インチ、20インチのダイヤモンドカットホイールについてはXC40向けとして発表された装備であり、EX40の設定とは分けて考える必要があります。
ドイツ仕様のボディサイズは、全長4,440mm、全幅1,873mm、全高1,647mmです。





ボルボ EX40のインテリアデザイン
インテリアで大きく変わるのがセンターディスプレイです。
改良されたボルボ EX40には、新たに11.2インチのセンターディスプレイを採用します。従来より大きく高精細になっただけでなく、ユーザーインターフェイスも更新され、主要機能へアクセスする際に必要な操作回数を減らしています。

さらにGoogleの次世代AIアシスタント「Google Gemini」に対応します。日常的な言葉による会話を使い、ルートの計画や立ち寄り先の検索、走行中のメッセージ管理などを行えるようになります。
スマートフォン用ワイヤレス充電器も更新されました。収納スペースと各機能の配置についても、日常での使いやすさを意識した構成とされています。

40シリーズには新しいシート表皮やデコレーションも用意されます。ただし、Arianne CardamomレザーとBrown Ashウッドの組み合わせについてはXC40向けとして発表された内容で、EX40の装備構成とは区別が必要です。





ボルボ EX40の走行性能
改良型ボルボ EX40は、フル電動パワートレインを引き続き採用します。グローバル発表では、一充電あたりの航続距離は最大575kmとされています。
ドイツ向け2027.5年モデルには、RWDの「P5 Electric」と「P5 Long Range Electric」、AWDの「P8 Performance AWD Electric」が設定されています。
P5 Electricは最高出力175kW(238PS)、最大トルク420Nmで、70kWhバッテリーを搭載します。WLTP航続距離は最大477km、0-100km/h加速は7.3秒です。
P5 Long Range Electricは最高出力185kW(252PS)、最大トルク420Nmで、82kWhバッテリーを搭載します。WLTP航続距離は最大573kmとなり、長距離移動を重視する仕様です。
P8 Performance AWD Electricは最高出力325kW(442PS)、最大トルク670Nmを発生します。82kWhバッテリーとAWDを組み合わせ、WLTP航続距離は最大537km、0-100km/h加速は4.6秒です。
| 項目 | P5 Electric | P5 Long Range Electric | P8 Performance AWD Electric |
|---|---|---|---|
| 最高出力 | 175kW(238PS) | 185kW(252PS) | 325kW(442PS) |
| 最大トルク | 420Nm | 420Nm | 670Nm |
| 駆動方式 | RWD | RWD | AWD |
| バッテリー容量 | 70kWh | 82kWh | 82kWh |
| WLTP航続距離 | 最大477km | 最大573km | 最大537km |
| 0-100km/h加速 | 7.3秒 | 7.3秒 | 4.6秒 |
グローバル発表ではEX40の最大航続距離を575kmとしていますが、ドイツ仕様ではP5 Long Range Electricが最大573kmとされています。市場や認証仕様による違いがあるため、日本導入時には日本仕様の数値を確認する必要があります。

ボルボ EX40の安全性能・運転支援
今回のボルボ EX40では、安全・運転支援システムのハードウェアにも大きく手が入りました。
新たなソフトウェアとセンサーのプラットフォームを採用し、新しいフロントレーダーとコーナーレーダー、フロントカメラ、リアコーナーレーダー、12個の超音波センサー、新しいパーキングカメラを搭載します。
車両周辺を検知する能力を強化することで、危険を検知した際にはドライバーへの警告だけでなく、自動緊急ステアリングや自動緊急ブレーキによって衝突の回避または被害軽減を支援します。
新機能として「Door Opening Alert」も追加されます。停車中に後方から自転車などが接近している場合、乗員がドアを開けようとすると警告する機能です。
オプションのPilot Assistにはレーンチェンジアシストが追加され、道路に沿った制御についても改良されました。
同じくオプションの360度カメラは3D表示へ進化します。車両周囲を立体的に把握しやすくすることで、駐車時や低速での取り回しを支援します。

ボルボ EX40の価格
ボルボ EX40の価格は、ドイツでは約849万円(現地価格47,490ユーロ)からです。
日本円への換算は2026年9月11日時点の1ユーロ=178.859円を基準としています。現地価格をそのまま換算した金額であり、日本へ導入された場合の販売価格を示すものではありません。
上位には航続距離を伸ばしたP5 Long Range Electricや、442PSのP8 Performance AWD Electricも設定されるため、パワートレインや装備によって価格は上昇します。
参考までに、日本で現在販売されている2026年モデルの「EX40 Ultra Single Motor Classic Edition」は749万円です。今回発表された改良型について、日本仕様の価格はまだ発表されていません。

ボルボ EX40の発売時期
改良されたボルボ EX40は、2026年9月10日の発表と同時に一部市場で受注を開始しました。Black Editionも対象です。
生産開始は2026年秋を予定しています。市場ごとの具体的な納車開始時期は発表されていません。
ボルボ EX40は日本で発売されるか
今回発表された改良型ボルボ EX40の日本発売は、現時点では発表されていません。
日本では2025年9月に「EX40 Ultra Single Motor Classic Edition」が発売されましたが、ボルボ・カー・ジャパンは同モデルをEX40の「最後を飾る」特別仕様車として案内しています。
現在の日本仕様は749万円ですが、今回発表された改良型への切り替えや、日本向けグレード構成は案内されていません。
海外ではEX40の商品改良を継続する一方、日本では従来型を最終モデルとして販売しているため、今回の改良型が国内にも導入されるかが注目点です。

ボルボ EX40を辛口評価
ボルボ EX40をあえて辛口で評価します。
最大の弱点は、日本で購入できるかどうか分からないことです。日本では現行EX40が最終モデルとして749万円で販売されており、今回の改良型について日本価格も発売時期も示されていません。
次に気になるのが、ベース仕様の航続距離です。ドイツ仕様のP5 Electricは238PSでWLTP航続距離が最大477kmとなっています。573kmまで伸ばしたい場合は82kWhバッテリーを積むP5 Long Range Electricを選ぶ必要があり、航続距離を重視するユーザーは上位パワートレインが前提になります。
また、最も高性能なP8 Performance AWD Electricは442PS、670Nm、0-100km/h加速4.6秒と大幅に高性能ですが、WLTP航続距離は最大537kmです。最大573kmのP5 Long Range Electricより36km短く、航続距離と動力性能のどちらを優先するかが明確に分かれます。
一方、今回の改良では見た目だけでなく、新しいフロントカメラや前後のレーダー、12個の超音波センサーなど安全システムの認識系ハードウェアまで更新されています。モデルライフ後半の改良としては、インフォテインメントと安全技術に大きく手を入れた点を評価できます。

ボルボ EX40のライバル車
改良型ボルボ EX40の日本価格は決まっていないため、ここでは日本で現在販売されているEX40 Ultra Single Motor Classic Editionの749万円を基準に比較します。
アウディ Q4 e-tron
アウディの公式サイトによると、アウディ Q4 45 e-tron advancedは710万円、S lineは737万円です。
最高出力は210kW(約286PS)、最大トルクは545Nmで、一充電走行距離は613kmです。荷室容量も520Lあり、日本仕様の現行EX40の410Lを110L上回ります。
現行EX40より低い価格帯で航続距離と荷室容量に余裕があるため、実用性を重視する場合には強いライバルです。
BMW iX1
BMWの公式サイトによると、BMW iX1 eDrive20 M Sportは678万円、iX1 xDrive30 M Sportは746万円です。
eDrive20は204PSで一充電走行距離550kmです。xDrive30は306PSのAWDで、一充電走行距離は507kmとなります。
特にxDrive30は現行EX40の749万円と価格が近く、306PSのAWDを選べる点が特徴です。航続距離では現行EX40が上回りますが、四輪駆動と動力性能を優先する場合はBMW iX1が候補になります。
メルセデス・ベンツ EQA
メルセデス・ベンツ EQA 250+の価格は777万円です。
最高出力は140kW(約190PS)、最大トルクは385Nmで、一充電走行距離は591kmです。
現行EX40の590kmとほぼ同じ航続距離で、価格差は28万円です。動力性能では238PSの現行EX40が上回るため、価格、航続距離、出力をまとめて比較したい組み合わせです。
コンパクトなボディと安全技術、ボルボらしいデザインを重視するならボルボ EX40が候補になります。航続距離と荷室容量ならアウディ Q4 e-tron、同価格帯でAWDと高出力を求めるならBMW iX1 xDrive30も比較しておきたいところです。
ボルボ EX40の主要スペック
今回発表された改良型ボルボ EX40の日本仕様はまだ決まっていません。そこで参考として、現在日本で販売されている2026年モデル「EX40 Ultra Single Motor Classic Edition」の主要スペックを紹介します。
| 項目 | EX40 Ultra Single Motor Classic Edition |
|---|---|
| 全長 | 4,440mm |
| 全幅 | 1,875mm |
| 全高 | 1,650mm |
| ホイールベース | 2,700mm |
| 最低地上高 | 175mm |
| 乗車定員 | 5名 |
| 車両重量 | 2,030kg |
| モーター | CCADE型 交流同期電動機 |
| 最高出力 | 175kW(238PS) |
| 最大トルク | 418Nm |
| バッテリー容量 | 73kWh |
| トランスミッション | 1速固定式 |
| 駆動方式 | RWD |
| 一充電走行距離 | 590km(WLTCモード) |
| 交流電力量消費率 | 143Wh/km(WLTCモード) |
| 最小回転半径 | 5.7m |
| 価格(税込) | 749万円 |
現行日本仕様と改良型の海外仕様を比べると、車体の基本的なサイズ感を保ちながら、海外では70kWhのP5 Electric、82kWhのP5 Long Range Electric、82kWhのP8 Performance AWD Electricという複数のパワートレインを用意しています。日本導入が実現した場合、どの仕様が選ばれるのかも注目点です。

ボルボ EX40のまとめ
2026年9月に発表されたボルボ EX40の改良は、前後デザインだけでなく、11.2インチディスプレイ、Google Gemini、新たなセンサープラットフォームまで幅広く手が入ったマイナーチェンジです。
ドイツ価格は約849万円(現地価格47,490ユーロ)からで、海外では238PSのRWDから442PSのAWDまで複数のパワートレインが用意されています。一方、日本では現行EX40が最終モデルとして販売されており、今回の改良型の国内導入は決まっていません。
日本発売が実現すれば、扱いやすいボディサイズと安全技術を重視しながら、航続距離重視のRWDから高性能AWDまで選びたいユーザーに向いたEV SUVとなりそうです。
ボルボ EX40のよくある質問
Q. ボルボ EX40は2026年にマイナーチェンジした?
はい。ボルボ・カーズは2026年9月10日にEX40を含む40シリーズの大幅改良を発表しました。フルモデルチェンジではなく、エクステリア、インフォテインメント、安全・運転支援を中心としたマイナーチェンジ相当の改良です。
Q. 改良されたボルボ EX40の価格はいくら?
ドイツでは約849万円(現地価格47,490ユーロ)からです。日本仕様の価格はまだ発表されておらず、参考として現行のEX40 Ultra Single Motor Classic Editionは749万円です。
Q. 改良型ボルボ EX40は日本で発売される?
現時点では日本発売は発表されていません。日本では現行EX40のClassic Editionが最終モデルとして案内されているため、改良型を新たに導入するかどうかは今後の発表を待つ必要があります。
Q. 新しいボルボ EX40の航続距離は?
グローバル発表では最大575kmです。ドイツ仕様ではP5 Electricが最大477km、P5 Long Range Electricが最大573km、P8 Performance AWD Electricが最大537kmとされています。
Q. ボルボ EX40はどのパワートレインを選べばいい?
価格を抑えるなら238PSのP5 Electric、長距離移動を重視するなら最大573kmのP5 Long Range Electricが候補です。動力性能とAWDを優先するなら、442PSで0-100km/h加速4.6秒のP8 Performance AWD Electricが最上位となります。



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