トヨタは2026年9月16日、トヨタ ランドクルーザー300の一部改良とハイブリッドモデルの追加を発表しました。改良車は10月1日に発売され、国内向けランドクルーザーとして初のハイブリッドをZXとGR SPORTに設定します。GXの3.3Lディーゼル化と悪路向け装備の強化、全車の装備拡充も行われ、価格は630万800円から1020万300円です。

車の概要:トヨタ ランドクルーザー300とは?
トヨタ ランドクルーザーは、1951年に登場したBJ型を起源とする本格4WDです。その中で300系は、55、60、80、100、200系と続いてきたステーションワゴン系では6代目にあたり、200系の後継として2021年8月に登場しました。
300系ではGA-Fプラットフォームを採用しながら、ランドクルーザーの基本となるラダーフレーム構造を継承しています。シリーズ内では最新技術を担うフラッグシップという位置づけです。
現在の国内ランドクルーザーは300、250、70に加え、2026年5月にはシリーズ最小モデルのトヨタ ランドクルーザーFJも発売され、用途の異なる4系統へ広がっています。
今回の一部改良では従来のガソリン車がラインアップから外れ、3.3L V6ツインターボディーゼルのGX、ZX、GR SPORTと、3.5L V6ツインターボを使うハイブリッドのZX、GR SPORTという5仕様に再編されました。ディーゼル車はすべて5人乗り、ハイブリッド車は7人乗りです。

トヨタ ランドクルーザー300のエクステリアデザイン
今回の外観変更で特徴が明確なのは、ハイブリッドのZXとディーゼルのGXです。
ハイブリッドのZXには専用のフロントエアロバンパーとリヤエアロバンパーが採用され、漆黒メッキの加飾が加えられます。同じハイブリッドでもGR SPORTについては、ZXと同じ専用エアロバンパーの設定は案内されていません。
GXはオフロードでの実用性を重視した仕様へ変更され、ブラックを基調にメッキ加飾を組み合わせたラジエーターグリル、アルミサイドステップ、オート電動格納式リモコンカラードドアミラーを装備します。


タイヤサイズは、ZXが265/55R20、GR SPORTとGXが265/65R18です。GXには18×7½Jのシルバー塗装アルミホイールが標準装備されます。
ボディカラーにはニュートラルブラックを標準設定し、プラチナホワイトパールマイカをメーカーオプションとして新たに追加しました。
ボディサイズは、GXが全長4950mm、全幅1980mm、全高1925mmです。ディーゼルのZXは全長4985mm、全幅1980mm、全高1925mm、ディーゼルのGR SPORTは全長4965mm、全幅1990mm、全高1925mmです。
ハイブリッドのZXは専用バンパーの採用により全長4980mm、全幅1980mm、全高1935mmです。ハイブリッドのGR SPORTは全長4965mm、全幅1990mm、全高1935mmとなります。


トヨタ ランドクルーザー300のインテリアデザイン
ハイブリッドのZXとGR SPORTは7人乗りとされ、3列目には電動格納式の5:5分割シートを採用します。リクライニング機能とセンタートレイも備え、今回のディーゼル車がすべて5人乗りとなったのに対し、3列シートが必要なユーザーにはハイブリッドが選択肢となります。
荷室にはフレキシブルデッキボードを採用しました。荷室を上下2段に分けられるほか、ボードを跳ね上げれば高さのある荷物を載せられ、長尺物を積む場合にはフラットな荷室を作れる構造です。
ハイブリッド車には非常時給電システム付きのAC100V・1500Wアクセサリーコンセントを2個装備します。設置場所はセンターコンソールボックス後部とラゲージ左側です。
GXはファブリックシート表皮を採用し、運転席は6ウェイ、助手席は4ウェイのマニュアルシートとしています。汚れへの対応を考えた樹脂製フロアカーペットはメーカーオプションです。
ZXとGR SPORTにはブラックのルーフレール、クールボックス、14スピーカーと12chオーディオアンプで構成するJBLプレミアムサウンドシステム、リヤシートエンターテインメントシステムも標準装備されます。







トヨタ ランドクルーザー300の走行性能
最大の変更点は、国内向けランドクルーザーとして初めてハイブリッドを導入したことです。
ZXとGR SPORTのハイブリッド車は、V35A-FTS型3.5L V6ツインターボガソリンエンジンとモーターを組み合わせたパラレルハイブリッドを採用します。エンジンは最高出力300kW(408PS)、最大トルク650Nm、モーターは最高出力40kW(54PS)、最大トルク290Nmです。
ハイブリッドシステムでは、低回転域からモーターがエンジンを補助することで、オフロードで速度を細かく調整するときの扱いやすさと、オンロードでの加速性能を両立させる考え方です。トランスミッションは10速ATで、フルタイム4WDを組み合わせます。
また、ハイブリッド車では電動パワーステアリングを採用しました。オンロードだけでなく悪路でも操舵しやすく、長時間運転時の負担軽減を狙った変更です。

WLTCモード燃費はハイブリッドのZX、GR SPORTともに9.4km/Lです。従来の3.5LガソリンZXとGR SPORTは7.9km/Lだったため、同じグレード名で比べると1.5km/L向上しています。
一方、ディーゼル車はGX、ZX、GR SPORTの3仕様です。F33A-FTV型3.3L V6ツインターボディーゼルは最高出力226kW(307PS)、最大トルク700Nmを発生し、10速ATとフルタイム4WDを組み合わせます。
WLTCモード燃費はGXが9.8km/L、ZXとGR SPORTが9.7km/Lです。燃費の数値だけを見ると、新たに導入されたハイブリッドの9.4km/Lよりディーゼルのほうが0.3〜0.4km/L上回ります。
GXにはフロントとリヤの電動デフロックを標準装備しました。最廉価グレードでありながら、悪路走破性を重視したメカニズムを与えた点が今回の特徴です。
車両重量はGXディーゼルが2460kg、ZXディーゼルが2590kg、GR SPORTディーゼルが2610kgです。ハイブリッドはZXが2660kg、GR SPORTが2690kgとなり、同じグレードのディーゼルに対してZXで70kg、GR SPORTで80kg重くなります。
燃料タンク容量も異なり、ディーゼル車が80Lなのに対し、ハイブリッド車は68Lです。
トヨタ ランドクルーザー300の安全性能・運転支援
今回の一部改良では、安全・運転支援に関係する装備の標準化も進められました。
全車にスマートフォンのおくだけ充電、ITS Connect、寒冷地仕様、VICS機能付きETC2.0ユニットを標準装備します。
ZXとGR SPORTでは、周囲の路面や車両の状況を映像で確認できるマルチテレインモニター、デジタルインナーミラー、前後方ドライブレコーダー、タイヤ空気圧警報システム(TPWS)も標準装備となります。
特に車幅が1980〜1990mmあるランドクルーザー300では、マルチテレインモニターは狭い場所や悪路で車両周辺を確認するうえで実用性の高い装備です。




トヨタ ランドクルーザー300の価格
トヨタ ランドクルーザー300の価格は630万800円からです。
| グレード | パワートレイン | 駆動方式 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| GX | 3.3L V6ツインターボディーゼル+10速AT | 4WD | 6,300,800円 |
| ZX | 3.3L V6ツインターボディーゼル+10速AT | 4WD | 8,750,500円 |
| GR SPORT | 3.3L V6ツインターボディーゼル+10速AT | 4WD | 9,150,900円 |
| HYBRID ZX | 3.5L V6ツインターボ+モーター+10速AT | 4WD | 9,801,000円 |
| HYBRID GR SPORT | 3.5L V6ツインターボ+モーター+10速AT | 4WD | 10,200,300円 |
GXは5人乗りのディーゼル専用グレードで、前後電動デフロックや265/65R18タイヤなど悪路での実用性を重視しています。
ZXのディーゼル車は5人乗りで、307PSと700Nmを発生する3.3L V6ディーゼルを搭載しながら、快適装備も充実させた仕様です。
GR SPORTのディーゼル車も5人乗りで、ZXと同じ307PSのディーゼルを搭載し、GR SPORTの内外装と悪路志向のキャラクターを組み合わせます。
HYBRID ZXは7人乗りで、3.5L V6ツインターボとモーターに加え、専用エアロバンパーや電動格納式3列目シートを備えます。
HYBRID GR SPORTは7人乗りハイブリッドの最上位価格となる仕様で、価格は1000万円を超える1020万300円です。

トヨタ ランドクルーザー300の発売時期
一部改良されたトヨタ ランドクルーザー300は、2026年9月16日に発表され、10月1日に発売されます。日本国内向けとして発表されたモデルです。
クルマのサブスクリプションサービス「KINTO」では、車両発売に先立つ9月16日からランドクルーザー300シリーズの取り扱いを開始しています。
トヨタ ランドクルーザー300を辛口評価
トヨタ ランドクルーザー300をあえて辛口で評価します。
まず気になるのが、パワートレインと乗車定員が完全に結び付けられていることです。今回のディーゼル車はGX、ZX、GR SPORTのすべてが5人乗りで、ハイブリッドのZXとGR SPORTは7人乗りです。ディーゼルの7人乗りや、3列目を必要としない5人乗りハイブリッドという組み合わせは選べません。
価格上昇も大きく、ディーゼルZXは従来の773万6300円から875万500円となり、101万4200円高くなりました。ディーゼルGR SPORTも813万6700円から915万900円へ101万4200円上昇しています。装備の標準化が進んでいるため単純な値上げ比較はできませんが、購入時の負担は100万円単位で増えています。
ハイブリッドZXの980万1000円は、従来のガソリンZXの743万6000円と比べて236万5000円高く、HYBRID GR SPORTの1020万300円も従来のガソリンGR SPORTの783万6400円から236万3900円高くなります。さらにWLTCモード燃費はハイブリッドが9.4km/Lなのに対してディーゼルZXとGR SPORTは9.7km/Lで、燃料タンクもハイブリッドの68Lに対してディーゼルは80Lです。ハイブリッドを「燃費だけを理由に選ぶ」構成ではありません。
一方で、今回のハイブリッドは単なる低燃費仕様ではなく、モーターによる低速域の制御性と加速性能、7人乗り、1500W給電をまとめて追加したパワートレインです。GXも630万800円で前後電動デフロックを標準化しており、快適性重視のハイブリッドと実用性重視のディーゼルという役割は以前より明確になりました。
トヨタ ランドクルーザー300のライバル車
ランドローバー ディフェンダー110
ランドローバー公式サイトによると、ランドローバー ディフェンダー110の価格は960万円からです。D350ディーゼルマイルドハイブリッドは2993ccの直列6気筒ディーゼルを搭載し、最高出力350PS、最大トルク700Nm、WLTCモード燃費10.5km/Lです。
2026年モデルのS D350では1086万5000円の新車在庫例もあり、トヨタ ランドクルーザー300のHYBRID ZXの980万1000円やHYBRID GR SPORTの1020万300円と価格帯が接近します。
ランドクルーザー300のハイブリッドは7人乗りを標準とし、オフロードでのモーター制御や1500W給電を重視する構成です。ディフェンダー110はD350のWLTCモード燃費が10.5km/Lと、ランドクルーザー300のディーゼルの9.7〜9.8km/Lを上回ります。
ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ
ジープ公式サイトによると、ジープ ラングラー アンリミテッド サハラのメーカー希望小売価格は814万円です。Sahara系の2026年仕様では1995cc直列4気筒ターボを搭載し、最高出力272PS、最大トルク400Nm、WLTCモード燃費9.8km/Lとなっています。
ボディサイズは全長4870mm、全幅1895mm、全高1845mmで、5人乗りです。ランドクルーザー300のGXやZXより全幅が85mm狭く、日本の道路や駐車環境では取り回しの差が出やすい部分です。
ランドクルーザー300は700Nmのディーゼルや7人乗りハイブリッド、大型SUVとしての長距離移動性能まで求める人に向きます。よりコンパクトな車幅と、選択式4WDを備えたオフロードSUVらしい構成を重視するならラングラーが比較対象になります。

トヨタ ランドクルーザー300の主要スペック
| 項目 | GX 3.3Lディーゼル | ZX 3.3Lディーゼル | GR SPORT 3.3Lディーゼル | HYBRID ZX | HYBRID GR SPORT |
|---|---|---|---|---|---|
| 全長 | 4950mm | 4985mm | 4965mm | 4980mm | 4965mm |
| 全幅 | 1980mm | 1980mm | 1990mm | 1980mm | 1990mm |
| 全高 | 1925mm | 1925mm | 1925mm | 1935mm | 1935mm |
| ホイールベース | 2850mm | 2850mm | 2850mm | 2850mm | 2850mm |
| 最低地上高 | 225mm | 225mm | 225mm | 225mm | 225mm |
| 乗車定員 | 5人 | 5人 | 5人 | 7人 | 7人 |
| 車両重量 | 2460kg | 2590kg | 2610kg | 2660kg | 2690kg |
| エンジン | F33A-FTV型 V型6気筒ツインターボディーゼル | F33A-FTV型 V型6気筒ツインターボディーゼル | F33A-FTV型 V型6気筒ツインターボディーゼル | V35A-FTS型 V型6気筒ツインターボガソリン+モーター | V35A-FTS型 V型6気筒ツインターボガソリン+モーター |
| 総排気量 | 3345cc | 3345cc | 3345cc | 3444cc | 3444cc |
| 最高出力 | 226kW(307PS)/4,000rpm | 226kW(307PS)/4,000rpm | 226kW(307PS)/4,000rpm | エンジン300kW(408PS)/5,200rpm、モーター40kW(54PS) | エンジン300kW(408PS)/5,200rpm、モーター40kW(54PS) |
| 最大トルク | 700Nm/1,600〜2,600rpm | 700Nm/1,600〜2,600rpm | 700Nm/1,600〜2,600rpm | エンジン650Nm/2,000〜3,600rpm、モーター290Nm | エンジン650Nm/2,000〜3,600rpm、モーター290Nm |
| トランスミッション | 10速AT | 10速AT | 10速AT | 10速AT | 10速AT |
| 駆動方式 | フルタイム4WD | フルタイム4WD | フルタイム4WD | フルタイム4WD | フルタイム4WD |
| WLTCモード燃費 | 9.8km/L | 9.7km/L | 9.7km/L | 9.4km/L | 9.4km/L |
| 燃料タンク容量 | 80L | 80L | 80L | 68L | 68L |
| 最小回転半径 | 5.9m | 5.9m | 5.9m | 5.9m | 5.9m |

トヨタ ランドクルーザー300のまとめ
今回の一部改良では、国内向けランドクルーザー初のハイブリッドがZXとGR SPORTに加わり、GXは3.3Lディーゼルと前後電動デフロックを備える実用重視の仕様へ変わりました。価格は630万800円から1020万300円で、ディーゼルは5人乗り、ハイブリッドは7人乗りと用途による違いも明確です。
低価格側で悪路性能を重視するならGX、700Nmのディーゼルと装備の充実を両立するならZXやGR SPORT、3列シートと電動化による走りや1500W給電まで必要ならハイブリッドが候補になります。遠距離移動と本格的な悪路走行を1台でこなし、乗車人数や用途からパワートレインを明確に選べる人に向いたモデルです。
トヨタ ランドクルーザー300のよくある質問
Q. トヨタ ランドクルーザー300の価格はいくらですか?
価格はGXの630万800円から、HYBRID GR SPORTの1020万300円までです。ZXディーゼルは875万500円、HYBRID ZXは980万1000円となっています。
Q. トヨタ ランドクルーザー300のハイブリッドはどのグレードに設定されますか?
ハイブリッドはZXとGR SPORTの2グレードに設定され、どちらも7人乗りです。3.5L V6ツインターボガソリンエンジンとモーターを組み合わせ、10速ATとフルタイム4WDを採用します。
Q. トヨタ ランドクルーザー300にディーゼルは残りますか?
ディーゼルはGX、ZX、GR SPORTの3グレードが設定され、すべて5人乗りです。3.3L V6ツインターボで最高出力307PS、最大トルク700Nmを発生します。
Q. トヨタ ランドクルーザー300の発売日はいつですか?
2026年9月16日に一部改良が発表され、10月1日に発売されます。KINTOでは9月16日から取り扱いが始まっています。
Q. トヨタ ランドクルーザー300の改良モデルは日本で発売されますか?
はい。今回発表されたランドクルーザー300は日本国内向けモデルで、2026年10月1日に発売されます。国内向けランドクルーザーとして初めてハイブリッドが設定される点も今回の特徴です。
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