スバル フォレスターは、1997年に初代が登場してから、乗用車の扱いやすさとSUVの走破性を組み合わせてきた5人乗りSUVです。世代を重ねるにつれて車高と室内の余裕を増し、AWDの機械的な強みだけでなく、X-MODE、アイサイト、ハイブリッドへと特徴を広げてきました。
2025年に日本で発売された6代目では、2.5Lストロングハイブリッドと1.8Lターボを設定しました。一方、2023年の世界初公開や2024年の価格発表は主に北米仕様の情報です。同じ「6代目」でも市場と発表時期でパワートレーンやグレードが異なります。この記事では、初代から6代目までの節目と、現在の日本仕様を一続きで整理します。
歴代フォレスター早見表
| 世代 | 国内登場 | 主な転換点 |
|---|---|---|
| 初代 | 1997年2月 | 乗用ワゴンに近い姿とSUVの最低地上高・AWDを融合 |
| 2代目 | 2002年2月 | 軽量化と安全性、日常の扱いやすさを改善 |
| 3代目 | 2007年12月 | 背の高いSUVらしいパッケージへ転換 |
| 4代目 | 2012年11月 | X-MODE、アイサイト、直噴ターボを展開 |
| 5代目 | 2018年7月 | SUBARU GLOBAL PLATFORMとe-BOXERを採用 |
| 6代目 | 2025年4月 | 日本仕様にストロングハイブリッドとEyeSight Xを導入 |
「SJ」「SK」のような型式で呼ばれることもありますが、中古車情報や部品適合では年式と型式をセットで確認するのが安全です。フルモデルチェンジと、同じ世代の途中で行う大幅改良・一部改良は別の出来事です。

初代|1997年〜
初代フォレスターは1997年2月に国内発売されました。当初は2.0Lターボのみで始まり、同年6月に自然吸気車を追加しています。高い最低地上高と4WDを備えながら、当時の本格クロスカントリー車より低く、ステーションワゴンに近い運転感覚を持たせたことが特徴でした。
デビュー前の1996年には24時間世界速度記録に挑戦し、平均180.082km/hを記録しています。悪路性能だけでなく、高速で長距離を走れる乗用車としてフォレスターを位置付けた出来事です。初期はターボの印象が強い一方、自然吸気や2.5L車も加わり、使い方の幅を広げました。
2代目|2002年〜
2代目は2002年2月に登場しました。従来と大きく変わらない外寸の中で車体を軽くし、衝突安全や使い勝手を改善。「BEST of BOTH」という考え方で、オンロードの気持ちよさとSUVとしての能力を両立させました。
低い車高とスポーティな性格は初代からの連続性が強く、CROSS SPORTSやSTi Versionのような派生車も設定されました。現在のフォレスターより乗用ワゴン寄りの姿を好む人には、この世代までが一つの区切りになります。
3代目|2007年〜
2007年12月発売の3代目は、フォレスターの見た目と使い方を大きく変えました。全高を上げ、着座位置、後席、荷室に余裕を持たせた、よりSUVらしいパッケージです。現在まで続く「見晴らしがよく、家族や荷物を載せやすい正統派SUV」という方向が明確になりました。
水平対向エンジンとシンメトリカルAWDを軸にしつつ、ターボ車には走行特性を選べるSI-DRIVEを採用。舗装路の安定性と雪道・未舗装路への対応を、室内の実用性と同時に求める車種へ変わっています。
4代目|2012年〜
4代目は2012年11月に発売されました。滑りやすい路面でエンジン、変速機、AWD、ブレーキを協調制御するX-MODEを採用し、電子制御を含めた悪路対応を前面に出した世代です。EyeSight搭載車も広がり、衝突回避支援と高速道路での追従支援が購入時の重要な違いになりました。
2.0L自然吸気と2.0L直噴ターボを用意し、実用SUVと高性能ターボの二面性を維持しました。中古車を比べる場合は、エンジンだけでなくEyeSightの世代、X-MODE、後期改良の内容まで確認したい世代です。
5代目|2018年〜
2018年に登場した5代目は、SUBARU GLOBAL PLATFORMを採用しました。車体剛性、衝突安全、乗り心地の土台を更新し、運転者の顔を認識して設定を呼び出すドライバーモニタリングシステムも導入しています。
国内では2.0Lエンジンに小型モーターを組み合わせたe-BOXERを設定しました。これは6代目のS:HEVと同じ仕組みではありません。5代目e-BOXERはエンジンをモーターが補助する性格が強く、6代目S:HEVは駆動用モーターの出力と電動走行領域を大きくしたストロングハイブリッドです。
2020年には1.8L直噴ターボのSPORTが加わり、2021年の大幅改良では外観と安全機能を更新しました。2024年のUrban Selectionはこの5代目末期の特別仕様車で、6代目のグレードではありません。

6代目|2025年〜

6代目は2023年11月に米国で世界初公開され、日本仕様は2025年4月17日に発表されました。ボディは全長4655mm、全幅1830mm、全高1730mm、最低地上高220mm。5人乗りと見切りのよさを保ちながら、フルインナーフレーム構造の採用範囲を広げ、操縦安定性と乗り心地を磨いています。
日本仕様の大きな転換点は、2.5L水平対向エンジンと2モーターを組み合わせたS:HEVです。1.8L直噴ターボも残し、電動化だけに一本化しませんでした。新世代アイサイトに広角単眼カメラと前側方レーダーを加え、EX系では高度運転支援のEyeSight Xをフォレスターとして初採用しています。

日本仕様6代目の発表記事では、2025年発表時のグレード、装備、諸元を詳しく確認できます。

S:HEVと1.8Lターボの違い
| 比較点 | 2.5L S:HEV | 1.8Lターボ |
|---|---|---|
| 駆動の性格 | モーターを積極的に使うシリーズ・パラレル式 | エンジンとCVTで走る従来型 |
| エンジン出力 | 118kW(160PS) | 130kW(177PS) |
| エンジントルク | 209Nm | 300Nm |
| 駆動用モーター | 88kW/270Nm | なし |
| 向く使い方 | 市街地の滑らかさ、燃費、静粛性を重視 | 低回転の力強さ、応答、価格を重視 |
| 主な系統 | X-BREAK、Premium | Touring、SPORT |
S:HEVは「エンジン出力160PSだからターボより遅い」と単純比較できません。駆動用モーターが発進と加速を担い、エンジンと協調します。街中で停止と発進が多く、滑らかな応答と燃費を重視するならS:HEVが分かりやすい選択です。
1.8Lターボは1600〜3600rpmで300Nmを発生し、アクセル操作と加速のつながりを重視する人に向きます。車両重量もS:HEVより軽く、専門媒体の比較試乗では軽快さと力強い応答が評価されています。どちらもAWDで、最低地上高220mmというフォレスターの基本は共通です。

2026年改良とTouring追加
2026年5月の改良では、1.8LターボにTouringとTouring EXを追加しました。Touringは385万円、EyeSight Xを備えるTouring EXは399万3000円です。既存のSPORTより装備と内外装を整理した、ターボ車の新しい入口と考えると位置付けが分かります。
同時にスマートリヤビューミラーの画質を改善し、対象グレードのワイヤレス充電器を強化。S:HEV系ではAC100V/1500Wアクセサリーコンセントを標準化しました。Touring追加後の価格や装備差は、2026年改良モデルの記事で詳しく整理しています。2025年発表時の記事を読む場合、価格とグレード構成は2026年改良前である点に注意が必要です。

日本仕様と北米仕様の読み分け
6代目は米国で先に発表・発売されました。サイト内の2023年世界初公開記事と2024年米国価格記事は、その時点の北米仕様を扱っています。2.5L自然吸気エンジン、米ドル価格、Base・Premium・Sport・Limited・Touringという名称は、2025年に発表された日本仕様のS:HEV、SPORT、X-BREAK、Premiumとは別です。
同じ「Touring」という名前も、市場と年式を確認する必要があります。北米では6代目登場時から上級グレード名として使われ、日本では2026年改良で1.8Lターボの新グレードとして追加されました。名称だけで装備や価格を横並びにしないことが大切です。

中古車で確認したいポイント
- 世代と年次改良:同じ世代でも大幅改良の前後で外観、安全機能、エンジンが変わります。
- EyeSightの世代:搭載の有無だけでなく、対応機能と作動条件を確認します。
- e-BOXERとS:HEV:5代目のマイルドハイブリッド系と6代目のストロングハイブリッドは別物です。
- ターボの有無:同じ車名でも出力特性と燃費、税・保険以外の維持感が変わります。
- タイヤと下回り:雪道や未舗装路で使われた車は、タイヤの銘柄・摩耗、ホイール、下回りの状態を実車で確認します。
フォレスターの変わらない価値
フォレスターは初代の低いクロスオーバーから、3代目以降の正統派SUVへ姿を変えました。それでも、水平対向エンジン、AWD、見切りのよさ、荷物を載せて遠くへ行ける実用性という軸は共通しています。
現行6代目を選ぶ場合は、S:HEVか1.8Lターボか、EyeSight Xを含むEX系が必要か、撥水内装や19インチタイヤの性格を重視するか、という順で考えると整理しやすくなります。中古の歴代車では、世代名だけでなく年次改良と安全装備まで確認してください。
よくある質問
フォレスターは何代目までありますか?
日本では1997年の初代から、2025年発売の6代目まであります。2代目は2002年、3代目は2007年、4代目は2012年、5代目は2018年に登場しました。
e-BOXERとS:HEVは同じですか?
同じではありません。5代目のe-BOXERは小型モーターがエンジンを補助する構成で、6代目のS:HEVは駆動用モーターの出力と電動走行領域を大きくしたストロングハイブリッドです。
6代目はS:HEVとターボのどちらを選ぶべきですか?
市街地での滑らかさ、燃費、静粛性を優先するならS:HEV、低回転の力強さ、軽快な応答、購入価格を重視するなら1.8Lターボが比較の出発点です。最終判断では同じ経路で試乗し、タイヤや装備の違いも含めて比べるのが確実です。
参考:SUBARU「フォレスター累計生産100万台」、SUBARU「新型フォレスターを発表」、webCG 6代目S:HEV/SPORT EX試乗記。価格・装備は2026年9月19日時点。正式な仕様は最新のメーカー資料で確認してください。
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