車検費用はどこまで下げられるのか|法定費用と基本料の境目、店の選び方【2026年版】

整備工場のリフトで車検の点検を受ける乗用車

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車検の見積もりを2つ並べると、総額が2万円も3万円も違うことがあります。同じ車を、同じ2年間乗るために受ける検査なのに、なぜこんなに差が出るのか。

答えは、車検費用が「動かせない部分」と「動かせる部分」に分かれているからです。ここを分けて理解すると、どこを比べれば安くなるのかがはっきりします。この記事では、その境目と、店の選び方を整理します。数値は2026年9月15日時点(ニコニコ車検の料金・特典は10月9日時点)のものです。

車検費用は2つに分かれている

中身動かせるか
法定費用自賠責保険料 / 自動車重量税 / 検査手数料動かせない
車検基本料+整備費点検料・代行手数料・部品交換など店によって変わる
車検費用は動かせない法定費用と、店によって変わる車検基本料・整備費に分かれる
比べて意味があるのは右側の「車検基本料+整備費」

法定費用は、車両や保険期間、申請方法などの条件に応じて定められた額を支払います。店が独自に値引きする費用ではありません。ただし、検査手数料は、指定整備工場を通すか自分で持ち込むか、OSS(オンライン申請)を使うかなどで異なります。「車検が半額になる」といった話を見かけたら、それは基本料の部分の話であって、総額が半分になるわけではありません。

つまり、比べて意味があるのは基本料と整備費だけ。ここに店ごとの差が出ます。

🚨 2026年4月1日に検査手数料が上がりました

法定費用のうち検査手数料は、2026年4月1日に改定されています。継続検査(通常の車検)の金額は次のとおりです。

受け方改定前2026年4月1日以降
指定整備工場を通す(窓口申請)1,800円2,100円
指定整備工場を通す(OSS申請)1,600円1,850円
自分で持ち込む(普通自動車)2,300円2,600円
自分で持ち込む(小型自動車)2,200円2,500円
自分で持ち込む(軽自動車)2,200円2,500円

金額としては数百円ですが、去年の相場感で計算していると合いません。見積もりを見比べるときは、この改定後の額が入っているかを確認してください。

自賠責保険料と自動車重量税は、車種・重量・年式(エコカー減税の対象かどうか)で決まります。こちらも店では変えられません。

車検を受けられる場所と、費用が変わる理由

受け方特徴
ディーラー純正部品・整備の質は安定。基本料と整備費は高めになりやすい
整備工場・車検専門店基本料を抑えた設定が多い。店ごとの差が大きい
カー用品店・ガソリンスタンド価格は抑えめ。整備の範囲は店による
ユーザー車検(自分で持ち込む)基本料はかからないが、検査手数料は上表のとおり最も高い。平日の日中に運輸支局へ行く必要がある

差が出るのは「どこまで整備するか」でもあります。安い見積もりは点検項目や交換部品を絞っている場合があるので、金額だけでなく何が含まれているかを見てください。

安くするために効くこと

  1. 複数の店で見積もりを取る。動かせるのは基本料と整備費なので、比べる価値があるのはここ
  2. 早めに見積もる。期限が迫ると選択肢が減り、言い値になりやすい(2025年4月から、満了日の2か月前に受けても有効期間が減らなくなりました。後述)
  3. 交換を今やるか次でいいかを聞く。すぐ必要な整備と、様子見でよい整備を分けてもらう
  4. 法定24ヶ月点検が付いているかを確認する。安さの理由が点検の省略だと、結局あとで費用がかかります

近くの店を比べて予約する

一軒ずつ電話して見積もりを取るのは現実的ではないので、予約サイトで比べるのが早いです。

2枚の車検見積書を並べて比べる様子
法定費用はどこも同じ。比べるのは基本料と整備費

EPARK車検(全国47都道府県)

EPARK車検は、近くの店の車検費用を比較して予約できるサービスです。北海道から沖縄まで全国に対応しています。

  • 割引は2種類。割引率50%以上の「EPARK特別割引」と、割引率10〜49%の「EPARK割引」
  • 車検総額3万円台からの店舗もあるとされています
  • 掲載店舗はすべて法定24ヶ月点検付きのコース。「カーディーラーや整備工場と同じ、法定24ヶ月点検付きのコースしか取扱っておりません」と案内されています
  • 割引はEPARK車検のサイトから予約した場合だけ。予約できるのは車検月の3か月前の26日から、車検月の25日までです
  • 商用車・貨物車・車両重量2,500kg以上の車は割引の対象外。一部、割引を扱っていない店舗もあります

安さだけを集めたのではなく、点検の範囲を揃えたうえで比べられるのがこのサービスの性格です。前述のとおり「安い理由が点検の省略」だと意味がないので、ここは実用上の利点です。

予約後は店舗から連絡が入り(通常3営業日以内)、事前点検日と車検日を決めて車を持ち込む流れです。予約のキャンセルは無料とされています。運営はデータバンク株式会社です。

提携している店舗の数は案内が見つかりませんでした。自分の地域に対象店があるかどうかは、実際に検索して確かめるのが確実です。

近くの店の車検費用を調べる(全国対応) 見積もりは無料で、予約のキャンセルも無料とされています。

EPARK車検で見積もりを取る(公式サイト・全国対応)

ニコニコ車検(埼玉・東京・神奈川)

埼玉県・東京都・神奈川県にお住まいの方には、もう一つの選択肢があります。ニコニコ車検は、この3県に店舗を構える車検専門店です(料金ページでは8店舗と記載)。運営は株式会社MIC(1986年10月設立)で、車検の累計実施台数は222,873台(2026年9月末日予定)としています。

料金がサイト上で明示されているため、EPARK車検で見つけた店の見積もりと並べて比べやすいのが使いどころです。

料金の考え方はシンプルです。

  • 車検基本料は国産車が一律10,000円(税込11,000円)、輸入車が一律20,000円(税込22,000円)。ただし2026年10月から、4ナンバー車(軽貨物車を除く)は5,500円(税込)が加算されます
  • 法定費用は別途。総額の例として、国産の軽自動車が39,290円(税込)、エコカーが32,800円〜(税込)と示されています
  • 「Web割」として支払総額から1,000円引き
  • 車検後は2年間の整備保証、6ヶ月点検・18ヶ月点検が無料

気をつけたい点も書いておきます。

  • 法定費用の支払いは現金のみ。クレジットカードが使えるのは基本料などの部分だけです
  • 車検基本料とは別に事務手数料3,300円(税込)がかかります
  • 代車は店舗と曜日で条件が変わります(月〜金の無料貸出がある店舗と、平日も1,100円/日の店舗があります)
  • OBD検査の対象車は別途5,500円(税込) の追加費用がかかります(後述)
  • 必要な部品交換があれば、その費用は別にかかります

🚨 特典は2026年10月1日に改められました。車検実施時のオイル交換は無料ではなく特別価格2,500円(税込)となり、点検時のオイル交換も2,200円から2,500円に変わっています。サイト内では特典を9つとするページと8つとするページがあり、改定前の表記も一部に残っているため、適用される特典と割引の併用条件は、申込先の店舗で確認してください。

同社は「地域最低価格宣言」を掲げていますが、これは同社の表現です。実際に自分の車にとって安いかどうかは、他店の見積もりと比べて判断してください。

埼玉・東京・神奈川にお住まいの方へ Web割として支払総額から1,000円引きが案内されています。

ニコニコ車検で見積もりを申し込む(公式サイト・埼玉/東京/神奈川)

料金の内訳や見積もりから予約までの流れは、ニコニコ車検の料金と見積もりの流れで詳しく紹介しています。

車検はいつから受けられるのか(2025年4月にルールが変わりました)

見積もりを比べて予約するには時間が要ります。ここで効いてくるのが、2025年4月1日の制度改正です。

有効期間満了日の2か月前から受けても、残っている有効期間が失われなくなりました。改正前は1か月前までで、それより早く受けると期間が短くなってしまうため、実質的に動ける幅が狭かったのです。

2025年4月から、有効期間満了日の2か月前から車検を受けても有効期間が減らなくなった
改正前は1か月前から。比較・予約に使える期間が1か月増えた(国土交通省の告知による)

つまり、店を比べるために使える時間が1か月増えました。2〜3月の年度末は工場が混み合って選択肢が減るので、満了日の2か月前から動き出すと、価格でも日程でも有利になります。

OBD検査で追加費用がかかる車があります

2024年10月1日以降の車検から、「OBD検査」という電子装置の検査が加わりました。車載コンピューターに記録された故障情報を読み取り、運転支援装置などが正常に動くかを確認するものです。

診断用スキャンツールを車の診断コネクタにつなぐ整備士の手元
OBD検査の対象車は、店によって診断作業の費用が別にかかることがある

対象は新しい車です。国産車は2021年10月1日以降の新型車(フルモデルチェンジ車)、輸入車は2022年10月1日以降の新型車が対象で、輸入車の検査は2025年10月1日以降の車検から始まっています。

ここで見落としやすいのが費用です。検査手数料(法定費用)とは別に、店が診断作業の料金を設定していることがあります。たとえばニコニコ車検は、OBD検査対象車について別途5,500円(税込)としています。

自分の車が対象かどうか、対象なら追加費用がいくらかを、見積もりの段階で確認してください。あとから加算されると総額が変わります。

車検が切れている、あるいは通すか迷う場合

車検を通す費用が高くつきそうなときは、通さずに手放すという選択肢もあります。特に年式が古い車や、大きな整備が必要な車では、車検代が車の価値を上回ることもあります。

判断のために、車検を通した場合の費用と、いま売った場合の金額を並べてみるのが確実です。

なお、車検が切れた車は公道を走れません。店に持ち込むには仮ナンバーの取得か積載車での運搬が必要になります。

よくある質問

Q
車検費用のうち、値引きできるのはどこですか。
A

車検基本料と整備費です。自賠責保険料・自動車重量税・検査手数料の3つは、条件に応じて定められた法定費用で、店が独自に値引きするものではありません。車両・保険期間などの条件をそろえ、検査手数料は申請方法による違いも確認してください。

Q
検査手数料はいくらですか。
A

継続検査の場合、2026年4月1日以降は、指定整備工場を通すと2,100円(OSS申請なら1,850円)、自分で持ち込むと普通自動車2,600円・小型自動車と軽自動車2,500円です。2026年4月に改定されているので、古い情報と混同しないでください。

Q
安い店を選べば得ですか。
A

金額だけでは判断できません。法定24ヶ月点検が付いているか、必要な整備が見積もりに入っているかを確認してください。点検や整備を省いて安く見せている場合、後から費用がかかることがあります。

Q
OBD検査とは何ですか。追加費用はかかりますか。
A

2024年10月1日以降の車検で加わった電子装置の検査です。国産車は2021年10月1日以降の新型車、輸入車は2022年10月1日以降の新型車が対象です(輸入車の検査は2025年10月1日から)。検査手数料とは別に、店が診断作業の料金を設定していることがあります。

Q
車検はいつから受けられますか。
A

2025年4月1日から、有効期間満了日の2か月前から受けても、残っている有効期間が失われなくなりました。改正前は1か月前までだったため、それより早く受けると期間が短くなっていました。年度末は混み合うので、2か月前から動くと選択肢が広がります。

Q
車検が切れてしまった場合はどうすればいいですか。
A

車検が切れた車は公道を走れません。店に持ち込むには仮ナンバーの取得か積載車での運搬が必要です。整備費用が高くつく場合は、通さずに売却する選択肢も含めて比べてください。

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