2026年6月17日、日産自動車は新型「キックス」を正式発表し、6月18日より全国で発売を開始しました。 日本市場に第3世代「e-POWER」を初めて搭載し、デザイン・走行性能・安全装備すべてにわたって大幅な進化を果たした、注目のフルモデルチェンジです。

車の概要:日産 キックスとは?
日産 キックスは、日本ではやや複雑なルーツを持つモデルです。 2008年に初代が登場した際は、三菱パジェロミニをベースにしたOEMの軽自動車オフローダーとして販売されましたが、2012年に一度販売を終了しています。
その後、2020年に「2代目キックス」として全くの別物として復活を遂げました。 タイで生産されるBセグメントのコンパクトクロスオーバーSUVへと生まれ変わり、日産独自の電動パワートレイン「e-POWER」とプロパイロットを搭載した都市型SUVとして再スタートを切りました。 2022年7月にはマイナーチェンジで第2世代e-POWERと4WDモデルが追加されています。
そして今回、2026年6月に登場したのが現行世代となる新型キックス(型式:P16)です。 前モデル登場から約6年を経て、デザイン・パワートレイン・安全装備のすべてが刷新されたフルモデルチェンジで、「e-POWER」は日本市場初となる第3世代へと進化しました。 また、モデル初搭載となる電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」も採用し、日常使いからレジャーまで対応できるコンパクトSUVとして大きく進化しています。

日産 キックスのエクステリアデザイン
新型キックスのエクステリアは、「アスリートのような存在感」をテーマに、先代のやわらかみのあるフォルムから、より力強くスクエアなデザインへと大きく刷新されました。
フロントフェイスはアメリカンフットボールのヘルメットからインスパイアされており、水平基調でワイドなグリルと特徴的なシグニチャーランプが印象的です。 最上位のGグレードのバンパーなどには上質な黒色グロス塗装が採用され、プレミアム感を演出。一方、XおよびX+、Xシンプルパッケージのフロントバンパーやサイドシル、リアバンパーにはスニーカーソールにヒントを得たディンプル(ポリゴン)パターンが取り入れられており、遊び心のある個性が光ります。

リアデザインでは、特徴的な口の字型の黒いグラフィックと車幅いっぱいに伸びるテールランプが採用され、SUVらしいどっしりとした存在感を主張しています。 ボディカラーは、e-POWERの先進性やクリーンさを表現した「レゾナンスブルー」を使った2トーンカラーをはじめ、全9種類がラインアップされています。
ボディサイズは、全長4,366mm、全幅1,801mm、全高1,630mm(ホイールベース2,660mm)と、先代モデルから一回り拡大されています。






日産 キックスのインテリアデザイン
新型キックスのインテリアは、「モダンで開放的な居心地の良い空間」をテーマに設計されています。 インストルメントパネル、センターコンソール、ドアトリムには合皮やファブリック素材で仕立てたソフトマテリアルを採用しており、触れたときの上質な感触にしっかりこだわっています。

室内空間のゆとりも特筆すべきポイントで、クラストップレベルのニールーム・ヘッドルーム・後席室内幅を確保。 さらに、運転席だけでなく後席左右にもゼログラビティーシートを採用し、長距離のドライブや渋滞でも同乗者の疲労を軽減する設計になっています。

インフォテインメント面では、Google搭載のNissanConnectインフォテインメントシステムと12.3インチのデュアルディスプレイを採用した統合型インターフェースディスプレイ(グレード別設定)を搭載しています。 視認性の高い大型デュアルディスプレイによって操作性が向上し、インテリア全体の高品質感にも一役買っています。



日産 キックスの走行性能
新型キックスの走りの核となるのは、日本市場初採用となる第3世代「e-POWER」です。 モーター、発電機、インバーター、減速機、増速機の5つの主要構成部品を一体化した「5-in-1電動ユニット」を採用することで、小型・軽量化と高剛性化を同時に実現しています。 組み合わされる発電専用エンジンは1.4Lの「HR14DDe」で、これにより燃費性能と静粛性がパワートレイン全体として向上しています。
4WDモデルには、モデル初搭載となる電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」が採用されています。 トルクを向上させたモーターとブレーキを統合制御することで、コーナリング時の気持ちよさと快適な乗り心地を両立。また、高剛性ボディと新設計のサスペンションの組み合わせによって、コーナリング時の安定性と路面の段差での揺れ抑制も実現しています。
ドライブモードには、キックス初となるSNOWモード(e-4ORCE搭載車のみ)が設定されており、雪道をはじめとするさまざまな路面状況に対応できるようになりました。 日常の街乗りからアウトドアのレジャーシーンまで、幅広く活躍できる走行性能が備わっています。

日産 キックスの安全性能・運転支援
安全装備は「360°セーフティーアシスト」のもとで全車にプロパイロットを標準装備。 さらに新型では、フロントワイドビュー・インビジブルフードビュー・3Dビュー機能を備えたインテリジェントアラウンドビューモニターが新たに採用されました。 見通しの悪い交差点やフードで隠れた路面の死角を可視化することで、ドライバーのストレスを大幅に軽減します。
インテリジェントエマージェンシーブレーキも認識性能が向上し、交差点での歩行者・対向車・交差車両の検知能力が強化されています。 さらに、インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)&BSW(後側方車両検知警報)、RCTA(後退時車両検知警報)が新たに搭載され、後側方の安全支援も充実しています。

日産 キックスの価格
新型日産キックスの価格は299万9,700円からです。 全8グレードが用意されており、駆動方式によって2WDと4WD(e-4ORCE)に分かれています。
| 駆動 | グレード | 価格(税込) |
|---|---|---|
| 2WD | X シンプルパッケージ | 2,999,700円 |
| 2WD | X | 3,259,300円 |
| 2WD | X+ | 3,549,700円 |
| 2WD | G | 3,898,400円 |
| 4WD | X e-4ORCE シンプルパッケージ | 3,349,500円 |
| 4WD | X e-4ORCE | 3,599,200円 |
| 4WD | X+ e-4ORCE | 3,899,500円 |
| 4WD | G e-4ORCE | 4,248,200円 |

なお、日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社(NMC)が手がけるアウトドア特化カスタムモデル「キックス ROCK CREEK」も今冬の発売が予定されており、価格は2WD車が約400万円(税込)〜、4WD車が約430万円(税込)〜となる見込みです。
日産 キックスの発売時期
新型 日産 キックスは2026年6月18日より全国で発売済みです。 前モデルから約6年ぶりのフルモデルチェンジとなります。
日本で発売されるか
すでに日本市場向けに発売されています。 日産自動車が2026年6月17日に正式発表し、翌18日から日本全国の日産ディーラーで購入が可能です。 日本仕様は第3世代e-POWER専用車として設定されており、北米仕様のガソリンエンジン車とは異なる独自の仕様となっています。
日産 キックスの辛口評価
日産 キックスをあえて辛口で評価します。
まず価格について。エントリーグレードの「Xシンプルパッケージ」でも約300万円という価格設定は、コンパクトSUVとしては決して安くありません。 ライバルのトヨタ ヤリスクロスHVが約243万円から、ホンダ ヴェゼルe:HEVが約289万円から購入できることを考えると、新型キックスはこのクラスの中で最高価格帯に位置しており、購入ハードルは低くありません。
次に競争環境。日本のコンパクトSUV市場には、ヤリスクロスやヴェゼルといった完成度の高いモデルが揃っており、後発の新型キックスがこれらに対して「どこで差別化するか」が問われます。 e-4ORCE搭載による走行性能やクラストップレベルの室内空間は強力なアドバンテージですが、これらの魅力を消費者にどれだけ伝えられるかが、今後の販売を大きく左右するでしょう。
また、アウトドア系カスタムモデル「ROCK CREEK」の発売は今冬に予定されているため、それを待つかどうかで購入判断が難しくなる面もあります。

日産 キックスのライバル車
日本のコンパクトSUVセグメントには強力なライバルが揃っています。
| モデル | 価格帯 | 駆動方式 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| トヨタ ヤリスクロスHV | 約243万〜323万円 | 2WD/4WD | コンパクト・低燃費・信頼性 |
| ホンダ ヴェゼルe:HEV | 約289万〜378万円 | 2WD/4WD | 上質インテリア・使いやすさ |
| スバル クロストレックS:HEV | 約383万〜406万円 | AWD | 走破性・安定感 |
| マツダ CX-30 | 約266万〜410万円 | 2WD/4WD | デザイン・質感の高さ |
日産 キックスの主要スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車名 | 日産 キックス(新型/3代目・型式P16) |
| ボディタイプ | コンパクトクロスオーバーSUV |
| 全長×全幅×全高 | 4,366mm × 1,801mm × 1,630mm |
| ホイールベース | 2,660mm |
| パワートレイン | 第3世代e-POWER(発電専用1.4L HR14DDe+駆動用モーター) |
| 駆動方式 | 2WD(FF)/4WD(e-4ORCE) |
| 4WDシステム | e-4ORCE(4WDモデル) |
| ドライブモード | ECO/NORMAL/SPORT/SNOWモード(e-4ORCE搭載車) |
| インフォテインメント | Google搭載NissanConnect、12.3インチデュアルディスプレイ(グレード別) |
| 安全装備 | プロパイロット(全車標準)、インテリジェントアラウンドビューモニター、IEB 等 |
| 発売日 | 2026年6月18日 |
| 価格 | 2,999,700円〜4,248,200円(税込) |

まとめ
新型 日産 キックスは、日本市場初の第3世代e-POWERとe-4ORCE搭載によって、走行性能・静粛性・燃費のすべてを大幅に底上げした意欲作です。 力強いエクステリアや後席まで行き届いた上質なインテリア、充実した安全装備など、コンパクトSUVとして高い完成度を誇ります。 価格は約300万円からとこのクラスでは高めの設定ながら、これだけの装備内容を考えれば十分に納得感があります。今後控えるアウトドアモデル「ROCK CREEK」の登場も含め、引き続き注目していきたいモデルです。



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